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いれいすオリ曲考察「My song」

いれいすオリ曲考察、第七弾はあにきの8周年記念ソロオリ曲My songです。
あにきが配信で言っていたことに私の考察を加えて書いていこうと思います。

歌詞

早速歌詞考察へ入っていきます。

それぞれが違うのに
なぜ比べたがる?
こんな気持ちはうんざりだ

只々生きたいのに
騒音(声)が邪魔をする
温もりなんてエゴでしかない

一番の歌詞はいれいすに入る前のあにきのことではと思います。
「生きたい」は後の歌詞から考えても「歌で生きていきたい」という意味の生きたいだと思います。ここで言う「騒音」はその「生きたい」を現実的に考えて無理だと否定する人々の声のことでしょうか。それか、自分の心の底の本音かもしれません。歌で食べていくことは難しい…当事者は最もよくわかっていることでしょう。だからこそ「これで生きていくのは無理だろう」という本音は「騒音」となって邪魔をするということではないかと思います。

だから
独りで生きてきた
信じられるのは僕だけだ
無駄だとわかってた
でも足掻いてた
殴り書いた音の魔法
拙い歌口ずさんで
心を落ち着かせた

バンドも上手くいかず、けれど歌の道を諦めきれなくて歌い手として生きたあにきのことでしょうか。グループにも入ろうとせず、ソロで活動していた頃の。このまま花開くのは無理だとわかりながらも諦めず、歌い続けたことだと思います。

僕は 僕に嘘を吐いた
鏡越しに映る涙
どれだけ独りで歌っても
虚しく響く叫びだ

「独りで歌っても虚しく響く」ここでの虚しく響くは本当に誰にも届かず、聴いてもらえず、ただ反響しているようなイメージな気がします。

もしも僕の歌に一つの意味を持たせるなら
今 生きること悩んでいる君へ届いて
もしも僕の歌で一つの命救えるなら
ずっと この歌を声が枯れるまで
響かせるよ

ここは一番の傾向から見て「もし自分の歌が誰かに聴いてもらえるならこういうことを伝えたい」と言った意味であり、願望のようなイメージではないでしょうか。今のリスナーさんのようなこの言葉を伝えたい明確な相手がいるわけではないけれど、もしそんな相手が出来たらこう伝えたい…のような感じの。

メガホン型の武器をこちらへ向けているのは「この声を届けたい」という思いを表しているのではないでしょうか。最後にもこの立ち絵は出てきますが、言葉を届ける対象が沢山出来てもこの思い自体は同じなのだと思います。

言葉は時に人を
傷つけ殺める
こんな時代はうんざりだ

只々生きてるのに
ノイズ(声)が邪魔をする
優しさなんてエゴでしかない

君は君のままでいてね
たまにわからなくなるんだ
どれだけ僕が叫んでも
虚しく空に消えゆく声

「言葉は時に人を傷つけ殺める」はSNSのことでしょう。匿名で簡単になんでも言える時代。軽々しく人を叩ける時代。そしてそれで簡単に人を殺せてしまう。
一番の「生きたいのに」から「生きてるのに」になっていることから二番からはいれいすに入り、多くの人々に歌を聴いてもらえて多くのリスナーさんも出来て、歌い手として「生きている」ようになってからの話だと思います。
けれど大きくなればそれだけ問題も多くなります。嫌いだからと否定し、叩いてくる人…それがここで言うノイズでしょうか。
そしてもう一つ。あにきも言っていましたが、辛い思いをしている子たちをなんとかしたくて言葉を言っても届いて欲しい人へは届かず届かなくても大丈夫な人には届き、傷つける。これが「どれだけ僕が叫んでも虚しく空に消えゆく声」ということなのでしょう。

いつか死ぬ時が来て忘れ去られる
それまでの人生だ
だから今を生きて言葉紡ぎ
荒れた地に花を咲かせよう

ここで言う「死ぬ」は本当に死ぬだけでなく歌い手として「死ぬ」と言った面もあると思います。飽きられたり、聴かれなくなったらそれは死と同義で、そんな日もいつか来るかもしれない。今これほど多くの人に見てもらっていても、そうして死んだらその多くの人々からは忘れ去られる。死んだら忘れられるなら生きているうちにがむしゃらに生きて、這い上がって、タンポポみたいにどんな環境でも、なにを言われても強く育って、より多くの人へ声を届けて救おうといった歌詞かなと思いました。どんなところでも生えるからこの曲にはタンポポが良いのようなことをあにきも話していたと思いますし。
「花を咲かせる」は命を維持することなんじゃないかなと、消えようとした命を引き留めてその命が「生きていてよかった」って思わせることなんじゃないかなと思います。つまり自分が生きているうちに、言葉を紡ぐこと、これはあにきにとっての歌だと思いますが、それで救える人全員を救ってしまおうってことではないでしょうか。自分もいつか死ぬ。だから今、できることを全てやるってことかなと。

同じ重さだから
"たった"21グラム
逃げてもいい
だから捨てないで

ありふれた歌を

一度だけ聴いて

あにきに教えられて初めて知りましたが21グラムは魂の重さらしいです。どんな人でも平等。たった21グラムでもなによりも大切なもの。捨てる、つまり死ぬくらいなら逃げて良い。ありふれた歌でも聴いて欲しい、多分この「聴いて」ってのが次の歌詞へつながるんじゃないでしょうか。そして、これもあにきが配信で言ってたことですが。これは推し事が辛くなった時も同じだって。一度逃げる、自分から離れても良い。下の歌詞へつながりますが、自分はずっとここにいるから好きでいた気持ちは捨てないでという面もあるんじゃないかなと思います。

もしも僕の歌で一つの命救えるなら
ずっとこの歌を声が枯れるまで…

届いて

響いて

生きている それだけで僕に意味があるならば
ずっと この場所で歌い続けるよ
君のために…

上の歌詞と繋がって、ずっと居場所は自分が作るから。逃げてもここにいるからいつでも帰ってこいと言う意味かと思います。あにきもそんなことを言っていたような気がしますし。生死に関することも、推し事に関することも、両方とも。
そしてここでは一番のサビと違って、明確にリスナーさんという届けるべき人へ言っているように思えます。

最後に

本当に最高でした。これは泣けますね。曲もMVもこだわられていて素晴らしかったです。

私は箱推しとはいえほぼいふ民みたいな人間なので、あにきへの解像度はあにきっずの皆さんには劣ります。正直この解釈がどうなのかわかりませんが一人の解釈として軽く受け取ってもらえると幸いです。

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