マーク・ザッカーバーグがクリエイター、AI スタジオ、ニューラル リストバンド、ホログラフィック スマート グラス、ピカソなどについて語る

マーク・ザッカーバーグ：これは何か面白いことの始まりになると思います。ピカソの古い格言にあるように、「すべての子供は芸術家だ。大人になってもそうあり続けることが課題だ」というものがあります。私たちがやりたいのは、誰もがそれを実現できるようなツールを作ることです。
マーカス：メタのロードマップの中で、今後10年間で最も可能性が高いと思われる、画期的な消費者向けテクノロジーの瞬間は何だと思いますか？
マーク：神経インターフェースのリストバンドはかなり大きな話題になると思います。それ自体がプラットフォームになる可能性があります。完全なホログラフィックグラスの試作版をお見せする準備がほぼ整っていて、それは驚くべきものです。私がこれまで見せた人全員の反応は、製品開発者として胸が躍るようなものでした。
マーカス：スマートグラスに関して、数十億人がモバイルフォンよりもグラスを主要なハードウェアデバイスとして好むようになるために、他に何が必要だと思いますか？
マーク：需要が予想をはるかに上回っていて、生産を拡大し、工場のラインを増やしているところです。1年半前に同じ質問をされていたら、テクノロジーの世界では時々、新しい機会を生み出すようなものが現れて、自分たちのやっていることを根本から見直す必要があると答えていたでしょう。
ソーシャルメディアにおける現在のトレンドについて言えば、いくつかの大きなものがあります。一つは、フィードベースのメディアからより個人的なメッセージングのやり取りへのシフトです。インスタグラムのDMは、システムの中で最も急速に成長している部分の一つです。これは、クリエイターがコミュニティと対話するのを助けるAIのペルソナを作成できるようにするAIスタジオの取り組みの一部でもあります。
クリエイターの典型的な問題は、1日に十分な時間がないということです。すべてのファンと関わりたいと思っているクリエイターは多いですが、時間が足りません。実際には、クリエイターが返信できないことを知っているので、メッセージを送らない人も多いでしょう。
クリエイターが自分自身のために作成するAIエージェントがどれだけ優れているかという問題があります。これは時間とともに成長し、進化するアートフォームになると思います。多くの人にとって、クリエイターが作成し、関与したものと関わることは、非常に意味のあることになるでしょう。クリエイター本人と直接やり取りするほど良くないかもしれませんが、多くの人にとっては、クリエイターには1日の時間が足りないので、それは不可能なのです。
もう一つの急速に成長しているトレンドは、リールやショートフォームビデオです。映画や長めのTVショーから始まって、YouTubeが短い形式だと思われていた時代がありました。今日では、リールの短い動画と比較すると、多くのYouTube動画が長く感じます。YouTubeビデオを見ながらマルチタスクをしているのは、数分間続くからです。
人々は本当に魅力的なコンテンツを作るツールを手に入れており、それをとても簡潔にまとめることができるようになっています。そのツールの開発速度は今後も続くでしょう。人々はAIを使って動画を作成し、編集することができるようになると思います。その過程には依然として創造性が必要で、彫刻のように形作る必要がありますが、基本的にはアクセスしやすくなり、コンテンツの質は向上していくでしょう。
おそらく、メッセージングとショートフォームビデオの2つが、現在私が見ている大きなトレンドです。
マーカス：バーベル戦略のようなものですね。一方では超未編集の長形式のポッドキャストや会話があり、もう一方では、あなたが言うように、バイトサイズのパッケージに凝縮された超洗練されたショートフォームのストーリーテリングがあります。注目がそのどちらの端にも流れているようです。
AIスタジオのツール面に入りたいと思います。今日のAIスタジオは、基本的にメタの世界でクリエイターがAIとどのように相互作用するかの基礎となる構成要素だと私は見ています。今日は言わばブロック1のような基礎的なツールですが、その戦略をどのようにステップアップしていくのか話していただけますか？今日発表されたものについて、なぜ興奮しているのか、そして私もテスターとしてフィードバックを共有できますが、そのツールの戦術的なステップアップについて話しましょう。
