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#001 ソフトスキルの重要性について① 

仕事をするために必要なスキルは、ソフトスキルとハードスキルに大別することができます。
ソフトスキルは、コミュニケーション能力やリーダーシップのような非定量的なスキル。対してハードスキルは、専門知識や専門技術、資格など定量的な計ることができるスキルを指します。

私自身について話をすると、20代の時はとにかくハードスキルを欲していましたし、そこを高めようと努力をしていました。
なぜなら、確固たるハードスキルを有していれば、その業界で生きていくことができると考えていたためです。

20代の間にがむしゃらに働き、勉強して絶対的なハードスキルを獲得することは、その後の人生に有益なものをもたらしてくれると考えているため、特に若い方、あるいは技術を持たない方は、まずハードスキルを徹底して高めることをお勧めします。

ただ、ハードスキル能力を高めることに偏るのではなく、ソフトスキルも非常に重要な能力であるため、こちらも平行して学びを深めていったほうがよいかと思います。

いざチームを管理する立場になった時やご自身で商売をされる際、あるいは大きな組織やプロジェクトのメンバーとして業務を遂行することになった時にソフトスキルを多く有していることが、チームや組織の成果に直結していくからです。

本記事ではソフトスキルについて、まずソフトスキルとハードスキルの定義について紹介した上で、改めてソフトスキルの重要性やハードスキルに偏ってはいけない理由等をご紹介させて頂きます。


ソフトスキルとハードスキルの定義

改めてソフトスキルとハードスキルの違いを見ていきます。

ソフトスキルとは

技術的な知識や専門的なスキルとは異なり、対人関係や自己管理に関わるスキルであって、職場での成功や人間関係の構築において非常に重要な能力。
具体的なソフトスキルには以下のようなものがあります。
■コミュニケーション
~報告・連絡・相談含め、明確に伝える能力や、相手の意見を理解する力
■影響力
~その人特有の風格やバックグラウンドによって、他者に働きかける力
■問題解決
~課題を特定し、効果的な解決策を見つける力
■リーダーシップ
~チームを導き、メンバーを鼓舞する力
■時間管理
~効率的にタスクを管理し、締切を守る力
■柔軟性やアジリティ
~変化に対応し、迅速に適応する力。
他にも多くありますが、これらのスキルは職場では当然のことながら、日常生活や様々な状況で活用されていると思います。
ソフトスキルは経験や自己改善を通じて育まれることが多く、特定の資格や定量的に計ることが難しいスキルです。
日常的なコミュニケーションや行動によってソフトスキルの有無が評価されることが多く、評価者の主観に大きく左右されます。

ハードスキルとは

特定の仕事や活動を遂行するために必要な専門的な知識や技術のことを指します。
具体的なハードスキルの例としては、以下のようなものがあります
■特定の分野での専門技術
~医療、会計、財務、看護、介護、調理、建築、ITなど
■機械操作
~車、飛行機、工作機械など
■特定のソフトウェア
~Excel、CADなどの使い方
■外国語の能力
これらのスキルは、一般的に、学校教育や訓練を通じて習得され、具体的な証明や資格が存在することが多く定量的に計ることが可能なスキルと言えます。
また企業においては、具体の業務を遂行するために必要な能力のため、個人の能力を向上させるために研修機会やテキストがしっかり整備されていること多いです。

簡単にまとめてみると、ソフトスキルは「業務を遂行するための人との付き合いに役立つスキル」であり、ハードスキルは「具体的な業務を遂行するためのスキル」と言えます。

ソフトスキルの重要性について

組織やチームの目的が業務を遂行し、目的を達成する、あるいは一定の成果物を作り上げるためには、ハードスキルを有していることを大前提として、より多くのソフトスキルを有していた方が組織やチームでゴールを達成するために絶対的に有利だと考えます。

管理職は、人をマネジメントする立場であり、プロジェクトにおいて多くの人を統率していかねければなりません。
若手メンバーに対しては教育的要素を含めながら業務のティーチングを実施する機会も多くなります。
当然、管理職としてチーム全体としての成果を求められます。
ここで管理職自身もプレイヤーであれば、プレイヤーとしての成果も必要。

