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資格のススメ:技術士二次試験(衛生工学部門)
5大国家資格のひとつ 理系最難関の過酷な試験である
区分:国家資格(文部科学省)
難易度:★★★★☆ 難しい
合格までの勉強時間:150時間
受験料:14,000円
テキストなどの費用:4000円
出題傾向:筆記試験通過後に口頭試験がある
市販テキスト:ほぼ無し。建設部門、上下水道部門のみ豊富にある
特徴:理系の最高峰の国家資格である。しかし知名度はほとんどない
【五大国家資格のひとつ】
弁護士、公認会計士、不動産鑑定士、弁理士、そして技術士をくわえて五大国家資格という。難易度はひじょうに高い。
一般的にはサラリーマン技術職や公務員、建設コンサルタントが受験する。近年文科省は若い年代での合格を勧めているものの、実際には40代以上のベテラン技術者が、キャリアのひとつの到達点として受験することが多い。業界の性質上、受験者は理系の大卒、大学院卒が多い。
令和5年の統計では合格者の最終学歴は大学院卒が50.3%、大学卒41.8%で92.1%を占めている。
五大国家資格といいながら知名度は低い。業界以外では誰も知らないというのが実情だろう。その知名度の低さゆえ、8士業、10士業からは名前が除外されてしまう。
【試験概要】
10月、筆記試験。一日で5400文字を書かなくてはならない。
午前:必須問題1問(原稿用紙3枚、1800文字)
午後:選択問題3問(原稿用紙1枚、2枚、3枚合計6枚、3600文字)
おもに受験者に技術士としての専門的学識、問題解決能力を問われる。
この筆記試験で受験者の9割が落第する。
12月、口頭試験。時間は20分程度。
おもに技術者としてのマネジメント、リーダーシップ、倫理などの適性を問われる。
口頭試験は対策をしていれば、落ちることはほとんどない。
【勉強方法】
ほかの資格で有効な過去問の周回がまったく役に立たない。
手書きで時間内に正しい論文を書く訓練をしなければならない。
【特徴】
とにかく試験の情報がない。驚くべきことに正解が公開されていないのでどうすれば合格できるのかわからないのが特徴である。そのためほとんどの受験生は先輩技術士に指導をあおぐか、有料講座を受講することになる。独学ではまずムリである。
(しかし私は独学で合格している。自慢)
【私の感想】
私が受験した衛生工学部門は市販のテキストがない。それどころか「正解」もネットにも書籍にも存在しておらず、その点では苦労した。150時間の勉強時間のうちほとんどは、どういう対策をとればいいか、正解とされる文章はなんなのか、それを調べる時間だった。アドバイスをくれるひともいなかったのでつねに孤独だった。
ところが自分のなかで解法を見つけると、そのあとはすんなり進んだ。結果としてはそんなに難しいとも思わなかった。このときの経験とテクニックをnote やココナラで公開したいと考えている。
【試験対策】
私は国が発行する白書を読み、公式が使用する単語と重視している課題とを技術ノートにまとめた。そのうえで自分が業務でおぼえてきた知識を封印し、技術ノートの内容で知識を上書きした。
そのあとは過去問を毎日1問ずつ解いて、手書きで原稿用紙を埋めた。手の痛みに耐えながら合計71枚分書いた。
※今後技術士二次試験にまつわるアレコレはコンテンツごとにnoteで発信していきます。