マーク：技術にはいくつかの異なる道筋があります。一つは、基礎となるモデルであるラマの開発とチューニングです。これはフィードバックを得ながら行っています。これは基本的なインフラの下で起こっていることです。
その上に、人々が異なるAIを作成できるようにする製品体験とツールがあります。これは、クリエイターがコミュニティと対話するためのAIエージェントバージョンを作成することかもしれません。また、将来的には、誰でもUGC AIを作成できるようにする予定です。必ずしも自分自身である必要はなく、インスタグラムやアプリ上で人々と対話する新しい種類の仮想ペルソナを作成することもできます。
今日はあまり触れませんが、ビジネス側では、クリエイターと同じくらい多くの小規模ビジネスがあります。これは huge opportunity だと思います。どんなビジネスでも、ボタンを押すだけで自分たちのエージェントバージョンを作成し、カスタマーサポートやeコマースのサポートを行えるようになるはずです。これは非常に強力になると思います。
今日私たちが行っているのは、最初のテストの展開です。約50人のクリエイターから始めて、少数の人々に展開していきます。そして、それを調整しながら、おそらく来月か再来月くらいには、より多くの人々がこれらのAIと対話できるように展開する予定です。7月末か8月くらいには完全に展開されるでしょう。
これは、人々がクリエイターが作成したこれらのAIとどのように対話するのかを見るのは非常に興味深い体験になるでしょう。同様に大きな部分は、クリエイターのためのツールを構築することです。あなたはこれを使ってみたそうですが、どう思いましたか？何がうまくいっていて、何を改善する必要があると思いますか？
マーカス：共有させていただきます。クリエイターとしての私自身、そして両親がオハイオでゴルフコースを経営しているので、彼らは小規模ビジネスのユースケースです。インスタグラムのプロフィールがあり、対応しきれないほどの要求を受け取っています。あなたが言ったように、DMやメッセージを拡張することができません。
私の考えでは、これは一種のスペクトルのようなものです。一方には事実ベースの質問があり、想像もつかないほどの規模で寄せられます。「これへのリンクはありますか？」「これについての動画を作りましたか？」「あなたのシャツはどこで買えますか？」といった明らかな質問です。これらは、自分自身をクローン化するだけで答えられる質問です。これが、このAIの予備的な使用例として素晴らしい点です。すべての小規模ビジネスとクリエイターがこれを望むでしょう。
そしてスペクトルのもう一方の端には、私が多く遊んでいた意見スタイルの質問があります。これらは、「もし私があなたなら、どのようにしてブランドを成長させますか？」のような多面的な質問で、一度で答えるのが難しいものです。ここで興味深くなるのは、AIが私の応答を学習し、それを洗練させていく過程を見ることです。もしこれらの意見ベースの回答を拡張できれば、なぜなら、クリエイターとしての私の目標は、規模での一対一の信頼関係を築くことだからです。それが私の唯一の関心事です。そして私の能力は限界に達しています。
この点について、あなたに質問があります。事実ベースの情報は完全に理にかなっています。すべてのファンがその情報を得たいと思うでしょう。しかし、意見の側面については、一部のファンはAIアシスタントがファンと人間との間の魔法のような繋がりを非人間化するのではないかと心配するかもしれません。そこで質問ですが、クリエイターのためのこれらのAIツールを、無限に有用でありながら、同時に真正性と人間との繋がりを維持するようにどのように構築していきますか？
マーク：あなたが意見ゾーンと呼んでいる部分は、より多くのアートフォームが入ってくる部分だと思います。これらのものがトレーニングされるプロセスには、明らかにベースとなるラマモデルがありますが、クリエイターがこれらのAIを設定する際には、ソーシャルメディアのプレゼンスやシステムにトレーニングしたいと思うその他のあらゆる情報を取り込む機会があります。
あなたが言ったように、事実ベースの情報については、それを正しく理解しているかどうかを把握し、理解するのは比較的簡単です。意見の側面については、クリエイターがAIに表現してほしいことについて、より多くの意見を持つことになると思います。