また、チームを構成するメンバーについてはチーム目標を達成するために、円滑なコミュニケーション能力や時間管理能力、タスク管理能力が求められます。

つまり、ソフトスキルの重要性とは、「成果を最大化させるために、メンバー全員が円滑なチーム運営を心掛け、実行すること」だと言えます。

良好なチーム運営のためには、メンバーそれぞれのソフトスキルが必要であって、管理職はメンバーが持っている能力を存分に発揮してもらう必要性が生じますし、マネジメント能力やリーダーシップを発揮して、メンバーを鼓舞することもあるでしょう。
メンバーは積極的な情報共有と共に、自身に与えられているタスクを期日内に確実に終えられるような時間管理能力や指示された業務に抜けが発生しないようなタスク管理能力が不可欠です。
周りの作業の進捗具合を確認し、余裕があれば他者のワークをお手伝いできる余裕があるくらいことが理想です。

個人がソフトスキルを有していることが、チーム目標を達成させるために必要不可欠な条件になってきます。

が、そんなに重要で大切なスキルであるにも関わらず、日本企業の多くでソフトスキル向上教育に十分に時間やコストを費やしていなく、むしろ見て
勝手に学んでください!というのが実情なのではないかと思います。

ハードスキルに偏ってはいけない理由

ハードスキルに偏った人材を想定すると、こちらに偏ることが良くないことを理解しやすいかもしれません。
その人物は、業務に関する資格を有しており、知識やスキルが豊富で、その他の者の追従を許さないほどの圧倒的なスキルを有していたとします。
個人プレイに徹すれば、ひとりで出来る範囲の圧倒的な成果を出します。

ただ、問題があって他者とのコミュニケーションを取りたがらず、あらゆる業務を1人で抱え込んでしまうところや、あるいは能力があるばかりに1人で処理が出来てしまうところ。
報告・連絡・相談が苦手で、やっている業務や進捗具合が他者や管理側に見えにくいところ。また、あくまでも規模感はひとりでさばける量となります。

ひとりで仕事を進めたり、あるいは小規模のプロジェクトを運営している場合には、周りの人間が阿吽の呼吸で動きを察してあげることが可能で、問題になることは少ないように思います。

ただ組織規模やプロジェクト規模が大きくなるとそうはいきません。

管理側視点で見ると、プロジェクト規模が大きくなってくると、どうしてもメンバーひとりひとりと関われる時間や注視できる時間が限られてきます。
そのような中で、報告・連絡・相談がままならないメンバーがいると、状況が読みにくく非常に不安です。
それを理解しているから、積極的に声かけはするものの、拾える情報量にも限りがあるため、目標必達のために大きな壁になる可能性や、気づいた時には方向修正が取れなくなっている可能性もあります。

またハードスキルに偏重した人材が中間管理職を担った場合、
メンバーや部下のマネジメントや教育を行うことが苦手で、チームとしてバラバラな動きになり、まとまりがなくなりやすい傾向にあります。

特に自分ひとりで何でも解決できるような優秀なプレイヤーは、自身の推進力も生半可なものではないため、メンバーの躓いているところや細やかな気遣いができない人が多いです。
よって、コーチングやティーチングなどの育成スキルが乏しく、次世代が育ちにくい特徴もあるかもしれません。

結果、チーム全体として本来必要な成果物の提出が難しくなったり、あるいは目標を達成することができない状況になります。

人を魅了する力ではあるが。。。

ハードスキルを軽んじているわけではありません。
確固たるハードスキルを有していることは、その業界で自身が生きていくために欠かせないスキルですし、業務を遂行するためには絶対に欠かせない能力です。

ハードスキル一本で人を魅了できるまで能力を昇華している人もいます。

こういった方たちの生き様やスキルは本当に美しく、尊いものがあり、人を引き付けるものであると思います。
そういった方たちから発せられる言葉には、どこか重みを感じます。

これもまた、ひとつのソフトスキルなのだと思います。
人を魅了する力。影響力でしょうか。

ただ、物理的に自分ひとりで処理できる仕事には限界があることを理解しておく必要はあると思いますし、なかなか凡人には人を魅了できるほどに能力を昇華させることも難しい。

また、客観的に見て他者よりも秀でているハードスキルを有している人の業務処理能力と人並みのハードスキルを有している人の業務処理能力の差は大きくても1.5倍程度ではないかと思います。
どれだけ努力しても、1.5倍程度の差しかつかないわけです。

ソフトスキルを上手に駆使することが出来れば、円滑なチーム運営が出来て、チーム能力が2倍にも3倍にもなる可能性を秘めています。
ひとりでは1.5倍程度にしかならない成果物を、チームで遂行することにより、成果物が2倍~3倍と膨れる。
それ以上の可能性だってあります。

そんな可能性を秘めているのがソフトスキルになります。

本日はここまでとさせていただきます。
次回は、もう少しソフトスキルについての重要性と必要性にふれ、そこからソフトスキルの強化方法についてご紹介させていただきます。

最後までご一読いただきありがとうございました!


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