【本】白川神道の貴重な中身の一端を開示するのは本書が初めてである
出版の営業が書店に赴き本をセールスする。委託された本は、書店の棚の担当者によって、その書店の分類された棚に置かれる。
同じく、図書館に本をセールスする。買い取られた本は、図書館の司書によってその図書館の分類された棚におかれる。
書店人・司書にとって、分類しやすい本は、さほど頭脳を使わないで済む。悩むのは、どこに分類して良いかわからない新刊である。
何でこんな話をするかというと、後世に語られる衝撃的な本というのは、大概が分類難解なタイトル・内容で出現しているということだ。
例えば、昔の例であるが、ファーガーソン『アクエリアン革命』、浅田彰『構造と力』中沢新一『チベットのモーツァルト』、フーコー『性の歴史』・・・。
人文書なのかビジネス書なのか。経済社会の本なのか哲学思想の本なのか、密教の本なのかフランス哲学の本なのか。歴史の本なのか風俗の本なのか哲学の本なのか???
分類に悩ませられる本だからこそ、のちのち、時代の代表作として、語られることになるケースが多い。
いま私の手に、先月刊行された『ウォーターデザイン~水に秘められた「和」の叡知』(和器出版)がある。
正直、ジャンルの分類ができない。●水の祭祀●水の起源●生体と水●水の科学●新しい水の科学●活性水●ウォーターデザイン、という章立てで、理工書でも人文書でもいけそうだ。
水の研究の第一人者と言われる久保田昌治博士と「和学」を提唱する七沢研究所が著者である。
久保田昌治博士は、知る人ぞ知る水の研究の第一人者である。『水の総合辞典』、『水の百科事典』、『水ハンドブック』の三冊の監修者を務め、『これでわかる水の基礎知識』など啓蒙書を著し、多くの研究者が敬遠しがちな「微細エネルギーと水の情報記憶」に対して「非科学ではなく、未科学の範疇である」というスタンスで最先端の研究を続けてこられた。
一方、七沢研究所は、水の祭祀と科学の統合を目指し、水の研究開発に取り組んでいる。本書は、「古代から現代に至る水の文化や研究の歴史を総覧して本にしてみたい」「人類と水の関係を太古の昔から未來をも見据えて総覧したい」という意図で書かれた。
私たちはまだ本当の水の姿を知らない。水にはこれまでの科学では未解明の領域があり、水の本当の姿の解明を通じてこそ、人類という種の謎を解き、人類の未來を描くことができる。
監修者である七沢賢治氏は、言霊学の小笠原孝次氏の遺言を受けて、5年前より言霊学の公開をはじめている。しかし、宮中祭祀を司った白川神道の継承者でもある氏が、その白川神道の貴重な中身の一端を開示するのは本書が初めてである。
これほどまでの書店(図書館)泣かせの分類難解本は、しばらくは識者のとまどいを呼ぶだろう。しかし、本書に秘められた衝撃力は、後世に少なからず影響を与えそうだ。
また、
和器出版に
やられてしまった・・・
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