告白水平線から
去る波と来る波がこすれる音がいつだって耳元でする。
ぼぅっと見つめる黒に、先ほどの本物の花火が散る残像が見え、海のしけた空気を防波堤の上で大きく吸いこむ。
クラゲがもやもや、と水辺であそんでいた。
花火は不意に背中に違和を感じて、思わず手を背に伸ばす。
クラゲを見るたび、背中は疼き、一瞬だけ呼吸が止まる。
呑まれそうな夜の海の深い闇を心地よく思い、しかし生々しい恐怖を感じたとたんに夜の海を怖いと感じた。
海の月はただ無感情に海を漂うだけだった。
最近はこんな長めの小説をちまちま書いてます✍
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