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4カ月で技術士筆記試験(衛生工学)を通過した話(第10回/全12回)

氷河期世代。なんの取り柄もないので手に職をつけようと重機オペレーターになった男が数年後、なぜか技術士二次試験の筆記試験を通過したノウハウを公開します。再現論文の販売、論文添削も受けつけています。


技術士二次試験の必勝法「骨子」

~テクニック編~

1.骨子法を知っていますか?

 私は技術士二次試験を通過後、後進に指導するときが来ることに備えて試験についていろいろ調べました。本も読んだしXの話題にも耳を傾けたし、あまり見ないYouTubeも見るようにしました。試験前は「一発合格のツボ」に書いていること以外になにも知らなかったので、今のほうが試験に対する知識は豊富になっています。

 そこであらためて、合格者はみんな骨子法で解答していることを確認できました。おそらくこれ以外の方法で合格するひとはまずいないのではないでしょうか。

 もし知らないならあなたはヤバいです。このままでは合格できません。

2.骨子法の説明(必須問題・3枚論文を例に)

 必須問題はここ数年、出題フォーマットが決まっています。
 ⑴多面的な課題3つあげる
 ⑵最重要課題の解決策を複数あげる
 ⑶上記を実行したうえで新たに発生するリスクとその対策を書く
 ⑷技術者倫理
 ※最後の⑷倫理についてはここでは触れません。事前に作って暗記しておけばいいと思います。

 私が受験した際は、試験開始からの20分は欄外の空白をつかって、文章全体の構成を考えました。考える順番は、まず⑵解決策からです。これまで技術ノートにまとめてきたなかから、出題意図に沿うものを思いつくだけ列挙します。

 そこから複数をピックアップします。試験官が読んだときに「これは効果的な解決策だ」と刺さりそうなものを選択するのです。解決策が決まればしぜんと⑴の最重要課題も決まります。

 そのほかの課題はダミーです。気楽に考えましょう。「多面的な」という設問に沿うように、目線の異なるものにすれば印象がよいでしょう。先ほどの解決策であがった候補のなかから使わなかったものをリサイクルする手もあります。

 また「解決策の複数とは2つか3つか」で悩むひともいるようです。そこの判断は簡単です。2つにすれば高度で詳細な説明になり、3つにすれば簡潔で読みやすい説明になります。あなたが思いついたネタの数、あなたが詳細と簡潔どちらの文章を書くのが得意かで判断してください。

 そのあとは⑶新たなリスクと解決策です。ただし文字数そんなに残っていません。最後のページの半分だだけなのでたいした文量は書けません。つまりその程度のクオリティでいいのです。ごく簡単に、試験官が納得する内容にしましょう。

 骨子を考える順番はひとによると思います。順番通りに⑴課題→⑵解決策と考えるひとは少数派ではないでしょうか。

3.骨子が決まったらあとは書くだけ

 さあ、考えるのはここまでです。書き始めましょう。ここまで20分でできていれば大成功、そうでなくても試験開始から30分過ぎるまでには書き始めたいところです。

 おそらくこの先はあまり考えることはないでしょう。ネタの詳細は毎日書いてきたものがあります。一文を短く区切ることに注意して、行数を考えて文章のバランスを揃えてください。文章と文章は適切な接続詞でつなぎます。これも毎晩やってきたとおりです。
 あとは誤字に気をつけ、殴り書きにならないようにも気を配りましょう。字が下手なのはしかたがありませんが丁寧に書かないのはマイナスです。私が試験官だったら殴り書きの文章は見ただけで萎えます。

 はじめの20分で骨子を作れれば、あとの時間はあなたの合格を祝福するウイニングランです。いつも通りに練習した通りに書くだけで、合格はあなたのものです。

実際の問題用紙
当日の問題用紙。試験開始から20分で書いた「骨子」が殴り書きされている


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