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人間であることの生物学的罠 - ロバート・サポルスキー

7,864 文字

おおきに、ほんまにいろんな講演をしてきたけど、こないな会場は初めてや。お酒をガバガバ飲んでから来いって言われてもうてな。サンフランシスコに長年住んどったけど、イーリー・ストリートちゅうとこがあるんも知らんかったわ。ここにおるだけでめっちゃヒップスターになった気分やわ。ほんま、ええ気分やで。
せやな、ワイは二足のわらじを履いとってな。半分は脳科学者、半分は霊長類学者や。研究室で神経細胞やら遺伝子やらをいじくり回すかと思えば、東アフリカの国立公園でヒヒの研究もしとるんや。こないなんことを行ったり来たりしとったら、人間のことがだんだん変に見えてくるわ。ほんま、別の生き物みたいに見えてくるんや。
みんなの神経伝達物質のレベルが気になったり、他の奴らの犬歯がワイより長いんちゃうかとか考えたりしてまうねん。ほんで、みんなのケツを見て、麻酔をどれくらい打ったらええんかなーとか計算しとるわ。
ほんで、今日は脳の仕組みと行動の進化的な基盤について研究しとると、人間をどう位置づけたらええんかっちゅう難しい問題にぶち当たるんや。ワイらは単なる霊長類の一種なんか?ただの神経細胞の集まりなんか?生物学的な世界の中でワイらをどこに置いたらええんやろ?
ほんで、ワイらが他の生き物と同じところと違うところを見ていくわ。三つの課題があんねん。まず、ワイらが他の生き物と全く変わらへんとこを認識すること。次に、同じような仕組みを持っとるけど、人間がめっちゃ奇妙な使い方をしとるとこを見ること。最後に、ほかの生き物には全くないような行動を見ることや。
例を挙げていくで。まず、あんたがメスのハムスターやとしよか。メスのハムスターは5日ごとに排卵するんや。せやけど、研究者が別のメスのハムスターを同じケージに入れたら、お互いの周期が長くなって、3週間ほどで同じ日に排卵するようになんねん。これ、全部フェロモンでやっとるんや。ハムスターの鼻を3週間塞いだら、周期が合わへんようになんねん。
オスのハムスターをケージに入れたら、周期がバラバラになんねん。オスを別のケージに入れて、そこの空気をメスのケージに送り込んだだけでも、周期がバラバラになるんや。ほんで、二匹のメスを一緒にしたら、社会的に強い方が弱い方の周期を合わせるんや。
これ、犬や牛や豚でも同じことが起こんねん。豚なんか、アイオワの7-イレブンで排卵同期スプレーが売っとるらしいで。家に帰って豚にスプレーしたら、みんな同じタイミングで排卵するんや。こないなんこと、商売になっとるくらいよう分かっとんねん。
ほんで、驚くべきことに、人間でも全く同じことが起こんねん。ウェルズリー効果っちゅうんやけど、ウェルズリー大学の女子大生を調べたら、ルームメイトどうしで生理の周期が合うっちゅう論文が1970年に出たんや。これも匂いのフェロモンでやっとんねん。男と親密な関係になっとる女の子は周期が合わへんようになるんや。ほんで、社会的に外交的で強い子が他の子の周期を合わせるんや。
ワイが大学生の頃は、みんなで「夏に一緒に住んどったら、8月1日には周期合わせたで」なんて話しとったわ。生物学者はこないなんことするんやな。
こないな場合、ワイらが他の生き物と同じやっちゅうことを認めるんが難しいんや。
次は、同じ仕組みを持っとるけど、人間が奇妙な使い方をしとる例やな。人間の儀式を見てみよか。二人の人間がテーブルに座って、黙って、動かへんのや。目も合わせへん。ただ時々、腕を上げて木の駒を動かすだけや。チェスのグランドマスターがトーナメントの真っ最中やったら、何時間もマラソンランナーみたいな血圧を維持しとんねん。ほんで、それを頭の中だけでやっとんのや。
