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『鬼方カヨコ』#03 ~頭のモデリング~

ということで今回は頭のモデリングです。
角と髪の毛を作ります。

全体感を保ちながら髪を作ろうと思ったら角が必要で、全体感を保ちながら角を作ろうと思ったら髪が必要です、

・髪の毛のあたり
・角のモデリング
・髪の毛のモデリング

の順で作業します。

https://1drv.ms/x/s!AnX1bU_L82GSgcQ4zK3iwsg1ybspdw?e=49EqxX

概要

ちょっとした拘りとして、ちゃんと角は「頭蓋骨の延長」としてモデリングをしたいんですよね。髪で隠れるとはいえ拘りたい。
ですので、角の付け根がどうなってるか知りたかったんですよ、私は。

そこで公式の後ろ姿のイラストをば…

う~~~ん


可愛い


ではなく、後ろ姿の資料がマジで存在しねぇ、SDモデルを参考にしましょう。ちょぉっと後ろ向いてもろて

うわーん!突き刺しで作ってやがる…!
ど~すっかなぁ、マジで。

ひとまず全体感を掴むために大雑把な形で髪を作りシルエットを整えましょう。その後角を突き刺し、根本をどうするか決めます。
最後にその角を避けるように髪を綺麗な流れで作り直せば私の勝ちです。

おおまかな髪

手順は以下の通り
・横髪(正面から見たときのシルエットを決めます)
・前髪(側面から見たときの前側のシルエットを決めます)
・前横髪(つむじやデコの生え際から横髪へ入り込む形を作ります)
  揉上もここでやります。
・後髪
・ポニーテール

まずは横髪

こんな形のオブジェクトを、サブディビジョンと折り目ツールを使用して関数的に整えていきます。

肩より少し長いくらいの長さです。あたりですのでザックリと

次に前髪

下瞼よりも低く、鼻頭に若干かかるくらいの高さです。

前横髪に移りましょう。

まずは、つむじから横へのライン

デコの生え際から横へのライン

量感のアタリのため、内側にも追加します。

後髪

球体を作り、ポニーテールの角度に地軸を合わせます。

不要部分を消し、割を増やして形を整えます。

量感が取れればよいので、今はこれで大丈夫です。

ポニーテールも作ります。

一旦量感が取れればよいので箱のような形で作り、スムースをかけます。

どんどん雑になってきてる…?
うるさいなぁ、量感が取れればいいんだよ。
ちゃんと仕上げるから安心しとけって。

角のモデリング

「ブラシをカーブにアタッチ」を使用して作成します。
まずは角の中心のラインを意識しながらカーブを作成。

「生成」/「カーブのユーティリティ」/「ブラシをカーブにアタッチ」

ブラシプロファイルより、ツイストや半径の変更を行い印象を近づけます。

元のカーブや、アトリビュートを弄ったりして形を整えます。
後々の編集のしやすさも考えて、ポリゴン数も減らしておきましょう。

「修正」/「変換」/「ペイントエフェクトをポリゴンに」

えぇ…
消えるのか…お前…
圧力スケール0だと消えるのかお前…

若干値を持たせて再修正

ミラーをかけ、エッジの本数を減らして編集を容易にします。

軽く調整をしました。うん、かなり可愛い。


では微調整をしながら頭に繋げていきましょう。

頭に角をつなげる

(なんか…すごくエッチじゃないですか?)