人々がAIと対話していることを知ることについてのあなたの指摘は、私たちの重要な設計原則です。これらのAIを作成し、人々がクリエイター本人と対話していると思わせようとしているわけではありません。クリエイターが望む限り、クリエイターに忠実であることを望んでいますが、AIであることも明確にラベル付けされるので、混乱はないはずです。
しかし、コミュニティと対話する際には、表現することについてより自由に、あるいはリスクを取ることに快適を感じるかもしれません。人間としては少しリスクのある表現をしたいと思うかもしれませんが、AIにはそれをさせたくないかもしれません。ソーシャルメディアのコンテンツでトレーニングすることができても、特定のトピックには触れないようにトレーニングしたいと思うかもしれません。将来的に、本当に望む方法でAIがあなたを表現することに自信が持てるようになるまでは。
これらのタイプのツールが本当に重要だと思いますが、ここが私が言うように、ある程度アートフォームになる部分です。これに入る前に、何が最も魅力的で楽しく、信頼を築くフォーミュラになるかは分かりません。だから、人々がこれを実験し、何がうまくいくかを見ることができるツールを提供したいと思います。
マーカス：AIスタジオの将来の機能アイデアについて、本当に聞きたかった質問の一つがあります。例えば、このクリップを見ているときに、誰かがあなたのシャツや私の帽子、このライトをタップするだけで、すぐにAIレイヤーがブランドや製品を認識し、自動的にカートに追加し、アフィリエイトを自動的に追跡するようなものです。これは、クリエイターのマネタイズを本当に助ける目に見えないレイヤーになるでしょう。もちろん、インフラの理由で、毎時間何百万ものリールが作成されているので、今日それをサポートするのは難しいでしょうが、それは将来のバックログになるかもしれません。他にも、まだ話していないAIスタジオの将来の機能で、今後3〜5年で実現できそうなものがあれば教えてください。
マーク：異なるアイテムを理解するというのは、時間とともにすべての投稿に適用されるべきものだと思います。そこに到達するでしょう。マルチモーダルAIの初期バージョンでは、Ray-Ban Metaグラスで「Hey Meta、これは何？」と言うだけで、それがある程度正確に何を見ているかを教えてくれます。ラマモデルが改良され、次のバージョンが完全に展開されるにつれて、これはさらに良くなっていくでしょう。
自動的に翻訳やダビングができるようになるのは、私がかなり期待していることの一つです。英語を話す人々は、世界の多くの人々が英語を話さないという事実を見落としがちです。すべてのコンテンツを自動的に様々な言語で利用可能にし、より多くの人々にアクセス可能にすることができれば、非常に強力になると思います。それが本物らしく感じられ、その言語を話しているように聞こえれば、それはとてもエキサイティングなアイデアになるでしょう。
しかし、これらは単なるAIスタジオの異なるアプリケーションであり、コンテンツの理解や翻訳などに関するものです。AIスタジオ自体については、クリエイターにより多くのツールを提供し、体験をより楽しく、信頼を築くものにするための継続的な進化があると思います。
また、異なるモードを追加することも一部になるでしょう。テキストから始まり、時間とともに動画や音声を追加し、最終的には3Dにすることもできるでしょう。そうすれば、誰かがAR眼鏡をかけていて、あなたがホログラムとして彼らのリビングルームに現れることができます。それはかなり素晴らしいことだと思います。私たちはメタバースや具現化に関する多くの作業にも焦点を当てているので、クリエイターがより自然な方法で人々と対話できるようにするのは自然な道筋だと思います。
マーカス：最初に言及したこのエージェントのネットワークについて、本当に気に入りました。私自身がクリエイターとして、これを使っていて考えていたのは、これがレベル1で、レベル2では何がクールかというと、例えば市場調査エージェントです。どのビデオを作るべきか、どの製品やコースをコミュニティに提供すべきかを考えているとき、もしオーディエンスの5%と一対一の会話を自動的に行い、痛点を探るエージェントがあれば素晴らしいですよね。そういった小さなユースケースを積み重ねていくと、突然、クリエイターにとって本当に価値のあるエージェントやAI、ボットのスイートができあがります。