ワイらは同じ生理学的なシステムを持っとるけど、それを全然違う使い方しとんねん。心理的なストレスで、魚や爬虫類や鳥と同じホルモンを出しとんのや。でも、ワイらは全然違うことで使っとんねん。オーレイヤーとか、完全に抽象的なもんでストレス反応を起こしとんのや。
最後に、他の動物には全くない人間の行動の例や。ショッキングな例やけど、こんなんどうや。カップルが仕事から帰ってきて、話して、食事して、また話して、寝て、セックスして、また話して、寝る。次の日も同じことをする。30日間毎日同じことをする。カバなんかやったら、こんなんゲロ吐きそうになるで。他の動物で繁殖以外でセックスするのはほとんどおらへんし、その後に話し合うなんてのは絶対にないわ。こないなとこは、ワイらが全く前例のない生き物やっちゅうことやな。
ほんじゃ、いろんな分野を見ていって、人間だけのもんやと思われとったことが、実はそうやなかったっちゅうのを見ていくで。でも、よく見たら、やっぱり人間は特別やっちゅうことも分かるで。
まずは攻撃性からいこか。昔のナショナルジオグラフィックの特集なんかやと、「人間だけが同じ種を殺す」とか言うとったけど、そんなんウソや。他の動物も同じ種を殺すし、戦略的に赤ちゃんを殺すこともあんねん。チンパンジーなんか、棒を武器みたいに使って殴り合いするんや。
ワイが研究しとるヒヒの群れに新しく入ってきた奴がおってな。こいつ、全然空気読めへんかってん。えらそうな奴らに絡んでいって、ある晩、6匹の雄に襲われて、朝になったらこないなってもうとったんや。ワイが30年間ヒヒを研究しとる中で、雄のヒヒの死因のトップは他の雄のヒヒやねん。
チンパンジーなんか、「国境パトロール」っちゅうのをやんねん。同じグループの奴らが興奮状態になって、自分らのテリトリーの境界線をパトロールするんや。もし隣のグループの雄に出くわしたら殺してまうねん。これ、計画的な暴力やで。チンパンジーの一つのグループが、隣のグループの雄を根絶やしにして、テリトリーを広げたこともあんねん。これ、国連の定義でいうジェノサイドや。誰かを、その人個人のためやなくて、どのグループに属しとるかで殺すっちゅうことやからな。
ワイらだけやないで、無意識の偏見を持っとるんは。面白い実験があってな、「潜在的連合テスト」っちゅうんやけど、これめっちゃ怖い。みんなの心の中にある言えへん偏見をバラすんや。
例えば、あんたがトロールに対してめっちゃ偏見を持っとるとしよか。コンピューターの画面に人間かトロールの写真が出てきて、人間やったら右のボタン、トロールやったら左のボタンを押すんや。それと一緒に、ええイメージの言葉か悪いイメージの言葉が出てきて、ええ言葉やったら右、悪い言葉やったら左を押すんや。
ほんで、人間とええ言葉、トロールと悪い言葉を組み合わせたら、すぐにボタンを押せるんや。でも、トロールとええ言葉、人間と悪い言葉を組み合わせたら、ちょっと止まってしまうんや。「え?トロールが親切?」とか「え?人間が臭い?」って感じで。その止まる時間が0.1秒くらいあったら、そこに認知的不協和があるっちゅうことやねん。
最近、イェール大学の研究グループが、アカゲザルでも同じようなことができるっちゅうことを示したんや。自分のグループのサルの写真か、隣のグループのサルの写真を見せて、同時にサルにとってええもん(熱帯フルーツとか)か悪いもん(クモとか)の写真を見せるんや。ほんで、同じような結果が出たんや。サルも「ウチらがええフルーツで、アイツらが気持ち悪いクモやろ?」みたいに考えとるんやで。
ほんじゃ、人間の攻撃性の何が特別なんかっちゅうと、ワイらは物理的な暴力以外の方法で攻撃できるっちゅうことや。引き金を引いたり、3万フィート上空から爆弾を落としたり、地球の反対側からドローンを操縦したりできるんや。見て見ぬふりをしたり、褒めるふりをして貶したり、受動的攻撃性っちゅう概念を作り出したりもできるんや。