エッジ数を合わせて繋ぎます。

うんうん、綺麗ですね

どうせ髪で隠れるだろって…?
うるせぇなぁ

髪の毛のモデリング

量感のアタリはとってありますので、基本的には内側から作業します。「前髪」「横髪」という区分ではなく、頭のどの位置から出ているかという考え方で作業をしていきます。

Transmissionに値を振ったStandardSurfaceマテリアルを髪に割り当て、作業しやすい濃度に変更しておきました。

手順は以下の通り
第一層
 いわゆる「生え際」です。小さな単位の集合で構成されている群物は、物の切れ目ほど丁寧に作った方が良いという持論がありますので、ある程度拘って作っていきます。本来であれば後ろ髪の生え際もこの工程で作業したいですが、今回はポニーテールのため第三層で行います。
また、ポニーテールの中心軸的な髪もここで作業します。

第二層
 三層の隙間から皮膚が見えないように配置する流れです。物の切れ目ではないので結構適当に作っても大丈夫なはずです。量感に説得力を持たせる役割も果たしてもらいます。基本的には第二層終了時点で皮膚はほとんど隠れるようにします。

第三層
 外観で見たときに一番最初に目につく部分です。物の切れ目ですので丁寧に作ります。

後れ毛
 自然物らしい複雑な見え方にしていくために、いくつか後れ毛を足します。

今回は第一層を作ります。

第一層

表面だけで目立つ流れを作成してしまい、裏面作成後、頭に繋げていきます。

まずは表面だけの配置

裏面を作成します。

表面をつむじに向けて伸ばします。

スムースをかけ、増えたエッジのうち、横だけ残して縦のエッジを削除します。

カド感が気になるところは分割を増やし、間隔を整えます。
裏面を忘れている所がないか確認し、忘れていたら埋めます。

ポニーテールの中心軸を決めます。

形を整えます。ど真ん中の形なのでシルエットにはほとんど影響を及ぼしません。結構適当に作っても大丈夫です。


これに付随する周囲の髪も作成しておきましょう。
カヨコの後頭部ですが、

このような流れにしたいので、その内部は

このような流れでしょうか。作業すると以下の通り。

第二層

まず前髪。
量感を持たせつつ。流れには意識を向けてモデリングしていきます。
先程の生え際の切っ先に沿うように配置してやると綺麗かなと思います。

前横髪も同様、一層目の付け根に沿うように流してきます。
だんだんと横髪の流れにマージしていくイメージで。

横髪の中心軸は、前横髪のラインを見つつアタリに合わせていきます。

ここで一旦、調整を挟みました。
サブディビジョン無しで見ても美しい見映えになるよう調整します。

見え方を複雑にするために、細い毛束を加えておきます。
等間隔に配置するのも本当は嫌ですが、まぁ第二層なので問題ないでしょう。

後ろ髪は、頭の皮膚を隠すようにポニーテールに向かって流れを作っていきます。

つむじ、襟足付近が表面に出る層(3層)なので、ポニーテール付近から作業していきます。ガイドを描いてみたので、この画像を参考にしながら綺麗に美しく。

ポニーテールは正面(背面)から見た際に毛先の広がった台形であることを意識しながら作業していきます。

第三層で隠れるので結構雑で問題ないはずです。

第三層

後髪
とりあえず皮膚がむき出しになっている部分を埋めます。シェイプが重なっている部分は後から毛束を追加して隠すので、ガンガン乗せちゃいます。皮膚がほとんど見えなくなるよう埋めていきましょう。

シェイプが重なって汚い部分を隠すように、細い毛束を追加します。
隠すと同時に形を複雑に見せる狙いがあります。

横髪①
大きな流れを作ります、カヨコっぽくなってきたね。

前髪
単調な印象にならないよう配慮しながら小さな毛束を配置します。

横髪②
浮いて見える部分を埋めるように小さな毛束を追加し、複雑な見え方をするように調整します。

ポニーテール
シェイプが重なって汚い部分を隠すように細かい毛束を追加し、複雑な見え方になるよう調整します。

最終調整

襟足付近で、肌の見え方が不自然な箇所を埋めます。

最後にシルエットに柔らかさを与えるイメージで遅れ毛を追加していきます。

一旦完成です。
追々、他のパーツを作りながら調整していくかもしれません。

まとめ

というわけで、髪の作成でした。
大きなまとまりに小さなまとまりを付着させて言うイメージで、見える範囲の美しさを保ちつつ、全体感を損なわないよう作成しました。

次回はUV展開とテクスチャ作業を行います。
それでは

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