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大きな声の娘はお菓子の食べさせすぎのイライラだと母親に言われた。

3歳の娘の上の歯は、ほとんど黄色くて「これは虫歯です」と市の定期検診で診断されたものの、「まだ小さいから治療はできない」と。

義理の母にも、自分の母親にも「それはいかん」と諭された。言わなければいいものを、隠さない私が悪いのだけど、隠すほどのことかとも思うから、正直に言ったのに怒られる。

正直者はバカをみる。

「あんたは正直すぎるんよ」よく言われたよね、お母さんに。怒られるのわかってて、やったんだ、わたし。怒られたかったのかな。

小さい子の虫歯は、親の責任なんだと思う。だって、自分で磨けないもんね。

でも仕方ない。

なってしまったし、なってしまったら仕方がないと思っていたし。

私の子育てモットーは、嫌がることはしない。私の親もそうだったから。だけど、私は親にイヤ! と言った記憶はなく、言ったのかもしれないけど、たいした虫歯もなく小学生になった私は母の育て方がよかったのだろう。

虫歯のないキレイな歯の子をみると、このお母さんはすごいなぁと思う。そんなキレイな歯を保つには相当気を使って努力したはずだ。娘を羽交い締めにしたり、泣き叫ぶ娘に無理やり何かをすることは私には無理だ。だって、嫌われたくない。

大きくなった娘に「なんで歯磨きしてくれなかったのよ!」と言われても、「だって、あなたがイヤがったから」と言うだろう。大人になって嫌われるほうがいい。小さな頃、まだ記憶のない頃にベースとしてイヤなことされたと植え付けるのはイヤだ。

開き直りだけれど、虫歯はそんなにダメなんだろうか。ダメなんだろうね。どうしたらよかったんだろう。後悔している。

だけど、唯一、会社の先輩で「娘は虫歯だらけだったけど、全然大丈夫! 今、大人になった本人はキャリアウーマンとしてバリバリ働いてお母さんみたいになると言ってくれている」と聞いたことを思い出す。

私のお母さんもなんでも好きにさせてくれたけれど、失敗しそうなことは始めから止められた。100万円の脱毛に申し込んだとき、高校生の時はじめて彼氏ができたとき、どこかに電話してクーリングオフのハガキを送っていたし、家の玄関でおしりを蹴る仕草をされてすごく傷ついた。けれど、言えなかった。

そんなお母さんがキライだ。


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