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4カ月で技術士筆記試験(衛生工学)を通過した話(第1話/全12回)
氷河期世代。なんの取り柄もないので手に職をつけようと重機オペレーターになった男が数年後、なぜか技術士二次試験の筆記試験を通過したノウハウを公開します。再現論文の販売、論文添削も受けつけています。
私が本番までに何枚、手書きで書いたか
1.原稿用紙9枚5400文字というハードル
技術士二次試験のたいへんさはいろいろなところで語られています。なかでも資格試験ではめずらしい、論文試験というのが難易度を高める要因になっていると思います。
試験本番では5時間半で原稿用紙9枚5400文字を書くことになります。もちろん用紙をすべて埋める必要はありません。しかし空白が目立つ論文、とくに書くことがなくて最後のページが半分以上空いているようではいけません。おそらくそれを見た試験官は見た目で「知識がなくて書けなかったのだ」という印象をもつと思います。
聞いたわけではありませんが、A判定の論文のほとんどは最後の行まで埋めているはずです。私も練習ではそのことは強く意識していました。最後の行まで埋めるか、できなくても空白は最後の一行だけにとどめるようにしました。
2.本番までに書いた原稿用紙合計71枚
私は4月から試験勉強をはじめました。当初は設問の意味がわからず一文字も解答を書けませんでした。それでも山崎恭司先生の「一発合格のツボ」や「環境白書」を読んで勉強をつづけました。ブレイクスルーが起きたのは5月にはいってからです。GWの最終日にはじめて原稿用紙2枚分の解答論文を書くことができました。
それからは毎日、過去問を解きました。書いた原稿用紙は全部で71枚、いまも手元に残しています。手書きで原稿用紙を埋める作業は過酷でした。試験までの2カ月半はずっと手首が痛かったです。このときに特に気をつけたのは、内容ではありません。原稿の見ばえです。⑴の3つの課題は全部おなじ行数にして、⑵は2枚目の頭から始める、3枚目は最後の行まで埋める。書きながら文字数を調整する訓練をしている感覚です。
文章の見ばえには自信があります。しかし専門知識と内容についてはいまでも自信はありません。よくあれでA判定をもらえたなと思っています。
3.手書きのダメージへの対策
手書きはとても疲れます。
だからといって普段の練習をPCでおこない本番だけ手書きで論文を書こうなどとは思わないでください。ぜったいに失敗します。誤字、脱字、略字、筆圧が弱い、逆に筆圧が強く原稿を破いてしまうなど、自分の癖は事前に把握しておいて本番までには対策するべきです。そのためにも練習から手書きで訓練しましょう。
・手になじむ筆記具を準備する
いろいろ試して自分に合う筆記具を見つけましょう。私はシャーペンを5本購入して一番自分に合うものを見つけました
・筆記具の持ち方を矯正する
私は子どものころから間違った持ち方をして力がはいりすぎ、それが痛みの原因にもなっていました。本番まで数カ月ある場合矯正するには充分です
・手首にテーピングをする
アスリートみたいですね
・痛み止めを飲む
私自身は経験はありません。はたして痛みは消えるのか、副作用はないのか?
対策の例をあげてみました。
ただ手の痛みは技術士二次試験に挑むひとは誰もが経験するので、合格したあと、ほかの技術士とのあるある話のネタになるかもしれません。
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