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スペインがプラスチックの海を作り、そして豊かになった

8,371 文字

わいは今、シエラ・デ・ガドール山脈におるんやけど、南の方向を見たら約40kmにわたってビニールハウスが広がっとんねん。
ここはスペインのアルメリア県にあるダリアスの野原で、ご覧の通り、プラスチックシートで完全に覆われとるから「プラスチックの海」っていうあだ名がついとんねん。
上から見たら、なんでそう呼ばれとんのかすぐわかるわ。
ここには約370平方kmのビニールハウスがあって、マルタ島よりちょっと大きいくらいの面積なんや。
衛星から見ると、この地域は白すぎて宇宙からでも見えるだけやのうて、プラスチックから反射する日光が多すぎて、NASAの推定では、南スペインの他の地域が暑くなり続けとる中で、ここだけ冷えとるらしいねん。
こんな狭い地域にこれほどのプラスチックがあるなんて、ほんまにびっくりするわ。
ここは世界最大級のビニールハウス密集地で、約1万4000の生産者がおって、農場の上には30万トンものプラスチックがあるんやて。
なんでここにあるんやろ?そしてこの半島は未来の農業について何を教えてくれるんやろか?
この地域の特別な点をもっとよう知るために、わいはカハール実験ステーションを訪れたんや。
ここには何十ものビニールハウスと研究施設があって、新しい農業技術やその収益性をテストしとんねん。
ビニールハウスは露地栽培よりずっと効率ええんや。
アルメリアのビニールハウスは、平均的なヨーロッパの農場と比べて、1エーカーあたりの生産性が約30倍もあるんやて。
これが「集約農業」って呼ばれる理由なんやけど、それに伴って仕事もめっちゃ集約的になるわけや。
収穫量をどんどん増やすために、いろんな技術を見てきたで。
まず、ビニールハウスの構造やけど、この地域の多くでは、ワイヤーフレームの網目に、両側からポリエチレンのプラスチックシートを張って、真ん中に空気の断熱層を作っとんねん。
太陽がビニールハウスに当たると、透明な表面が一部の波を跳ね返すけど、一部は中に入っていくんや。
これがビニールハウスの重要な機能で、比較的小さな空間に太陽エネルギーを集中させて、植物の光合成を露地栽培よりずっと速くするんやね。
露地やと、余分な放射線が地面に当たって二度と見られへんこともあるからな。
もっと進んだビニールハウスやと、密閉された空間やから湿度やCO2濃度の管理もしやすくなるんや。
この透明な表面を作るには、プラスチックシートかガラスを使うんやけど、ガラスの方が安定してて丈夫できれいやねんけど、予想通りプラスチックよりずっと高くつくんや。
構造だけやなくて、ガラスハウスは普通、外部のエネルギー源(多くは天然ガス)で暖房せなあかんし、その燃料費もかなりの額になるんや。
ここに使われとるマルチングを見てみ。
これは土壌の水分と熱を空気中やなくて土の中に閉じ込めて、植物を育てるエネルギーを守るためのもんや。
プラスチックと砂がよく使われとるけど、わいが訪れた時は藁を実験しとったわ。
ここにあるんが、コンピューター制御の肥料システムや。
大きなタンクがあって、いろんな種類の肥料を溶かして必要な場所にポンプで送るんや。
プラスチックの種類をテストするためのビニールハウスまであんねん。
ここの夏はめっちゃ暑くなるから、農場の外側にチョークを吹き付けて、中で作業する人を守っとんねん。
それから、秋に栽培シーズンが始まって余分なエネルギーが植物に必要になったら、チョークを取り除くんや。
科学者は熱で自動的に不透明になるプラスチックも開発しとるけど、まだ商業利用するには高すぎるんやて。
バンク植物は、生物学的な害虫駆除の一種として使われとって、肥料に関連するコストや問題を節約するんや。
