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時折最高:009 Grateful Dead - Eyes of the World 9-7-73 Nassau Coliseum

17分くらいはある演奏なので、どうぞ再生しながら記事を読んで戴ければと思います。

Garateful Deadは60年代半ばにデビューしたアメリカのバンドで、当時はサイケデリックムーブメントの一角を担っていたバンドでした。30年間活動後、ギタリストのJerry Garciaが1995年に亡くなり、グループは活動を停止しました。しかしその後も音源のリリースは続いております。彼らはライブ会場でのファンによる録音を公式に許可していたことで有名ですが、そのため1000以上のコンサート音源が残されています。かつ彼らのコンサートは3時間、4時間という長さのものもざらにあるので、数千時間分の録音があるわけです。しかもファン音源はネットで無料にて入手することが出来ます。公式発売されるまでは流通が許されているようです。

eTree Grateful Dead 音源のページ

https://etree.org/?searchzzzz=&cat=8

Internet ArchiveのGrateful Dead 音源

https://archive.org/search.php?query=grateful+dead&sin=&and[]=mediatype%3A%22audio%22

もっとも、公式発売されているライブ音源だけでも膨大です。
WikipediaのGrateful Deadページの一番下に、残されたレコード一覧がありますが、ライブ音源のRetrospective部分がグループ解散後にリリースされたものです。訳が分からないくらいありますね(笑)。

実際は60年代の半ばと後期、70年代の初頭・中盤・後期、そして80年代、90年代とざっくり時期を分けてみると、少し分かりやすくなります。

逆にスタジオ盤と活動中のライブアルバムだけを追うならそれほど量はありません。初めて聴くなら69年の「Live Dead」から1975年の「Blues For Allah」までの間のオフィシャルアルバムからをオススメします。

それでも今度はアルバムごとに傾向が異なるので、最初にどれを聴くかで印象が変わってくるでしょう。

なんにせよ、ネットで無料で聴けると言われても、量がありすぎて手の付け所が分からない、というのが普通だと思います。

というようなことから、これまでGrateful Deadを聴いたことがない、という方に私がお勧めしたいのが「Eyes Of The World」という曲なんです。スタジオ盤では73年のWake Of The Floodに収録されています。ちなみにスタジオ盤では5分ちょっとです。

この曲はライブでもよく演奏されましたので、録音も多数残っているのですが、10数通り聴いた中で、私はこの73年7月9日の演奏が一番出来がいいように思います。まずイントロが結構きっちりしている、ギターソロに冗長な部分が少ない、適度な長さといろいろ揃っています。

聴けばすぐに覚えちゃいそうなギターのカッティングパターンやキメのフレーズが親しみやすいですし、軽快でなじみやすいメロディを持つ曲です。それでいてライブ演奏でジャムバンドと呼ばれるようになったインプロビゼーションも堪能出来ます。

このバンドのライブを数聴いていくと気付くのですが、基本のリズムの上でベースもギターもキーボードもかなり自由奔放に演奏していて、それが全体としてはしっくり噛み合ったサウンドになっているんですよね。普通それぞれのパートがここまで自由に振る舞ったら、アンサンブルが破綻しそうなものですが、逆にバンド全体でひとつの生物みたいに組み合わさってくるんです。

そしてもしもこの曲を聴いてみて興味を持たれたなら、「Eyes Of The World」が演奏されている時のコンサートを一つ、適当に選んで聴いてみて下さい。そこでもしもまだ興味が持てたら、同時期のスタジオ盤を試してみて下さい。

最初は構えず、ゆったり聞き流していてもいいと思いますよ。特に事務処理とか部屋の片付けなどの作業BGMにはとても向いています(笑)。私が最初にデッドの音楽が心地よいと感じたのは、確定申告に向けて領収書や書類の整理作業のBGMにしてみた時でしたから(笑)。なぜかそういう作業がラクに続けられるようになりました。良かったらあなたも試してみて、結果を教えて下さい(笑)。

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