マーク：それは良い指摘です。ビジネスの文脈では、カスタマーサポートが必要だということはより明確ですが、その次のレベルは、人々がサポートを必要とする全ての事項を集約し、それらをどのように改善するかを分析することです。クリエイターにも同様のバージョンがあると思います。コミュニティが自分のものとどのように関わっているか、それぞれのフィードバックは何か、それをクリエイティブプロセスやビジネスモデルにどのように取り入れるかということです。それは非常に理にかかっていると思います。
マーカス：未来のこれらのユースケースについて永遠に話し続けられそうです。あなたと私は技術の楽観主義者で、これらの技術のほとんど、もしくはすべてが長期的には人類にとって純粋な利益になると考えています。しかし、私がよく受ける質問の一つ、友人や家族から、そしてコメント欄でもよく見かける質問は、基本的にAIに対する恐れや不確実性についてです。主にクリエイターやアーティストがAIに仕事を奪われるのではないかと恐れています。
私の弟は素晴らしいモーショングラフィックデザイナーですが、彼はとても怖がっています。これまでの学校教育やトレーニング、経験が無駄になってしまうのではないかと心配しています。そのグループ、そして何百万人もの人々にとって本当に有益なのは、あなたのような人からAIが支配する未来がどのようなものになるのか、率直な考えを聞くことだと思います。このグループにとってそれはどのように見えるのか、起業家としてオンラインで意味のあるブランドを構築しようとする際の考え方やフレームワークについて、少し教えていただけますか？
マーク：あなたの言う通り、将来的には今日よりもはるかに多くのクリエイティブな仕事があると思います。人類の歴史を見れば、かつては多くの人が農民でしたが、今はそうである必要はありません。人々はより創造的なことを追求できるようになっています。技術が進化するにつれて、私たちが使うツールも進化していきます。才能ある人であり続けるためには、ツールを最新のものに保つことが重要です。しかし根本的には、将来的にはより強力なツールによって、より多くのクリエイティブな機会が生まれると思います。
少し離れた視点から見ると、業界の一部の人々が押し進めているナラティブで私を混乱させるのは、すべてを行える一つの真のビッグAIが存在するという考えです。私はそれが物事の進み方だとは思いません。AIラボにいて、自分のやっていることがとても重要だと感じたいのなら分かりますが、現実的に見てそれは物事の進み方ではありません。
人々の電話に一つのアプリしかないわけではありませんし、人々がすべてのコンテンツを望む一人のクリエイターがいるわけでもありません。すべてのコンテンツを望む一つのアプリもなければ、すべてを購入したい一つのビジネスもありません。人々は多様性を重視します。それが人生において学び、進歩しているという感覚を生み出す豊かさの多くを作り出していると思います。
だから私は、未来は一つのAIではなく、多くの人々が異なるものを作れる多くのAIになると深く信じています。これが、私がオープンソースを強く信じている理由の一つです。AIテクノロジーは、一つの会社が独占して中央集権的な単一の製品を作るために使うべきものではないと思います。最高の体験と最高の未来が多くの異なるAIと多くの異なる体験になると信じるなら、それをあらゆる方法で広めたいと思うはずです。
その一部は、クリエイターやプラットフォームのユーザーが自分自身のAIを作れるツールを構築することです。これは、ユーザー生成コンテンツ型のAI状況のようなものです。ビジネス向けのものもすべてそうですが、その一部はオープンソースのこともあります。そうすることで、他の企業が異なるものを作ることができ、人々自身がそれをハックしたり実験したりできるようになります。
これは私の深い世界観で、テック業界の人々が一つの真のAIを構築することについて話すのを聞くと、大きな違和感を覚えます。まるで神を創造しているかのように考えているようですが、それは私たちがやっていることではありませんし、そのように展開するとは思いません。