どの農場でも、作物に惹かれて害虫が現れるもんやけど、バンク植物はある種の虫を引き寄せるんや。
その虫は、バンク植物と害虫しか食べへんから、目的の作物は残されるわけや。
害虫が隣の農場に広がるのを遅らせるために、これらの植物をビニールハウスの間や作物の周りに並べとんねん。
最後に、水を節約するためのいろんな工夫があんねん。
屋根には穴や溝があって、稀に降る雨を集めるんや。
土の中には点滴灌漑システムがあって、集めた雨水を貯めるプールの上には、蒸発や微細藻類の成長を防ぐために日よけの円盤が浮かんどるんや。
これがビニールハウス農業が従来の方法より優れとる最大の利点なんや。
アルメリアはめっちゃ乾燥した地域で、実はヨーロッパで唯一の自然の砂漠があるんや。
年間降水量が200mm未満やねんけど、参考までに言うと、典型的に乾燥してるとされるマドリードでさえ年間400mm以上降るんやで。
それなのに、こんなにたくさんの農場が出来てるのは、ほんまにパラドックスやわ。
その理由の一つは、北の山々から安定した地下水の供給があるからや。
もう一つは、ビニールハウスが同じ大きさの畑と比べて90%以上の水を節約できるからなんや。
これによって、この小さな地域が(マジで小さいで)ヨーロッパの主要な果物と野菜の供給地の一つになれたんや。
夏はビニールハウスの中が暑すぎて植物も人間も働けへんけど、冬はヨーロッパのほとんどが氷点下の気温に悩まされとる時に、アルメリアは涼しい12〜14度くらいやねん。
冬になっても新鮮な野菜への需要は急に消えたりせーへんし、北ヨーロッパにもたくさんのビニールハウスがあるけど(特に北極圏では)、氷点下の気温やから、栽培温度まで上げるには外部の熱源が必要なんや。
圧倒的に多いのは天然ガスやね。
これは1970年代にオランダで始まったんや。
地元のガス田を開発して、新しいビニールハウス産業に供給できるようになったんやて。
今じゃ、オランダの大きなガラスハウスはガスをめっちゃ使うから、余った電気を国の電力網に売り戻しとるんや。
彼らの総電力の10%がこの仕組みから来とるんやで。
でも、アルメリアはちょうど暖かいから、プラスチックハウスは天然ガスを使わんでも、自前の放射熱と湿気とCO2だけで栽培温度まで上がるんや。
だから、年間を通して、平均的なスペインのプラスチックハウスは、オランダのガラスハウスの約22分の1のエネルギーしか使わへんのや。
これで作物の価格がめっちゃ有利になるわけや。
冬の季節に1回やなくて2回も3回も作物のサイクルを回せるようになって、スペインはヨーロッパ最大の生鮮果物と野菜の生産国かつ輸出国になったんや。
アルメリアはスペインの全作物の5分の1以上を生産しとって、この貿易で大きな役割を果たしとんねん。
ここで育てるもんは季節によって違うけど、2022年から2023年のシーズン(10月から10月)では、一番多かったのがパプリカで、次がトマト、そしてスイカときゅうりが続いたんや。
ズッキーニ、ナス、他のメロン類で締めくくりやね。
これで350万トンの作物が作られて、売上高は37億ユーロになったんやて。
ここの生産者が持つ最大の強みは、多分、世界の野菜輸入国トップ10のうち6カ国の近くにおるってことやろうな。
これらの国々は文化的にも購買力も高くて、一年中サラダを求めとんねん。
ヨーロッパは5億人以上の消費者がおる大陸で、年間約5500万トンの果物と野菜を消費しとるんや。
果物の輸入の半分以下がEU域内からやけど、食べる野菜のほぼ90%がEU域内産なんや。
EUが食品貿易に課してる規制、例えば農薬の最大残留基準や非優遇国からの輸入関税なんかもあるし、地元産や持続可能な食品への需要が高まっとることもあって、クリーンなヨーロッパの農家にはええ儲け口があるわけや。
