追伸
どんな小さなことも、その反対も、全身で吸い取って感じられるあの人だけど、金木犀の匂いだけは分からないって首を傾げてた そういうところが好きだった
あの人が知らないなら、私も知らなくていいや
同族嫌悪 なんて言葉は無いと思う
だってね、自分と似ているところを探しては、丸めて自分のことも好きになろうとしてる私がいたんだよ
それでもいつまでも私とあなたは切り離されたまま、あなただけが愛おしかったよ
そんなあなたもそのままで、なんて言葉じゃ片付けられなくて、必死に探してはみたけど
その度にあなたが笑うから、
その度にあなたが話すから、
また新しい何かを見つけてしまっては振り出しに戻る
そんな日々もいつか過ごせなくなるのかな
あとは古びていく、当たり前になっていくだけの美しさとかそういうの、引っ張り出して生きていくのかな
それでもいいよ、出会えて幸せです
また会えるかな
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