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立石を作っているもの。

ようやくというか、三島由紀夫の「文化防衛論」の解説記事を読んだ(解説ですまん笑)
『文化とは単に「見られるもの」ではなく、「見返し」てくるものである』 
三島はこの「見返し」という言葉で、サルトル思想を批判し超克しようとしたらしい。

で。立石にとっての見返しとは。
ハリウッドでの事故のトラウマでアクションが出来なくなった(と思い込んでる)立石だが、毎回ショーの前にバッチリメイクをして準備している。しかし、彼に与えられた役目は、音出し。ワンテンポ早いと陰で同僚にダメだしされている。毎回ショーに出られると思い準備しているにも関わらず、年下役者にバカにされ裏方にまわされる惨めさ。
しかし彼は、音出しの役目を終えたあと、ショーが終わると満足そうな顔でその場を去る。いわばショー全体をコントロールできる立場で意のままに音を出すことで、他の出演者に「見返し」の視線を送る。
そして、主役に抜擢されたあとも、どんなにショーを中断させても一切自分からは辞めようとはしない。劣等感に満ちた自分自身の姿をあえて人前にさらけ出すことも、「見返し」なのだそうだ。

また、立石は、アユミの祖父が亡くなったことに対して、過度な同情をしなかった。彼の頭の中では、自分のせいではなく毒を盛られて亡くなったことになっているにも関わらずだ。(まあ仕事を辞めさせられたきっかけであるからだが)
紋付袴姿で葬儀に参列して、全く空気を読まずに会場を出たのも、同情をしないことで精神を高められるという、彼の中の武士道精神が故なのかもしれない。
(まぁ、これはこじつけすぎな感あるが笑)

立石の中の三島由紀夫が、こんなとこに出ていたのかと…私は鳥肌が立ってしまった。

ディーンさん、こじつけすぎですか?私。笑

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