もちろん、10年後には今とは異なるツールを使っているでしょう。それは10年前と今とでツールが異なるのと同じです。しかし、あなたの主要な指摘に戻ると、将来的には今日よりもはるかに多くのクリエイティブな仕事があると思います。
マーカス：デジタルカメラのことを考えると、多くの写真家がいて、デジタルカメラが登場しました。写真の才能はまだ重要でしたが、異なる用途のためのより良いツールを手に入れただけです。多くの企業が閉鎖的な「勝者総取り」のプラットフォームを構築しようとしていることに違和感を覚えるという意見に本当に同意します。それは単に破壊的であり、良いものではないと思います。
マーク：そう、世界に多くの価値を生み出さないでしょう。私の視点からすると、それは少し奇妙なイデオロギーです。また、それは人々に最高の体験を提供する方法ではありません。可能な限り多くの人々が異なることを試すことを解放し、unleash したいのです。それが文化というものです。一つのグループが人々のためにすべてを決定するのではなく、これらすべての異なるアイデアの豊かさが欲しいのです。
マーカス：100%同意です。Ray-Ban Metaの話に戻りたいと思います。先ほど少し触れましたが、使ってみて驚きました。オーディオ、カメラの品質、マルチモーダルな機能など、想像していたよりもはるかに素晴らしいものでした。あなたが以前共有していたフレームワークで、スマートグラスが次世代の電話になり、Quest 3 VRが次世代のコンピューターやテレビになる可能性があるという考えは理解できます。
モバイル側について、製品開発者として本当に興味があるのは、Ray-Ban Metaやスマートグラスの次の反復に他に何が必要だと思うかです。数十億の人々が携帯電話よりもグラスを主要なハードウェアデバイスとして好むようになるために、他に何が必要だと思いますか？
マーク：興味深い質問ですね。数年前、あるいは1年半前にその質問をされていたら、完全なホログラフィックARに到達する必要があると答えていたでしょう。そしてそれに向けて取り組んでいます。私たちは問題に二つの異なる方向からアプローチしました。
Ray-Ban Metaでは、今日のグラスの最高の形状を取り、フォームファクターや重さを妥協することなく、どれだけの技術を詰め込めるかを考えました。それが Ray-Ban Meta の結果です。
一方で、完全なホログラフィックARを作りたいという別の視点もありました。それでもグラスである必要があり、ヘッドセットではありません。しかし、より多くの技術を詰め込むためにフレームが少し厚くなるかもしれません。
私たちが持っているプロトタイプバージョンは、最もスタイリッシュなものではありませんが、明らかにグラスです。ヘッドセットではありません。時間とともに、これら二つの道は収束していくと思います。
以前は、プレゼンスのために完全なホログラムが必要だと考えていました。しかしAIが大きな飛躍を遂げたため、より単純な製品でも早期に魅力を持つようになると思います。
Ray-Ban Meta製品の需要は予想をはるかに上回っています。それは一方では嬉しいことですが、他方では十分な量を作れていないのが残念です。ほとんどのスタイルが売り切れています。基本的な黒いものはまだ入手可能ですが、人々が欲しがっている他の多くのものは売り切れています。生産を拡大し、工場のラインを増やしているところです。
今の私の見方は、カメラとマイク、スピーカー、マルチモーダルAIを行う能力があれば、グラスにディスプレイがなくても素晴らしい体験を作れると思います。実際、ディスプレイ自体はすぐにはすべての人向けではないかもしれません。グラスの重量が増え、はるかに高価になるからです。
Ray-Ban Metaは300ドルで入手できますが、完全なホログラフィックディスプレイを追加すると、可能になり、望むフォームファクターに収まったとしても、かなり高価になります。
おそらく、より高価なデバイスを買える人や、少し重いものを気にしない人には、完全なホログラフィックなものが良いかもしれません。10年後には、本当に小さなホログラフィックなものができると思います。それは素晴らしいでしょう。
しかし近い将来は、多くの人々がRay-Ban Metaのようなものを好むだろうと予想します。もちろん、時間とともにそのフォームファクターもどんどん小さくなっていくでしょう。これはかなりエキサイティングな進化だと思います。
