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時折最高:039 John McLaughlin & Shakti "Joy" (Live Montreux 1976)

楽器演奏における名人芸、というものがある。
古くはリストやパガニーニのように、その華麗なるテクニックで聴衆を魅了した名手。
世界各地の伝統音楽には、それぞれ名人達がいることだろう。
私たちは彼らに接し、その見事な技術と演奏に酔いしれるのだ。

・・・、しかし時に、なんだかある一線を越えてしまうと、
「・・・・・君はバカだろう?」
と言いたくなるような、感動する以前に呆れてしまうような、そんなことがありはしないだろうか?

John McLaughlinの"熱い時代"の最後を飾るトンデモスーパーバンドがこのシャクティーである。疾走感溢れる速いパッセージをアコースティックギターとバイオリンがユニゾンで弾きまくる。パーカッションも細かいリズムで叩き続ける。なんでこの音楽をギターでやらねばならんのか? ギターのボディーに斜めに張られた弦で共鳴した響きを実現しているのか? 耳にもとまらぬ細かいフレーズを演奏し続けるこのバンド、なんなんだ!

・・・と、圧倒されると同時に、あまりの内容に思わず笑いたくなったり、怒りたくなったり、「バカじゃないの?」と呆れたくなったり・・・。
とにかく、只者じゃないのである。

Shaktiは3枚のアルバムを残したが、一番アツイのはなんと言っても1枚目である。「Joy」はここに収録されていることから、最初期のレパートリーであることが窺える。


マイルス・デイヴィスのエレクトリック・ジャズ時代に大いに貢献し、その後ロック色の強いジャズロック・グループ、マハヴィシュヌ・オーケストラでの活躍で知られるイギリス人ギタリストがJohn McLaughlinだ。

彼が第一次マハヴィシュヌ・オーケストラ解散後に始めた音楽プロジェクトがShaktiだった。

In addition to fusing American and Indian music, Shakti also represented a fusion of the Hindustani and Carnatic music traditions, since Hussain is from the north region of India while the other Indian members are from the South.

インド音楽も地方によって種類が異なるのだが、北部と南部のミュージシャンが参加していたことで、アメリカのジャズ、北部インドの伝統音楽、南部インドの伝統音楽が混ざり合ったものとなった。そうした面でも画期的なグループだった。

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