例えば、1960年代半ばのインドネシアのクーデターの後、右翼独裁政権が30年間続いたんや。その間に、少数民族や左翼グループに対して報復が行われて、デス・スクワッドが推定50万人を殺したんや。村ごと焼き殺されたこともあったんや。
ライターのV.S.ナイポールがインドネシアを旅しとった時に、デス・スクワッドが村を襲う時にガムラン・オーケストラを連れて行ったっちゅう噂を聞いたんや。ナイポールが昔のデス・スクワッドの一員に会って、それが本当かどうか聞いたら、その男は「そうや、フルート奏者やら太鼓たたきやら歌手やらを連れて行ったで」って言うたんや。なんでそんなことするんやって聞いたら、その男は不思議そうな顔して「もっと美しくするためや」って言うたんや。
こないな形で人を傷つけることを、他の霊長類は想像もできへんやろな。
次は心の理論や。これ、発達心理学でめっちゃ流行っとる分野やねん。子どもがいつ頃から、他の人が自分と違う情報を持っとるっちゅうことを理解し始めるかっちゅうやつや。普通は3歳から5歳くらいやけど、ワイの子どもらは3歳の誕生日の朝にできるようになったで。これ、めっちゃ大事な発達の節目やねん。他の人が違う考えを持っとるっちゅうことが分かるようになって、それが他の人が違う感情を持っとるっちゅうことの理解につながるんや。共感の始まりみたいなもんやな。
でも、人間だけやないねん、心の理論ができるんは。チンパンジーでもできるんや。こんな実験があってな。檻の中のチンパンジーの前に人間が立っとって、チンパンジーには見えへんところに餌を隠すんや。人間は餌が見える位置にいるんやけど、半分の場合は人間の頭にバケツをかぶせるんや。ほんで、チンパンジーを出して、人間に近寄って餌の場所を教えてもらおうとするかどうかを見るんや。
そしたら、チンパンジーは人間の目が隠れとる時は近寄らへんかってん。つまり、「この人間は餌がどこにあるか知らへん」っちゅうことが分かっとるんや。ほかの人間が自分の知らん情報を持っとるかどうかを理解できるっちゅうことやな。
ほんじゃ、人間の何が特別なんかっちゅうと、ワイらは二次的な心の理論ができるんや。つまり、「あの人はこの人が知らん情報を持っとる」っちゅうことを理解できるんや。だからこそ、チンパンジーには『真夏の夜の夢』のストーリーが分からへんのや。「あの人はこの人のことが好きやけど、この人は別の人のことが好きやと思っとる」みたいな複雑な関係が理解できへんのや。
次は黄金律やな。「自分がされて嫌なことは人にするな」っちゅうやつや。これ、どの社会にもあるんや。人間の道徳の基礎みたいなもんやな。ゲーム理論の研究者らが何十年も外交官や戦略家、経済学者にアドバイスしとるんは、この考え方に基づいとるんや。
ゲーム理論の代表的な例が「囚人のジレンマ」っちゅうゲームやねん。二人のプレイヤーが協力するか裏切るかを決めるんや。お互い協力したら二人とも報酬がもらえる。お互い裏切ったら二人とも罰を受ける。片方が協力して片方が裏切ったら、協力した方が大損して、裏切った方が一番得するんや。
1970年代に、ロバート・アクセルロッドっちゅう経済学者が、神学者やボクサー、ノーベル平和賞受賞者なんかにこのゲームの戦略を聞いて、コンピューターでシミュレーションしたんや。そしたら、一番勝ち続けたんが「しっぺ返し戦略」やってん。最初は協力して、相手が協力したら協力し続ける。相手が裏切ったら次は裏切り返す。相手が協力に戻ったらまた協力する。めっちゃシンプルやねん。
動物行動学者らがこれ見て、「社会性のある動物も同じルールを使っとんのかな?」って思うたんや。ほんで、調べてみたら、使っとるやつもおったんや。