基本的に3つの異なる製品があると思います。一つは、AIを行い、コンテンツをキャプチャーできるディスプレイグラスです。オーディオブックや音楽を聴いたり、電話をかけたりすることもできます。
次のステップアップとして、完全なホログラフィックグレースケールディスプレイではありませんが、小さなヘッドアップディスプレイがあるものです。これにより、多くの興味深いユースケースが生まれます。通知を受け取ったり、人々とメッセージをやり取りしたり、AIと対話したりすることができます。質問に答えるだけでなく、見ることもできるので、より高帯域幅になります。それは刺激的です。小さな画面でも、小さなヘッドアップディスプレイであっても、多くの用途があります。
そして、最もプレミアムなバージョンとして、完全な視野角のVIがあります。将来的には、この会話をしている時に、私があなたのリビングルームのソファにホログラムとして座っているか、あなたがここに私と一緒にいるようなものです。ただのビデオ通話ではなく、画面があってそこにホログラムとしているのではありません。私たちは実際に対話することができるでしょう。
例えば、カードゲームをしたいなら、「よし、カードを用意しよう」と言えば、ホログラムのカードで遊べます。一緒にアートを作ったり、コンテンツを作ったり、ホワイトボードに書いたりすることもできます。それはかなり驚くべきことだと思います。それがすべての行き着く先だと考えていますが、今はそこに至る前でも大きなものになると楽観的です。
マーカス：それは最後のユースケースは、トニー・スタークのグラスのようですね。手首のストラップで皮下の神経信号を拾えるという可能性についても話していましたよね。それもすごくクールだと思います。
マーク：そうですね、神経インターフェースのリストバンドについてですね。人々が神経インターフェースと聞くと、脳に直接配線されているものを想像しがちですが、ほとんどの人は脳に配線を入れたくないでしょう。
しかし、脳は神経系統を通じて体に信号を送っています。それがすべての筋肉を動かす仕組みです。実は、通常の体の動作では使われていない多くの経路があることがわかっています。リストバンドを使って、脳が手を通常とは異なる方法で動かすように伝える異なる信号や経路を拾うようにトレーニングすることができます。
最終的には、他の人には目に見えるような手の動きをほとんどせずに、この神経インターフェースとコミュニケーションを取れるようになります。最初はより単純な動きから始まりますが、今後数年で、タイピングをしたり、さまざまなことを制御したりできるようになるでしょう。カーソルを操作することもできるようになります。それはすごいことになると思います。
グラスと組み合わせることで、多くの驚くべきユースケースが可能になります。ヘッドアップディスプレイのバージョンでも、あるいはディスプレイがなくても、どこにいても座ったまま、人やAIにメッセージを送ることができます。これはメタAIだけでなく、時間とともにすべての異なるAI、すべてのクリエイターAI、あなたが対話したい誰とでも機能するようになります。
静かに、目立たずにメッセージを送ることができ、それに対する回答を耳で聞いたり、ディスプレイバージョンを持っていれば小さなテキストがポップアップしたりします。これはすごいことになると思います。
私にとって、人と直接会うのが好きですが、Zoomでのグループ会話の最も良い点の一つは、このようなバックチャンネルを持てることです。主要な会議や会話をしながら、同時に人々のサブセットとチャットすることができます。
時々、会議中に誰かに質問したいけれど、全員の前では聞きたくないことがあります。そういう場合、通常は会議が終わるまで待たなければなりません。しかし、デジタルで行う場合、会議中にWhatsAppなどでその人にテキストを送ることができます。
グラスを使って実際の対面でのやり取りをしながら、そのようなことができるようになると思います。人々と対話しながら、会話中に情報を引き出したり、それを使ってより生産的にすることができます。それはとても強力になると思います。
マーカス：私が本当に過小評価していたのは、電話がいかにプレゼンスを壊すかということです。電話を使っているときは、電話の中にいて、現実世界にはいません。しかしグラスをつけた瞬間、特にヘッドアップディスプレイがなくても、でもあればなおさら、プレゼンスを奪われることはありません。世界の中にいながら、あなたが言ったようにハイブリッドな方法で情報を得ることができます。それはとても興味深いバランスになると思います。リストバンドと組み合わせれば、さらに面白くなりそうです。