そういうわけで、ここで育てられた作物の80%以上が北ヨーロッパに行くんやけど、昔からこうやったわけやないで。
1940年代、ここはほとんど乾燥した丘陵の砂漠で、農業といえば家畜のための放牧地くらいしかなかったんや。
当時、アルメリアはスペインで2番目に貧しい県やったんやで。
でも1950年代に、フランシスコ・フランコの独裁政権が食料安全保障(ある意味、食料ナショナリズムとも言えるかもしれんけど)に関心を持って、この地域を入植計画の対象にしたんや。
田舎からの移民の流入は1980年代まで続いて、今でもここの農場の95%が小規模な家族経営になってる大きな理由やねん。
近くのビーチから砂が農家の不毛な畑に吹き寄せられたのか、それとも本当の創意工夫やったのか、砂を土の上に敷くと作物がよう育つことが発見されたんや。
安いプラスチックが世界市場で手に入るようになると、この覆土技術をポリエチレンシートで試してみたら、またしてもすぐに収穫量がめっちゃ増えたんやて。
最初の構造化されたビニールハウスは、1963年に農業技術者のレアンドロ・ペレスとベルナベ・アグアルによって建てられたんや。
たった500平方メートルの小さな家で、木の柱とワイヤーフレームで支えられて、上からプラスチックシートを被せただけのもんやったけど、初年度の生産で2200ユーロ以上稼いだんや。
これは投資額のほぼ2倍やったんやで。
農学者も政府も、ここにチャンスがあることに気づいて、国立植民地化研究所が、技術的な知識や寛大な補助金を使って、ビニールハウスを設置したり、他の人たちに土地を割り当てたりして、この地域を集約農業に押し進めていったんや。
でも、科学的な訓練を受けてへん農家が運営する実験的な畑やったから、投資するのはまだリスクが高くて、この地域にとっては大きな負担やったんやな。
だから1975年までに建てられたビニールハウスは30平方キロメートルだけやった。これだけの土地やで。
ここでカハールみたいな研究所が登場するわけや。
今じゃ約30の地方銀行の大きな協同組合で、スペンのアグリビジネスの約15%を占めとるけど、1966年には地元の農家にローンや融資を提供してた先駆的な協同組合銀行の一つやったんや。
当時の状況を教えたるわ。
1ヘクタールの土地にビニールハウスを建てるのに、土地そのものの価格の約12倍もかかったんやで。
銀行は、安定した食用ブドウを育てとった北部アルメリアから資金を集めて、それを南部のビニールハウスの融資に使ったんや。
これで、さっきの銀行の実験ステーションの話に戻るわけやけど、1975年にこれを設立した本当の理由は、この地域に農業の知識を広めることやったんや。
農家さんらの生産量を増やして、もっと儲けてもらって、ローンを返す確率を上げるためやねん。
研究そのものよりも、この施設は地域の支払い能力を高めるために作られたんやで。
80年代と90年代には、ビニールハウスの成長が一番速かったんや。
入植計画が終わりに近づいとって、地方銀行が好循環に入っとった時期やねん。
そしてもちろん、スペインがヨーロッパ経済共同体に加盟して、ヨーロッパ諸国間の貿易障壁が減ったこともあるわ。
最近の数十年では、農家さんらと密接に関わる二次的なアグリビジネスも発展してきたんや。
ビニールハウスの間を運転してたら、種会社やプラスチック製造業者、流通センター、淡水化プラント、その他農家さんらをサポートする企業がたくさん見られるようになったんやで。
そんな発展があって、今じゃアルメリアはアンダルシア地方で一番豊かな県になったんや。
ほな、ちょっと立ち止まって、これらのコストについて考えてみようか。
これ、普通の農業よりずっと高くつくやん。この余分な生産性は、その労力に見合うんやろうか?
