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【2024年】Jリーグで最も出場時間が長かった育成年代チームは?【2種】8月速報ver


はじめに

7月の下旬に開催されたクラブユースU-18の群馬ラウンドは雷雨の影響で中断や延期が相次ぎ当初の予定と大きくずれてしまった。さらに決勝戦も雷雨で中断からの前半40分のみという珍しい試合になった。

Jリーグでも雷雨や台風でいくつも試合が延期になってしまい、試合数に差があるクラブが多数出てしまい今月はデータの信頼性が低い可能性がある。なので今回の記事は参考程度ぐらいの意識で見てほしい。

今月の1種の記事はこちら↓

先月の2種の記事はこちら↓

ルール説明

今回から初めてこの記事を見る人向けにこのランキングの作成にあたってのルールを紹介する。

ルールの詳細はこちらから↓

1. 2024年9月2日までにJ1、J2、J3各ディビジョンいずれかのリーグに1分でも出場している選手を対象にする

2. 第2種まではその年代で最後に所属していたチームをその選手の出身チームとする

3. 第1種は最初に所属したチームをその選手の出身チームとする

4. シーズン途中に違うディビジョンに移籍してどちらでも出場した場合、両方のディビジョンの出場人数に加算する

例)髙橋利樹(浦和→横浜FC)の場合
J1、J2どちらでも出場しているのでJ1、J2どちらも+1人加算
ただし出場時間は各ディビジョンでそれぞれ分けて記録。

5. 選手が各年代で所属したすべてのチームに出場時間を加算する

6. 所属していた時とチーム名と変わった場合は把握できる限り現在の名前に統一する

データ作成方法

注意)データについて

伝統的手法である根性マイニングを用いて全選手の出身チームを目視で確認してスプレットシートに記載し、またチーム名の表記揺れの修正も同様に行ったため記入ミスが起こっている可能性が考えられる。

今回の記事はあくまでも「数字あそび」として見て欲しい。
またこれを利用して問題が起きても責任は負わない

ランキング

はじめに述べたように今月は延期試合が9試合(下記参照)もあるので信頼性にかける可能性があることを考慮して見る必要がある。

延期試合(9月2日時点)

J1       J2       J3
浦和ー柏     徳島ー清水    長野ー大宮
浦和ー川崎             讃岐ー福島
京都ー鹿島
C大阪ーG大阪
磐田ー横浜
名古屋ー新潟


2024年Jリーグ出場時間合計TOP10(第2種)9月2日時点
2024年12月前橋育英高J2修正

ついにトップが入れ替わった。
1位になった柏レイソルはトップチームで活躍するユース出身選手が多いが、実は出場した出身選手の所属クラブ数が2種年代チーム中2位(27クラブ)とリーグ全体に選手を供給していて、その選手たちのJ1、J2各クラブでの活躍が要因となってセレッソを上回った。

一方2位になったセレッソは今季ワーストに少ない出場時間になった。
延期試合の影響はもちろんあるが、ここまで稼ぎ頭だった山口蛍(神戸)の怪我で離脱するなどトラブルの影響も大きい。

またJ2では夏移籍の影響で出場機会が減った選手も何人かいて、その結果順位が近いヴェルディに増加量で差をつけられてしまった。

【2種】2024Jリーグ出場時間合計TOP10 (9月2日時点)
タップで拡大推奨(2024年12月修正済)

また先月に引き続き9位のサンフレッチェ広島と10位のガンバ大阪の順位争いが激しい。この2チームは傾向が似ていて、J1で大きく伸ばす一方所属する人数が少なくボトルネックになるリーグ(広島はJ3、ガンバはJ2)があり上位になかなか食い込めない状況になっている。

8位の流経大柏高はリーグ戦が進むに連れ、湯澤聖人(福岡)のように怪我人が複数出てしまい出場時間の増加量が減少して、広島とガンバに追いつかれそうになっている。今後順位の変動があるか注目していきたい。

TOPICS

今回は9位に順位を上げたサンフレッチェ広島ユースを取り上げようと思う。

広島ユースはJリーグ開幕年にチームが発足し、当初から運営方針として若手育成に力を入れており、翌年にはJクラブ初のユース寮を整備している。

長年好成績を残しており、特に2011年から始まった高校年代最高峰のプレミアリーグ(東西12チーム分かれて行う)ではWESTリーグで優勝6回、チャンピオンシップ優勝3回と圧倒的な成績を誇る。

現役選手としては9月の日本代表に選ばれた大迫敬介(広島)や今夏海外から戻ってきた川村拓夢(広島)、U-17ワールドカップで活躍した中島洋太朗(広島)などが話題にあがる。


そんな広島ユースの今シーズンの出場時間をまとめてみた。

まずトップチームで大迫がフル出場、東俊希、加藤陸次樹が2000分超えと大きく稼いでいる。広島はスタメンのほとんどが固定されているので、その結果そこに入れている選手のプレー時間が伸びるという理由がある。

J2は山根永遠(横浜FC)、川井歩(山形)が出場時間を伸ばしたがそれに続く選手が出てきていない。それにより所属している人数ほど数字が増えない結果になっている。

ちなみにだが広島ユースは出場した選手がトップチームに集中していることが特徴的だ。

今季出場した広島ユース出身選手は32人。その内トップチームは15人とかなり多い。参考に柏は38人中10人、セレッソは37人中4人。

この人数差もあり広島ユースの選手は他のクラブよりトップチームでの出場時間割合が多くなっている。

育成面で見れば自分のチームで活躍する選手を育てているということは素晴らしい。しかしこのランキングにおいては、様々なクラブにより多くの選手が所属してポジションを獲得するチームが強い。

このランキングをクラブが気にするはずがないのだが、あえて言うならプロになる選手数の増加、他クラブでも活躍できる選手の育成が広島ユースが上位に行くためには必要になりそうだ。

あとがき

8月は移籍市場で集計シートの修正、延期試合の影響をどう考慮するかなど今年一番の疲れた月だった。

ただ何事もなければ9月はこれらの問題が概ね解決されているはずなので先月よりはゆっくり過ごせることを期待したい。

参照