マーク：そうですね。あなたが聞いていた、これが電話に取って代わるのはいつかという質問ですが、技術の歴史を見ると、新しいプラットフォームが完全に古いものを使わなくするということはあまりありません。単に使用頻度が減るだけです。
今日、多くの人々は以前コンピューターで行っていたタスクを電話で行っています。より便利だからです。コンピューターを開く頻度が減り、デスクに行く頻度も減ります。実際、私はデスクに座っているときでも、10年前や15年前にはコンピューターで行っていた多くのことを電話でやっています。
グラスでも同じことが起こると思います。電話を持つのをやめるわけではありません。単にポケットにより長く留まるようになるでしょう。本当に必要な時だけ取り出すようになります。しかし、より多くの人々が「この写真はグラスで撮れる」「この質問はAIに聞ける」「このメッセージはグラスで送れる」と言い始めるでしょう。グラスを使うほうがずっと簡単だからです。
10年後には、まだ電話を持っているでしょうが、おそらくより意図的な使用になると思います。技術的なことをしたいときに反射的に電話に手を伸ばすのではなく、より意図的に使うようになるでしょう。
マーカス：あと3つの質問があります。楽しい質問です。それから終わりにしましょう。
最初の質問です。社会は数年ごとに、画期的な消費者向けテクノロジーの瞬間に遭遇します。例えば、初めてGoogleで検索した時や、Facebookで最初の友達リクエストを受けた時、初めてUberを呼んだ時など、人々はこれらの最初の体験をほぼ覚えていて、人生の転換点となりました。
あなたの仕事の最もクールな部分の一つは、5年から10年先の未来に生きて、これらの破壊的な技術を使えることだと思います。グラスについては話しましたが、メタのロードマップの中で、今後10年間でグラス以外に、このような画期的な消費者向けテクノロジーの瞬間になる可能性が最も高いと思うものは何ですか？
マーク：まず、あなたの言う通りだと思います。これは技術の素晴らしい部分の一つです。他の多くの分野では長期間同じことを行っている可能性がありますが、技術の分野では時々新しいものが登場し、多くの新しい機会を生み出します。そして、自分たちのやっていることを根本から見直す必要があります。しかし、それは刺激的です。
私たちは多くのことについて話してきました。グラスは大きな話題になると思います。完全なホログラフィックグラスのプロトタイプバージョンの公開準備がほぼ整っています。広く販売するわけではなく、完全な消費者バージョンの構築に焦点を当てていますが、プロトタイプのデモンストレーションを始める予定です。それは驚くべきものです。これまで見せた人全員の反応は、本当に胸が躍るようなものでした。多くの人々にこれを見せるのが本当に楽しみです。
神経インターフェースのリストバンドも驚くべきものです。手のわずかな動きだけで、手の動かし方を考えるだけで入力ができるというのは驚異的です。時間とともにより豊かになっていくでしょう。多くの場合、これらのものが本当に調整され、人々が理解するまでにはV2やV3まで待つ必要があります。Ray-Ban Metaでも、本当に大きく飛躍したのは2番目のバージョンでした。
しかし、神経インターフェースのリストバンドはかなり大きな話題になると思います。それがどのように展開するかによっては、主にグラスや混合現実ヘッドセットの入力になるかもしれませんし、それ自体が独自のプラットフォームになる可能性もあります。時間とともに、神経インターフェースのリストバンドを使って家のすべてのもの、コンピューター、そういったものを制御する世界が見えるかもしれません。それはかなり素晴らしいことになると思います。
AIの側面では、進歩の速度が本当に驚異的です。去年の夏のLlama 2から今のLlama 3への進化を考えると...Llama 2は最先端ではありませんでしたが、Llama 3は現存する最高のモデルにかなり追いついています。そして、それがオープンソースで多くの人々が利用できるということは、本当に素晴らしいことをたくさん解き放っています。