1985年にテキサスA&M大学が出した報告書が、いくつかヒントをくれるかもしれんな。
これは、アメリカでたくさんのビニールハウスが建てられては失敗しとった時期のもんや。
北米中のトマト栽培用ビニールハウスを調査したら、1985年のドルで、ガラス温室の建設コストは平均して1平方メートルあたり300ドルやったのに対して、プラスチックなら40ドルくらいで建てられたんやて。
必要な設備、つまり噴霧器や灌漑システム、コンピューター、肥料タンク、換気設備、土地代なんかを加えると、平均的な270平方メートルのプラスチックハウスは、初期建設に2万ドル、年間の運営に1000ドルかかったんや。
修理代や化学薬品、輸送費なんかも大きな経常コストやけど、ビニールハウスの運営で一番高いのは燃料代と人件費やね。
典型的なビニールハウスの総運営費の約40%が燃料代だけに使われとるんや。
賃金に関しては、まあ、この報告書にはちょっと心配になるようなアドバイスも書かれとったけどな。
でも、儲けられる金額と比べてみてや。
テキサス市場でのトマトの最高価格は冬と春の終わり頃に見られて、アメリカとメキシコの生産のピーク時に価格が下がるんや。
だから、ビニールハウスの効率の良さと、この価格構造のおかげで、農家さんは2作システムを採用して、その季節の利益を最大化できるわけや。
トマトは1ポンドあたり80セントで売れたんやけど、TAMUの計算では、最低でも77セントが必要やったんや。
これは、流通や加工段階で必要な追加作業を考慮に入れて、露地栽培のトマト農家と競争力を保つためにな。
ビニールハウスの栽培者がトマトに30セントのプレミアムを付ける必要があると推定されたんや。
もちろん、ビニールハウスで育った作物は、より一貫した環境で育てられて、一般的に食べる場所の近くで栽培されるから、より新鮮で風味豊かな作物になるんやけどな。
でも、38%も値上げするには、かなりのマーケティング力が必要やわ。
これは、ここで栽培できる作物の種類も制限してしまうんや。
買い手が実際に品質の違いに気づいて、その差額を払ってくれるものだけやね。
トマトや、ピーマン、ベリー類、きゅうり、ハーブ、果物なんかやな。
小麦を室内で本格的に栽培するのは、おそらく見られへんやろうな。
これら3つの問題は、今日のビニールハウス産業からも消えてへんのや。
今日のすべてのコスト削減技術や技術があっても、まだまだやねん。
例えば、暖房を考慮に入れると、ビニールハウスで栽培されたトマト1キロは、3キロの二酸化炭素を排出して、5リットルのディーゼル燃料を使うと予想されとるんや。
これは露地栽培のトマトの6倍のカーボンコストやで。
でも、寒冷地で栽培されたものとは違って、アルメリアのトマトはこの問題がないんや。
太陽エネルギーで暖房してるからな。
その代わりに、プラスチックのコストが問題になるんやけどね。
ハウスを覆うシートは3〜4年ごとに交換せなあかんのや。
当局がリサイクルを強制してるけど、多くの農家さんが闇市場を通じて違法に廃棄してしまうんやて。
プラスチックは地元のビーチで見つかったり、動物の体内から見つかったり、分解されてマイクロプラスチックになって土壌や水源に入り込んだりしとるんや。
この地域で行われた研究によると、このフィールドの近くの海は、沿岸の他の地域と比べて30倍ものマイクロプラスチック濃度があったんやて。
だから、名前が示すほど完全に持続可能ってわけやないんやな。
マーケティングの問題についてやけど、この競争の激しい分野では難しいもんがあるんや。
異なる農家さんらが、ほぼ同じ製品を、同じルールと規制の下で、ほぼ同じ条件で栽培して競争せなあかんのやからな。
結局、自分のリソースを最も効率的に使える人が、この輸出戦争の勝者になるわけや。
この高度に商業化された分野では、通常、底辺への競争、つまり価格の引き下げにつながるんやけど、それに対抗するために、この県には18の協同組合グループがあるんや。
農家さんらがそこで作物をまとめて、ヨーロッパの卸売業者が個々の農家に提供するよりも高い価格と、より安定したビジネスを得られるようにしとんねん。
このうち11がプラスチックの海にあるんやで。
このマーケティング力は、この地域の生存と富の分配に不可欠なんや。
これがなかったら、5000人もの最大のライバルのすぐ隣で栽培するのは、生き残るのがかなり難しくなるやろうな。
最後に、労働問題は、アルメリアの人たちが真剣に取り組んでる問題や。
まあ、ちょっと間違った方向かもしれんけどな。
