きな粉道8粒目
基礎がなければ
応用は通用しない
前回はオーブンで再加熱することで、きな粉らしい香ばしさを出すことに成功した。今回はやや浅煎りにしておいて、オーブンでどこまで変化が出せるのかを試してみたい。
材料&道具
・乾燥大豆(50g)
・フライパン
・木ベラ
・器
・ブレンダー
・キッチンの電気
・オーブン
使う道具はいつもと同じ。ただ新しく開封した大豆を使うから火の通りなどが変わってしまうのかが未知数。
キッチンペーパーなどを濡らして大豆表面の汚れを拭き取る。
フライパンを弱火にかけて油をひかないで乾煎りする。木ベラで大豆を動かし続けて焦がさないように注意する。
新しい大豆を使っているためか、ひびの入り方がゆっくり。
全然匂いも音もしないなと思っていたら、突然いい香りと第1クラックがはじまった。音は徐々に長く起こるのではなく、一気に短時間で終わった。
皮の色は白っぽくなり、中身は色づきはじめた。やや浅煎りがいいのでここで火を止める。
8分煎った大豆。お皿にあげても第2クラックははじまらないので、ちゃんと浅煎りでやめられたっぽい。ツルッと色白で美肌な煎り大豆ができた。
浅煎りめだからフニャッとした食感が残ってるかと思ったけど、わりとガリガリと食べられた。煎り大豆としては火の通りが足りなさそうなサッパリとした味。使いかけの大豆で起こるフニャッと食感は、冷蔵庫で保管しているためやや水分を含んでしまっているからだろう。
色むらが少なくできた。ただ味の比較をするなら、もう少し煎り時間が短くても良かったかも。
粗熱をとってから煎った大豆をブレンダーに入れる。
大豆が新鮮で浅煎りだから、やんちゃに飛び出していった。
削って砕けてきたらおとなしくなった。
意外と時間がかからず粉になってくれた。
浅煎りらしい薄くて白っぽい色になった。粉の具合は前回と同じくらいにできたかも。
香ばしさはなくしっかりとした大豆の味がする。きな粉らしさはないものの、へんに生っぽさはなく火を通した大豆粉と思えばおいしい。もう少し時間を短く煎った方がよかったかと思ったけど、最低8分は火を通した方がよさそうだ。
きなこ帖で香ばしさの星をつけるなら★★☆☆☆
大豆粉として考えるなら、そこそこ火は通っているから星2つ。
ここからオーブンで5分・10分・15分と2度煎りしてみた。
オーブンに入れるためグラタン皿に移し替える。
匂いは特に香ってこない。色味は写真だと濃くなったように見えるが、生で見比べていると変わりはない。
少しだけ香ばしい匂いがしてきた。見た目に変化はなさそう。
同じお皿がなくなってしまい色味の比較が難しいが、ほとんど変化なし。でも匂いはより強くなった。
並べてみると見た目では違いがわからない。
オーブンで5分
ほんの少しだけ香りがついたかなと思うが、5分加熱したという思い込みからかもしれない。まだまだ大豆粉らしさが残っている。
オーブンで10分
匂いとして香ばしさは感じられるようになった。味は多少濃くなったけど、あまり変化はない。
オーブンで15分
香ばしい匂いがついて、味にも香ばしさが加わった。やっときな粉としてデビューできるかくらいの味に。それでも加熱量が足りない。
もっとはっきり差が出るかと予想してたのに、期待していたほどには味の深みが出てくれなかった。20分〜30分くらい更に焼けば、きな粉らしくなっただろうか。オーブンで2度煎りは可能だろうけど、そもそもの煎り具合が足りなければそこまでの威力は発揮されないようだ。
反省点
・狙って浅煎りにできた
・開封直後の大豆だと火の通りが変わる
・冷蔵庫保管はいくらか湿気る
・大豆粉としてはよくできた
・きな粉としては香ばしさゼロ
・そもそもの煎り具合が足りないと2度煎りはあまり意味がないかも
・オーブンで長時間焼いてみたい
・大豆のままオーブンで焼いてみたい
基礎がしっかりとしていなければ、オーブン頼みではダメだった。もっと長時間やれば結果は変わっていたかもしれないが。粉にしてからの2度煎りは、再加熱するからと浅煎りにするのは得策ではなさそうだ。煎り大豆のままならまた違う結果になる可能性はある。
次は大豆のままオーブンで2度煎りしてから粉にする、粉にしてしまってから長時間焼いてみる。失敗するかもしれないが、今回と比較するためまた浅煎りにしてやってみよう。