イタリアで最もスパイシーなチーズの一つ - 生の粘土で熟成させる製法 | クラウディア・ロメオ
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今日はプーリア州のチェーリエ・メッサピカにおりまして、ピエトロとピエトロのいとこ二人に会いに来ました。はい、二人ともピエトロなんです。なんか縁起がええと思いますわ。今日は特別なチーズを見せてもらいます。イタリア語で「カチョカヴァッロ・アルジナート」と呼ばれるもので、特注の粘土型で熟成させるカチョカヴァッロチーズなんです。
このチャンネルをご存知の方なら、カチョカヴァッロについてはもうご存知やと思います。私の故郷プーリアを含む南イタリアの伝統的なチーズで、パスタ・フィラータ製法で作られることで特別な食感が生まれるんです。これらのチーズは通常、湿度の高い洞窟で熟成させます。
粘土は熟成をいわば超加速させるんです。熟成過程を早めるだけやなく、独特の味わいも与えてくれます。そして4〜5ヶ月の熟成期間が終わると、全部割って中身を取り出すんです。まるでイースターエッグみたいですな。でも正直言うて、私やったらイースターエッグよりこのチーズの方が絶対ええですわ。
せな、粘土熟成チーズを割って中身を見てみましょか。マッセリア・フラニーテ乳製品工房でのチーズ作りは、36度Cに加熱した生乳から始まります。今日のチーズ作りには、スターターホエイを使います。これはチーズ職人にとってのサワードウ種みたいなもので、チーズ作りに欠かせない良い菌がいっぱい入ってるんです。
それからレンネットを加えます。カチョカヴァッロは普通は動物性レンネットを使うんですけど、今日は植物性レンネットを使ってます。粘土熟成でちょっとスパイシーになるんで、それを和らげるためですわ。乳が準備できたら、ここにおるロベルトがカードを小さく切ります。
カードを容器の底に沈めて、2時間ほど発酵させてから、ここにあるような大きなカードの塊を取り出します。ホエイから出したカードは、このテーブルの上でさらに数時間発酵させます。カードはその後、この機械に移されて、
挽いて、お湯と一緒にまた混ぜられて、伸ばされます。このタイプのカードはイタリア語で「パスタ・フィラータ」と呼ばれ、プーリアや他の南イタリアの地域で人気のあるチーズ作りの技法です。今日のカチョカヴァッロのような固いチーズだけやなく、モッツァレラやブッラータなどのフレッシュチーズにも使われます。
そやから発酵させるのがめっちゃ大事なんです。カードが伸びるのは適切な酸度があってこそで、それは発酵中に活性化する菌によって生まれるんです。伸ばしたカードができあがったら、全員総出です!チーズ職人たちが伝統的なカチョカヴァッロの形に整えていきます。それぞれが独自のスタイルを加えて...特別な香りを付けるためにオレンジを使ったものも作ります。頭の形を変えることで、たくさんのチーズの中から見分けられるようにしてるんです。
今日のチーム、400リットルの乳から22個のチーズを作りました。冷水で形を固定します。2時間後、網に入れて2個ずつ吊るして、熟成室に移す準備をします。このチーズは、この部屋で10〜15日間熟成させます。
チーズの撮影は...もう何回目か数え切れへんくらいですけど、いつも楽しいですわ。思ってたより近くにおったんですけど。それからピエトロが私を乳製品工房の周りに連れて行って、ハーブを集めました。月桂樹の葉、ローズマリー、タイムです。これらはチーズと一緒に粘土型に密封されて、さらにユニークな香りを与えることになります。
今度は陶芸工房に行く時間です。サルヴァトーレは2年間いとこたちと働いている陶芸家です。手作りの陶器で有名なプーリアのグロッタリエという町を拠点にしています。サルヴァトーレは簡単そうに見せますけど、この特注の粘土型を作るのはめっちゃ難しいんです。ここでサルヴァトーレは2つの形を作ってます。
カチョカヴァッロチーズの伝統的な形と、プーリアで繁栄と幸運の象徴とされる「プーモ」です。生の粘土と接触するため、ピエトロは皮を食べることはお勧めしません。でも、ネタバレになりますけど、私実際に食べてしまいました...だってこういうチーズの皮って私の大好物なんですもん。
陶芸工房から戻ってきたら、チーズは別の部屋で休ませます。このチーズは本当に珍しい逸品です。乳製品工房では年間200個しか作りません。粘土はチーズの食感と味を変えるだけやなく、熟成過程も加速させます。同じ日に作った2つのチーズ、粘土熟成のものとそうでないものとでは、熟成の仕方が違います。粘土型のおかげで、粘土熟成のものは3〜4ヶ月早く完成します。
あ、最後にもう一つ付け加えたいことがあります。このチーズの味の変化は本当に信じられないくらい素晴らしいんです。いとこたちが私にカチョカヴァッロをくれて、イタリアの自分の家のリビングで熟成させてみました。2ヶ月後に開けてみたら、味が完全に変わってたんです。めっちゃスパイシーで草の香りが豊かで、正直言うてギリシャのオリーブオイルを思い出すような感じでした。
すごくスパイシーで、草の香りとハーブの香りがしました。食感もすごく柔らかくなって、手の中で溶けそうでした。これが開けた時のチーズの一番ええショットです。家族みんなで開けた時はめっちゃ興奮して、撮影するのも完全に忘れてしまいました。本当に信じられないくらい素晴らしかったです。特に自分のリビングでチーズを熟成させられたことに驚きました。
なんかすごいことを発見した気がしますわ。ご視聴ありがとうございました。このような物語の語り方が気に入っていただけたら、チャンネルの登録とイイネをお願いします。このチャンネルにはチーズの内容が多いですけど、お肉やパスタ、物議を醸すようなパスタもありますし、私の故郷プーリアについての内容もたくさんあります。
このイタリアの美しい地域についてもっと知りたい方は...全然偏見なしですよ、私がここの出身なだけで。このチャンネルをチェックしてみてください。本当にありがとうございました。また会いましょう。