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4カ月で技術士筆記試験(衛生工学)を通過した話(第2話/全12回)
氷河期世代。なんの取り柄もないので手に職をつけようと重機オペレーターになった男が数年後、なぜか技術士二次試験の筆記試験を通過したノウハウを公開します。再現論文の販売、論文添削も受けつけています。
技術士二次試験のウソ
1.優れた内容でなければ評価されないというウソ
「技術士二次試験は技術分野に関する深い知識とその応用能力を問う試験」です。知識と能力については、あなたなら今さら問題にならないでしょう。すでに技術士としての経験をつみ資質を身につけているので、あとは試験で認定してもらうだけのはずです。
そのためにあなたは文章力を磨き、技術士にふさわしい高度な内容を書こうとします。先輩技術士たちも高度な論文を書いて認められたのです。文部科学省だってそうして欲しいと言っています。
しかしそれはウソなのです。誤解があります。
2.深い内容を書くには原稿用紙が足りない
なにがウソなのか説明しましょう。たとえば午前の必須問題、あなたがもつ膨大な専門知識をつかって真剣に答えようとすると何文字必要ですか? 2000? 3000? いずれにせよあなたの業界が抱える課題と解決策とを提案するには1800文字では少なすぎるのです。
実はここに気づくかどうかが合否に大きく影響します。A判定をもらうひとはどこかのタイミングでこのことを理解して、自分の実力のほんの一部しか書き表せないことを把握します。そこでみんな文章を削って、ひと項目につき7行程度で答えられるように内容の質を下げます。
ムダを削り本当に言いたいことも捨てて文字数を削っていくと、おのずと文章は専門外のひとにもわかりやすくなり、ともすれば子どもの作文のような見た目になります。たとえるなら分厚い専門書ではなく薄い新書になったようなものです。これが筆記試験で60点をとれる文章です。
3.ひと項目あたりX(旧Twitter)に書ける程度の文字数
私は必須問題の3枚の構成を下記のようにしました。
・1枚目、3つの課題
・2枚目、3つの解決策
・3枚目、新たなリスクと解決策、技術者倫理を半ページずつ
このような構成にして計算してみてください。1枚目の課題や解決策にはひと項目あたり200文字しかつかえません。Twitterの1ツイート程度の文量です。たったそれだけの文字数で高度な内容が書けるでしょうか?
ムリですよね。あきらめましょう。1枚目、3ツイート、 2枚目も3ツイート、これだけしか書けないのです。試験で求められる「技術分野に関する深い知識とその応用能力」は論文全体で認めてもらいましょう。
この下の有料ページには構成の見本をPDFで置いています。
※同じものは私の過去記事「令和6年 技術士二次試験衛生工学部門 必須科目I-1 「A判定」再現論文」にも掲載しているので、そちらを購入したかたはページの購入は無用です。
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