例えば、吸血コウモリや。吸血コウモリのメスは血を吸うてもすぐには飲まへんのや。のどぶくろに貯めて巣に持って帰って赤ちゃんに吐き戻して与えんねん。で、コウモリの社会では、メスらが共同で巣を作って、お互いの赤ちゃんの面倒を見合うんや。
研究者らが、一匹のメスが他のコウモリをだましとるように見せかけたんや。巣から出ていくメスを捕まえて、のどぶくろに空気を入れて膨らませて、巣に戻したんや。そしたら、みんな「こいつ、めっちゃ血吸ってきたのに、ウチの赤ちゃんに分けてくれへん」って思うて、次の回はそのメスの赤ちゃんに餌をあげへんかってん。これも「しっぺ返し」やな。
もっとすごいのは、トゲウオっちゅう魚でも同じことができるんや。水槽の中のトゲウオの横に鏡を置いたら、自分の姿を見て縄張り争いを始めんねん。ほんで、もう一枚の鏡を直角に置いたら、「ウチらええコンビやな!」って思うんや。でも、鏡を後ろに傾けたら、「こいつ、ちゃんと戦ってくれへん」って思うて、次に自分の姿を見ても攻撃せえへんようになんねん。これも「しっぺ返し」やで。
ほんじゃ、人間の何が特別なんかっちゅうと、ワイらは相手と自分で違う欲求や報酬を持っとるっちゅうことを考慮に入れられるんや。他の動物には、こないな複雑な互恵関係は理解できへんのや。
次は共感やな。共感は人間らしさの象徴みたいなもんや。ワイらはめっちゃ共感力が高いし、いろんな場面で人を助けんねん。でも、人間だけやないで、共感できるんは。
フランス・ドゥ・ヴァールっちゅう研究者が、チンパンジーの共感について面白い研究をしとんねん。二つのシナリオを見せたんや。一つ目は、ある個体が上位の個体に挑戦して負けるパターン。二つ目は、ある個体が何もしてへんのに、機嫌の悪い上位の個体にやられるパターンや。つまり、一つ目は自業自得、二つ目は巻き添えやな。
ほんで、その後1時間の間に、他のメンバーがどっちの個体をグルーミングするか見たんや。そしたら、巻き添えになった個体の方が、めっちゃグルーミングしてもらえたんや。これ、チンパンジーが「意図」を理解できるっちゅうことを示しとるんや。「自分から挑発したんやから、やられても仕方ない」「何もしてへんのにやられたんやから、かわいそうや」みたいなことが分かっとるんやな。
ほんじゃ、人間の共感力の何が特別なんかっちゅうと、ワイらは時間と空間を超えて、めっちゃ抽象的な形で共感できるんや。
例えば、罠にかかって壊死した犬の写真を見たら、みんな顔をしかめるやろ?これ、他の種の痛みを感じとるっちゅうことやで。他の生き物ではほとんどありえへんことや。
もっと抽象的な例を挙げたるわ。フランツ・マルクっちゅうドイツの表現主義の画家がおってな。第一次世界大戦の塹壕戦で人生めちゃくちゃになった画家の一人や。戦争中に描いた絵があってな、「動物たちの運命」っちゅうタイトルやねん。めっちゃカオスな絵の中に、月を見上げてる動物がおるんや。でも、これ実在する動物やあらへん。紫色で、どの種類の動物とも違うねん。架空の動物なんや。
この絵を見たら、ワイらはその架空の動物のことを心配すんねん。実在せえへんのに、そこにおる動物のことを気の毒に思うんや。もっと言うたら、「アバター」の映画でナヴィのホームツリーが破壊されたシーンを見て、「かわいそうに」って思うやろ?あれ、CGIやで。ピクセルの集まりやねん。それでも、ワイらは小説の登場人物に深い共感を覚えたりすんねん。こないなんこと、他の種にはできへんのや。
次は、報酬の遅延やな。これ、ドーパミンっちゅう神経伝達物質が関係しとんねん。ドーパミンは報酬に関係しとる物質やねんけど、実は報酬そのものやなくて、報酬の予測に関係しとんのや。
