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鈴木健矢と山足達也。広島野球浮上となるキーマン
今日はもう一つ。
ここ2年投打の主軸となる、西川龍馬と九里亜蓮をFAでオリックスに移籍となり、リーグ制覇は実に7年。日本一に至っては41年も成し遂げていない広島。
現役ドラフトで移籍した2人の選手について触れたいと思う。
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まずは日本ハムから現役ドラフトにて広島に移籍した、鈴木健矢である。
昨年九里亜蓮をFAでオリックスに移籍となった。投手王国として昨年の終盤、先発投手陣が崩壊してしまった一因の一つである。
この現役ドラフトでは、初の2選手を獲得。その一人がこの鈴木である。
1997年(平成9年)12月11日。千葉で生まれた鈴木は、木更津総合高-JX・ENEOSを経て、2019年(令和元年)ドラフト4位で、日本ハムに入団。2年目まではサイドスロー投手だった。
147㎞のストレートにカーブ・スライダー・チェンジアップ・ツーシームの変化球を持っていたが、制球と左打者が苦手だった。
そこを2022年(令和4年)から監督に就任した、新庄剛志監督の提案でアンダースローに転向。
ストレートは130キロ代まで落ちたが、シンカーを取得。
するとこれまでの2年、未勝利だったのが新庄監督の下、プロ初勝利を含め、ここまで通算9勝まで挙げた。
だが彼の投球に今後の期待を込め、現役ドラフトでの移籍を余儀なくされた。セ・リーグには、アンダースロー投手が巨人の高橋礼や、ヤクルトの育成ルーキー下川隼佑のみで、この手の投手がなかなかいない事から広島がこの制度として初となる2巡目指名にて獲得。
鈴木には新天地に移り、更なる活躍に期待したい。
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そしてもう一人、オリックスから現役ドラフトにて移籍した山足達也である。
1993年(平成5年)10月26日、大阪府枚方市に生まれ、大阪桐蔭高-立命館大-Honda鈴鹿を経て、2017年(平成29年)ドラフト8位でオリックスに入団。
内外野どこでも守れるユーティリティに、50m走のタイムは5秒8を誇る俊足が売り。
プロ6年で通算283試合に出場も、なかなかレギュラーにはなれなかった。
山足にとりレギュラーを確保するのは至難ではあるものの、近年の野球界においてユーティリティ・プレーヤーが主流となった。それを広島が現役ドラフト獲得の決め手となったはず。
鈴木同様、山足もセ・リーグの野球にハマる事に期待したい。
このように彼らも現役ドラフトで出番は増加する。広島の悲願の日本一に欠かせないピースになる事をファンは楽しみである。