私たちはLlama 4の開発を始めています。それが楽しみです。各バージョンでより多くのモダリティが追加されていきます。Llama 3では画像のモダリティや音声などがより多く取り入れられました。Llama 4ではそれらがさらに充実し、より多くの推論能力も得られるでしょう。
そのため、クリエイターが何かを編集する際、行っていることを文字通り記述する必要がなくなります。AIに異なることを試すよう頼み、AIが異なるアイデアを返してくるというやり取りができるようになります。それはとても魅力的になると思います。
ターンベースのチャットボットから、あなたがやりたいことの意図を与えれば、より複雑なことを行ってくれるエージェントに進化していくにつれて、それは本当にクールになるでしょう。
しかし、クリエイターAIで始めているこの旅は、何か面白いことの始まりだと思います。現在、多くの人々がこれらのAIを体験する方法は、少数の企業が構築した主要な一つのAIを通じてです。クリエイターAIと、ビジネスAI関連のものをさらに展開していくにつれて、人々はより多様な体験と対話し始めるでしょう。それがエコシステム全体に本当の豊かさを加えることになると思います。それは素晴らしいことになるでしょう。
マーカス：完全に同意します。時には新しいアプリケーションや、単に異なる方法でパッケージ化するだけでいいこともあります。クリエイター側で興味深い質問があります。あなたの回答を聞いたことがないと思うのですが、私はあなたを非常に多才なクリエイターだと考えています。自分で服をデザインし、音楽を作り、マークスミーツについても聞いたことがあります。あなたの趣味についてもいろいろ聞いています。
多くのクリエイターがよく聞かれる質問の一つ、私もよく聞かれるのですが、「ゼロからオンラインでブランドを構築したり、趣味を中心にブランドを構築したりするには、どうすればいいですか？」という質問です。
あなたならどう答えますか？例えば、あなたがただのマーク・ザ・ギタリストや、マークスミーツの創設者のマークだったとして、世界構築やファンの心理学についてすべてを知っているけれど、すべてのリソースを取り去られたとしたら、起業家としてオンラインで意味のあるブランドを構築しようとする際に、その挑戦についてどのように考えますか？
マーク：興味深い質問ですね。私たちは今日、このようなことについて反射的に考えるように訓練されているような気がします。マークスミーツの例で言えば、私はそれをビジネスにしようとしているわけではありませんが、反射的に「この背後にあるストーリーは何か」と考えてしまいます。
単に牛を育てているだけではなく、本当に高品質の牛を育てようとしています。それをハワイで行っているので、牛にユニークなマカダミアナッツミールのブレンドを与えています。ビールを醸造して、それも牛に与えています。垂直統合を行い、マカダミアの木を育て、ビールを作っています。
それが楽しい部分だと思います。誰もが独自の方法で物事を行い、その独自性についてのストーリーを祝福し、表現することが、クールな部分の一つです。いつか引退したら、マークスミーツを商業的な事業にするかもしれませんが、今のところは、この素晴らしいことをしようとしているだけです。それを素晴らしいものにしているのは、ある種のナラティブやストーリーがあることだと思います。
ソーシャルメディアやオンラインの他のツールは、人々がそのストーリーを語るのを助けますが、同時に、私たちがやっていることについて、そのナラティブや物語は何かという観点で考えるようにも訓練してきたと思います。いつか引退したら、マークスミーツを商業的な事業にするかもしれませんが、今のところは、この素晴らしいことをしようとしているだけです。それを素晴らしいものにしているのは、ある種のナラティブやストーリーがあることだと思います。
ソーシャルメディアやオンラインの他のツールは、人々がそのストーリーを語るのを助けますが、同時に、私たちがやっていることについて、そのナラティブや物語は何かという観点で考えるようにも訓練してきたと思います。
興味深い質問ですね。
マーカス：次の事業になるかもしれませんね。マーク、このインタビューに応じてくれて本当にありがとうございます。もっと質問したいくらいですが、ありがとうございました。
マーク：いえいえ、喜んでやりました。良い話ができて良かったです。