四季折々の微細な揺れ
季節の微妙な変化は、日常の中に広がっている。
たとえば、小さな池の岩に集まる亀たちも最近では何かが違うようだ。
いつもは晴れていれば甲羅干しに出てくる亀達も、いよいよ寒さには勝てず、どこかに引き込もってしまったようだ。
そんな些細な出来事に、季節がゆっくりと変わりゆく様子を感じる。
都会と田舎、それぞれの環境でも季節感は異なる。
ビルの谷間から差し込む光や、町のざわめきが、都会の季節変化を告げている一方で、田舎では田んぼや畑の色合いであったり、外気の質感がよりダイレクトに季節の変化を伝えてくれる。
都市と自然が、異なる言葉で同じ四季を奏でている。
昨日はクリスマスだった。
暦に刻まれた特別な一日ではあるが、これもただの日常の一部でしかない。
普段見逃しがちなできごとにこそ目を向ける。それが日常に息づく季節感を大切にすることで、生活はより豊かで意味あるものになるのではないか。
四季を感じることは、まるで一篇の小説を読むように、日々に情緒と深みを与えてくれる。
微細な変化が合わさり、生活に織り交ぜられることで、季節感が豊かなものになる。