水溶性サポート材は取り扱いが難しい
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今回は、Snapmaker J1Sで、水溶性サポート材(PVAフィラメント)で印刷してみてわかったことを記事にしたいと思います。
その前に、前回の記事はこちらです。
結論
今回、水溶性サポート材を使って印刷してみてわかったことを、破壊分離サポート材との比較を交えながら結論付けると、
サポート材の役割は、両者ともあまり変わらない。
破壊分離サポート材であっても、水溶性サポート材であっても、印刷物との接する面の出来映えは、ほぼ同じで、サポート材の取り外し容易性が良いか、少し悪いかの差でしかないと感じた。
破壊分離サポート材は乾式で、水溶性サポート材は湿式のような感覚。
ただし、今回使用した水溶性サポート材は、取り扱いが難しいなと感じました。
取り扱いが難しいところは、
1. 折れやすい
2. 糸を引きやすい
3. 印刷物との密着性が悪い
4. 印刷された水溶性サポート材はあまり美しくない
1. 折れやすい
今回、用意した水溶性サポート材は、アマゾンで購入しました。
最初に、このフィラメントをSnapmaker J1Sにセットする際に、ポキポキと折れたので、折れやすいと感じました。
また、フィラメントを吐出ヘッドの出口で折り曲げる必要があり、その時にも折れたので、上の蓋を開けて、フィラメントをできるだけ曲げないようにしました。(写真参照)
上の蓋とフィラメントの間のすき間が小さいために、この曲げが必要となっています。
SnapmakerでもSnapmaker J1S用の純正水溶性サポート材を販売しているので、純正であれば、この折れ問題は発生しないのかもしれません。
2. 糸を引きやすい
吐出ヘッドにセットし、ノズルから吐出させる際に、糸をかなり引きやすく、取り回しが難しいと感じました。
これも、Snapmaker純正の水溶性サポート材では改善されているのかもしれません。
3. 印刷物との密着性が悪い
なんとか、半球状のものを印刷してみましたが、下面の球面形状では、途中で、印刷物が取れて、最後まで印刷することができませんでした。
そこで、前回の記事と同じテスト印刷モデルを印刷したところ、最後まで印刷できました。印刷後、印刷ベッドから取り外すと、印刷物は綺麗に取れましたが、サポートは完全にベッド側に残りました。
印刷物と接する面は、きれいに印刷することができ、破壊分離サポート材で印刷したものとほど同じ面を得ることが出来ました。
今回用意した水溶性サポート材を使う際には、底面は、印刷の途中ではがれない程度の面積が必要とわかりました。
4. 印刷された水溶性サポートはあまり美しくない
印刷された水溶性サポートの状態があまりきれいでなく、かなり乱れました。
破壊分離サポート材でも多少の乱れはありましたが、それ以上の乱れでした。
温水中につけると
今回用意した水溶性サポート材は、約55°C~65°Cの温水で溶解処理し、温度が高いほど、溶解スピードが速くなる仕様だったので、あまり熱くない適度な温水にしばらくつけておくとどうなるのかを確認しました。
その結果、水には溶けず、柔らかく程度で、印刷物から簡単に除去できるようなものだと確認しました。
参考
今回は以上です。
ご参考になればと思います。