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モヤモヤの力

ちょっと前にNHKのクローズアップ現代で面白い番組をやってた。

タイトルは「モヤモヤの力」。

英語ではネガティヴ・ケイパビリティと呼ばれていて、最近かなりこの分野の研究が進んでいるらしい。(面白いことを研究する人がいるもんだ。)

自分は昔から優柔不断な人間で、服を選ぶときとかお店を選ぶときとか、何か決断するときにはいつも迷ってしまう人間だ。

だから、人は1日の中で最大35,000回もの決断をしているという研究結果には驚いた。
そんなに色んな選択を毎日、無意識のうちにたくさんしているのだ。

人間ってほんとすごいなってつくづく思う。

でも、僕の優柔不断な性格は自分もそうだけど、人からもあまりいい印象を持たれない。決断が遅いと何かチャンスを逃したり物事に乗り遅れてしまうことがあるし、人の時間を奪うという意味で他人に迷惑をかけることだってあるから。
だから、時には人を待たせて、イライラさせてしまうこともある。

そういうわけで、なんとなくこの性格をどうにか直したいとは思っていた。

でも、今回この番組をみて、優柔不断なことは、実は面白い可能性も秘めてるって少し僕の気を楽にさせてくれた気がする。


「モヤモヤの力」の研究は特にビジネスの分野で進んでいるらしい。

そして、
この力が高い人は、協働感覚があり、その中で自分を変えていく柔軟性を備えているともいう。

それはつまり、物事を経験する中で自分を少しずつ変えていき、創造性やアイデアを伸ばしていく可能性を秘めているということだ。

実際にこの「モヤモヤの力」の可能性について調査した実験も紹介された。
そして、この実験を見た専門家は、 

「もし今回の実験が1時間半で終わる設定だっら、モヤモヤ力の高い人たちが2時間ごろにたくさん出したアイデアに触れることはなく終わっていた。効率ばかりを追及しないで議論すること、迷うことを楽しんでいくことも、これからの時代、重要になると思う」 と言っていた。

悩み続けて成果を挙げていないのは、あらゆる分野においてよくないという社会の風潮はあると思うけど、性急に答えを出さなくてもいい、不確実の中に浮遊してこそ確かな真実が見えてくるという考え方、モヤモヤの力は混迷する今の時代にこそ力を発揮するという専門家の言葉は、ちょっとだけ自分を肯定してくれている気がして、僕をほっとさせてくれた。

実際、社会の中で生活していくには、いつもモヤモヤしているようじゃ到底生きていけない。

でも、モヤモヤとテキパキの両方のバランスを取りながら、生活することはできる。

何か決断をするときに、あえて判断を5分保留にしたり、結論を出した後に少しモヤモヤしながら考えることでモヤモヤの力を伸ばすこともできるらしい。

モヤモヤの力。意外とすごい。

もっとモヤモヤしようとまでは言えないけど、この力を伸ばす努力はぜひしてみたい。

モヤモヤの力。
急がない勇気。

これを大切にしたいと思う。

ありがとう。クローズアップ現代。

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