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ハマかぶれ日記245〜ケイはKOのKか

 ついに今シーズンのリーグ優勝の可能性が消えた。昨夜、横浜スタジアムで行われたわが横浜ベイスターズと巨人のナイターで、ベイスターズは12対4の大差で惨敗して、残り試合を全勝しても首位の巨人に追いつかないゲーム差となったのだ。
 点数だけで見ると打ち負けたように映るが、実際は、記録上は失策とはならない守りのミスが大きかった。外野手に任せればいいのに内野手が深追いしすぎて平凡なポップフライをポテンヒットにしたり、アウトにできる内野ゴロを緩慢な処理で内野安打にしたり、併殺を取れなかったり・・。それらが全て失点につながった。
 初回、連打でいきなり無死1、3塁のピンチになるところを外野の好返球で走者を封殺したり、難しいゴロをうまく捕球して内野安打を防いだり・・。ベイスターズの反撃の芽を堅守で何度も防いだ巨人とは好対照の拙守の連続だった。セ・リーグで最も累積失策の多いチームと少ないチームとの差がくっきりでた試合。そう言う意味では、今シーズンを象徴する試合とも言えた。嫌気が差した。
 であるとしても、2回も持たずに交代を告げられ、マウンドを降りる先発の左腕・ケイが何やら大声でわめき散らし、ベンチに帰るやグラブやペットボトルを床に投げつけるなど、大荒れしたのはいただけない。味方の至らぬところをカバーし合って勝ちに進むのがチームスポーツの要諦ではないか。KOのKが名前か。所詮は己の力不足だろうにと、テレビ画面に映るケイの姿に怒りが込み上げた。
 守備・走塁のスペシャリストとして1990年代に巨人で活躍した現野球解説者の緒方耕一さんが日刊スポーツ紙に「チームメートへのリスペクトないケイの大暴れ」と題したコラムを寄稿し、「力のある選手が揃っていても(ベイスターズが)勝てない理由」として外国人選手の奏でる不協和音、小馬鹿にするような態度を挙げていた。その通りだと思う。
 これで26年連続、リーグ優勝を果たせなかったことになる。前回、1998年はリーグ戦だけでなく日本シリーズも勝ち抜いて日本一となった。その瞬間、26年前の10月26日の夜、横浜スタジアムにいて味わった歓喜の記憶は年々、薄れていっている。次の優勝を見たい、来るべきその日の感激、道程ををささやかな文章世界に閉じ込めたいと念じて始めた、この日記だが、昨夜のような戦いぶりを目にすると、もう生きている間には無理なんじゃないかと空な気持ちになってしまう。
 いけない、いけない。まだCSがある。日本一の目はわずかに残っている。と、奮い立たせようとはするものの。
 先日、散歩していて前のめりに転んだことを書いた。その時、メガネが壊れたので昨日、予約した吉祥寺の眼科で視力を精査してもらった上で、今日は紹介された三鷹のメガネ屋さんに行った。端的に言うと、近視と遠視が同居しているが、近視の方は以前かけていたメガネの度数からみると、かなり改善しているとのことだ。
白内障、緑内障ともに老化による心配の恐れなし。
 新しいメガネは10万円超。ちょっとした躓きが高くついたものの、検査結果は、まだまだこの体も捨てたものじゃないというささやかな証のような気がして嬉しくなった。きっと、「もう一度」のハレの日まで頑張れるだろうと思い直すことにした。
 「善きことは、カタツムリの速度で動く」とはインドの偉人、マハトマ・ガンジー(1869〜1948年)の言葉。そう、丈夫で気長に待つのみ。

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