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宇部の月

2024年5月23日

外は月が綺麗。

ここ最近昼は、毎年夏に行われる宇部高校全体の同窓会の幹事年にして実行委員であるため、宇部の企業さんやお店へ、記念誌に載せる広告協賛のお願いに回っている。
まだ免許がないので全て徒歩、最近の運動不足を全解消したいところ。

今日は会場となる宇部国際ホテル様にもご挨拶とご相談に伺った。
名刺を出すと、大塚さん、歌われる方ですね!と、名前を知っていていただき嬉しい。
高校時代陰キャだった私(今は陽かと言われると?)、文化祭やらイベントなどはどこでも役に立たずどこかから見守るタイプだったけど、なぜか幹事年直前に故郷に帰ることになり当日も当然のように歌わせてもらえることとなり、感謝と共に強い地元との縁を感じます。

昔から通っている八幡宮や歯科医院を始め、存在は知っているけど行ったことのなかった近くの病院や自転車屋、ここ最近行き出した酒店や定食屋、いろんな方々と話をするきっかけになりとても良い機会である。


宇部の人たちって、優しいよ。
普段から、私の行動が怪しいのか頼りないのか宇部社会に馴染んでないのか知らんけど、スーパーでも薬局でも道端でも薔薇園でも、親戚みたいに話しかけてくれていろいろ教えてくれる。どこでも、歌っていいよって言ってくれる。

夕暮れに歩く、昔からある街並み。
建物は動いてないように見えるけど、学生からご老人、道ゆく人や車はどんどん変わっている。
深夜は大通りもしんとする。変わらないこの街のどこかのドアに、昼間の皆が入っているんだなあ。


一風変わったドアもあるよ。

あそこのおかしな店主、いつも昼あの髪型であの安い店で買い物しちょんよ、どんなもん売っちょんか、
パンクな店主が文学的なカウンターでいい話聞かせて飲ませてくれる店だって知ってるよ、祭りの夜にドアの前にしゃがんでアイス食べながら、通りかかった私に、チョコミントアイスいる?って話しかけてくれたんだ。


昔から知ってたドアだけど、その奥は実は宇部の裏側だったって酒屋もあるよ。

シャンソン歌ってるって話したら、今をときめくフランスからの生産者が来ること、その人たちが語る世界情勢、この宇部の誰も語らない現状、未来へ向けて声をあげなきゃいけないこと、私に歌ってほしいって言ってくれたんだ。


「宇部ふるさと大使」、任命いただきとても光栄で、今この小さい私が歌で何をできるわけでもないけれど、やはりこの土地に縁があるからこの土地に戻ってきたのだと思う。
既に出会っていた素晴らしさに改めて気づき、出会うべき人たちと出会い、これからの自分の仕事をつくっていかねばと思う。
たくさんの目撃すべきスポットがここにはある。


十代半ば、三年間過ごした宇部高の同級生たち。その時は同じクラスでも違うクラスでも、知ってても話さなかった人も多いけど、それぞれで大人になった今話してみると、なんだかお互いの距離がとても近く感じた。不思議なものです。
みんな、いけてる大人になってるな。
私もがんばろう。

静かな宇部の参宮通りに、月明かりでビール買いにいく。









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