例えば、サルに合図を出して、「レバーを10回押したら報酬がもらえるで」っちゅう状況を教えるやろ?そしたら、サルはレバーを押す前からドーパミンを出すんや。「よっしゃ、これからええことあるで!」っちゅう気分になんねん。ドーパミンを出さへんようにしたら、サルはレバーを押さへんようになる。つまり、ドーパミンは報酬を得るために働く意欲を生み出しとんのや。
もっとすごいのは、報酬がもらえる確率を50%にしたら、ドーパミンの分泌がめっちゃ増えるんや。「もしかしたら」っちゅう言葉が入ってくるからや。この「もしかしたら」っちゅう言葉が、めっちゃ中毒性があんねん。これ、ラスベガスのカジノを設計する人らも分かっとるんや。「いつも負けるけど、今日は勝てるかも」って思わせるのが大事なんや。
ほんじゃ、人間の何が特別なんかっちゅうと、ワイらは合図と報酬の間の時間をめっちゃ長くできるんや。学校で勉強して、いい成績を取って、いい大学に入って、いい大学院に行って、いい仕事に就いて、いい老人ホームに入るっちゅう感じや。ほんま長い時間やで。宗教によっては、死んだ後の報酬のために一生懸命働く人もおるしな。他の動物には、こないな長期的な目標のために働くっちゅう概念はないんや。
最後は文化やな。昔は、霊長類学者が「文化」っちゅう言葉を使うたら、すぐにクビになりよったんや。でも今では、霊長類学で一番流行っとる言葉やねん。ワイらだけやあらへん、文化を持っとるんは。
チンパンジーなんか、20〜30種類の道具を作るんや。アフリカの各地で、違う使い方をしとんねん。子どもらは親から道具の使い方を学ぶんや。面白いのは、オスの子どもよりメスの子どもの方が上手に学ぶんや。オスの子はふざけたり、じゃれあったりしとるからな。
ワイの研究でも、めっちゃ攻撃性の低いヒヒの群れを見つけたことがあんねん。オスどうしがよく毛づくろいしあうんや。普通のヒヒではありえへんことや。15年くらいの間、別の群れから来たオスらがこの群れに入ってきて、半年くらいで「ここではそんなことせえへんねんな」って学習してもうたんや。
ほんじゃ、人間の文化の何が特別なんかっちゅうと、めっちゃ複雑やっちゅうことや。例えば、こないな儀式を想像できる生き物は他におらへんやろ。チンパンジーなんか、果物の帽子をかぶれたらめっちゃ喜ぶやろうけど、ワイらみたいな複雑な儀式は無理やな。
最後に、人間の最も特別な能力について話すで。ワイらは象徴的に考えたり、比喩を使ったりできるけど、もっとすごいのは、「Xはできへん」っちゅう確信からXをする力を得られることや。
例えば、カトリックのシスター・ヘレン・プレジャンっちゅう人がおってな。映画「デッドマン・ウォーキング」のモデルになった人や。この人は、ルイジアナの最重警備刑務所で死刑囚の精神的なケアをずっとしとんねん。めっちゃ恐ろしい犯罪者らやで。
みんなに「なんでそんな人らの面倒見とんの?もっとましな人がおるやろ」って言われるんやけど、この人の哲学は二つあんねん。「許せへん行為やからこそ、許す方法を見つけなあかん」「愛せへん人やからこそ、愛する方法を見つけなあかん」っちゅうことや。
ワイは無神論者やけど、こないなんこと、めっちゃ非合理的やけど、人間のすごさを表しとると思うんや。「どうせ変われへん」って思うような状況で、それでも頑張る。そこから力を得るんや。これが、ワイらの最高の道徳的な行動を生み出すんやと思うわ。
ほんじゃ、まとめるで。ワイらは他の生き物と同じ神経伝達物質を持っとるし、ただの霊長類の一種やけど、よく見たらめっちゃすごいことしとんねん。ほんで、もっとよく見たら、他の生き物には絶対できへんようなこともしとる。これが良いことなんか悪いことなんかは分からへんけどな。
ほんじゃ、今日は来てくれてありがとう。

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