勉強をする理由
「このままで大丈夫なの?」
不登校にいたる過程で、母子ともに、疲れ切ってしまっていた時期があった。
エネルギー0を通りこしてマイナスになった。
時間を経て、明らかに元気になってきた。笑顔が戻った。よかったぁ、と思う。
子どもの笑顔を見て、ほっとするのだけれど、YouTube、漫画、ゲームばかり。「元気になったのはいいけど、勉強しなくて、このままで大丈夫なの?」
不安になっていく。そのうち、親がそう思っているからか、子どもも不安そうな顔になる。
周りの大人も気にしてくれているのだろう。
「学校行かせていないなんて。生活習慣つくるのは親だよ?」
「『勉強』しなくて大丈夫なの?」親族からも、先生からも言われたことはある。
親の不安が発端で、「そろそろ学校に行ってみようよ」と行く気もない子どもを誘ってみたり、子どもに勉強を教えようとする。「将来のために」「休んでた分の勉強を取り戻そう。」不安を煽って。
ふと、子どもから笑顔が消えていることに気づく。そんな経験が、一度ならず何度もある。
焦って子どもに勉強させるのは、親自身の不安のせい。
そんな時に言われたことは、
「『私』(母)が不安なのだから、それを子どもに押し付けてはダメだよ。そう言う時は、不安と向き合うんだよ。『私』はどうして不安なんだろう?あなたの問題だよ。」「『勉強』をしなかったら立派な大人になれない、それはほんとなの?」
豊かな生き方ができてたらいい
「『体育』をしなかったら立派な大人になれないんじゃない?」 「『美術』や『音楽』をしなかったら立派な大人になれないんじゃない?」
そんなことない。体育や美術や音楽が苦手でも、大人になれる。ただ、身体を動かすことを好きになると、健康な体でいられる。好きな芸術に触れられていると、人生が豊かになる。
算数や国語が苦手でも大人にはなれる。
学校での学びは、本来は人生を豊かにしてくれるものだ。
「勉強をしないと立派な大人になれない」と思うと苦しいが、「勉強をしたら豊かな人生が送れる」と思うと、勉強することが別の角度から見られる。
豊かに生きるために、勉強する。
そう思うと、家での勉強のあり方も変わってくる。恐怖を押し付けて、勉強させるのとは全く違ってくる。
「まずは本人が自分でやりたいことを見つけること。やりたいことをするには高校卒業資格が必要ならば、本人が自らすごい勢いで勉強をしだす。小さいときは無理に勉強をやらせなくても大丈夫だよ。」
ホームスクールの先輩ママからはよく聞く言葉。本当にそうなんだと思う。小さい頃から大人の不安から教科学習させると教科学習にアレルギーを起こしてしまう。ドリルをやることが勉強じゃない。生活の中で十分学んでいる。
学校や勉強は大事かもしれないけれど、大人の都合だけで「行かせる」「やらせる」のはやめた方がいいと今は思ってる。
今は、適度な距離で見守ることと、環境を整えることをしていきたいなぁ、と思って、やれることをしている。
もう一つ、よく言われるアドバイスが、
「お母さんがお母さんの人生を楽しんで。」
その通りだと思う。私はどう生きようか。
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