時折最高:040 School of Seven Bells - Half Asleep (2008)
今はなきTheSixtyone.comという音楽サイトで知ったもの。
どんなバンドなのかも知らず、ただその音の響きと歌声に魅せられました。
この時折最高シリーズは、一定期間経っても「やっぱりいいな」と確信が持てた曲を扱っているので、必然的に古い曲が多くなってしまいます。今のところ、これは一番新しい部類に入るでしょうか? 十分古いですか? けれど、確信に至るまでには、やはり10年くらいは寝かせておきたいところです。
改めて調べてみると、これは双子姉妹+男性のグループで、2007年活動開始。2010年に妹のClaudia Deheza (keyboards, vocals)が脱退。2013年に男性メンバーのBenjamin Curtis (guitar, synthesizers, vocals)が悪性リンパ腫にて死去。2016年に残された音源を編集した5枚目にあたる最終アルバムを発表、といった活動実績を残しているようです。
1曲から入ったので、幽玄な雰囲気のドリームポップのバンドかと思っていたのですが、アルバムを聴いてみると、「Half Asleep」という曲は、それほどバンドを代表するサウンドではなかったように思えます。シューゲイザー寄りの、もうちょっとダークな曲調が目立つように感じました。
ビデオクリップの存在なども、今回記事を書くにあたって調べていて初めて見ました(笑)。本当に、たまたま耳にした1曲が気に入っただけだったんです。
時にはあるんです。
全然アーティストのことも知らずに、他の曲のことも知らずに、ただ1曲だけ気に入った、というだけのことも。
あ~、でもそれほど熱心にレコードを集めているわけではない友人の中には、アーティスト名も知らずに「聴いて気に入った曲」とだけ認識している人がいるなあ・・・。
純粋に音だけを対象に、気に入ったかどうかを判断しているリスナーと、歌詞やらアーティスト情報やらの周辺情報込みで評価しているリスナーと、どっちが正しいのでしょうか? それとも音楽との付き合い方には、そもそも「正しい」「誤り」など存在しないのでしょうか?
意識的に音楽と付き合い始めてから結構な年月が経過しましたが、未だにこの程度のことも明言できません。
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