北アフリカの隣にあるから、EUで仕事を探してる多くの移民がこのビニールハウスにやって来るんや。
約10万人がここで働いとって、その半分以上がモロッコ人やねん。
でも、正式な書類がないから、多くの移民が社会保障システムを利用できへんし、労働者の権利が侵害されても自分で戦うことができへんのや。
だから多くの人が最低賃金以下で働いてて、中にはトタン小屋や農場、地下室で基本的な設備もない状態で暮らしとる人もおるんや。
ええ状況やないわな。
ほな、なんでビニールハウスなんてやるんや?高いし、給料もええわけやないし、毎年何千トンものプラスチックを地元の環境に捨てて汚しとるんやで。
そやけど、地球の人口は2050年までに約100億人に増えると予想されとるんや。
これは、今後40年間で過去800年間よりも多くの食料を生産せなあかんってことなんや。
この成長の大半は、すでに水不足の問題を抱えとる地域に集中するんやで。
だから、わしらには2つの選択肢しかないんや。
栽培する土地を増やすか、すでにある1エーカーごとにもっと多くを育てるかやな。
そして、わしらの総耕地面積が食料需要を満たすほど急速に増えへんから、少なくとも世界規模では、後者の選択肢を選ばざるを得んのや。
今日、世界中で約320万エーカーのビニールハウスがあるんや。
これはほぼプエルトリコ1個分の土地やな。
世界の最近のビニールハウスブームの大半は、何らかの水不足問題に直面してる低・中所得国で起こっとるんや。
メキシコ、トルコ、10万のビニールハウスプロジェクトを持つエジプト、あるいは国全体がアルメリアのような気候やモロッコなんかやな。
でも、一番進んでるのは中国や。
世界のビニールハウスの60%以上を持っとるんやで。
最大のプラスチックビニールハウス集積地は、もはやプラスチックの海やないんや。
それは寧夏を取り巻く820平方キロメートルのビニールハウス群なんや。
ちょうど中国北部平原の中心にあって、ここは世界で最も深刻な水不足危機の一つに見舞われとる地域なんやで。
ほな、これらのビニールハウスを3つの視点から見ることができるわな。
まず、国家安全保障の観点からや。
水はどんどん希少になって、高くなってるけど、以前と同じように生きていく上で欠かせへんもんやからな。
点滴灌漑や水耕栽培システムを使った管理された農業に投資することで、政府や個々の農家さんは、将来の水関連の問題から自分たちを守りつつ、栽培できる食料を妥協せんですむんやな。
欠点は、多くの温帯地域では、水への依存を天然ガスへの依存に変えてしまうことやな。
ビニールハウスが発電所やデータステーションみたいな外部の熱源の近くにない限り、運営するために自前で熱を作らなあかんのや。
安価なエネルギー源がすぐに利用できへん限りはな。
これらの国家安全保障上の懸念は、暑くて乾燥した地域で一番うまくいくんや。
そういう所では、太陽のエネルギーを使って水不足を補えるからな。
皮肉なことに、気候の観点からも見ることができるんやで。
ビニールハウスは畑の10分の1の水を使うだけやないんや。
化学物質の使用も95%以上削減できるんやで。
アンモニアみたいな肥料は、またしても天然ガスを使って作られとって、その流出は地元の土壌や水質に悪影響を与える可能性があるんや。
EUが循環型経済の開発をその規制戦略のより大きな部分にしていくにつれて、農家さんらは肥料や農薬の使用を制限する新しいルールに適応せなあかんようになるやろうな。
これによって、環境的に非効率な操作が、コストを負担して屋内運営の農場に変更することを余儀なくされる可能性があるんやで。
そして3つ目、そして最も重要なのは、人々がビニールハウスで育った食べ物を単に好きやってことや。
一貫した簡単な条件で育てられるから、農家さんらは自然の力に対する耐性よりも、風味や品質のために品種改良できるんやな。
最近では、買い物客は野菜を買う時に、見た目よりも味を重視すると報告しとるんや。
だから、すでにアメリカでは食べられるトマトの35%以上が室内で栽培されとって、寒冷なカナダでは半分以上が室内栽培なんやで。
いつでも、自分の街の近くで育った美味しい果物や野菜を食べられるっていう単純なアイデアが、豊かな国々をビニールハウスへの投資に向かわせた最大の理由かもしれへんな。
そして、それこそがまさに今日のプラスチックの海が存在する理由なんやで。

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