お正月、お節と特番に飽きたらタンスを開けよう。の話
先日テレビを見ていたら、『お正月帰省って何もすることがなくて時間を持て余すよね』という街頭インタビューがありました
わかる
うちも帰省はするけれど、子どもたちにお年玉をもらって、ご先祖さんへの挨拶をすませたら、居間で駅伝見ながらみかん食うか、お菓子食べるかだもの。
他愛もない話をしながらこうして平和に過ごせるのはありがたいことではあるけれど「お茶のおかわりいる?」と一時間おきに聞かれては、うーん、なんかもっと有意義に過ごせないものか?いや、何か家族の絆が深まるようなものはないものかーと思い思われたり、思われなかったり。
今回はそんな時の暇つぶしに「着物箪笥を広げて見ないか?」という提案をしてみます
題して
お正月に虫干ししないか?のススメ
お正月って意外と時間を持て余すよね
お正月、何していますか?
年代によっては、親戚、友人が毎日挨拶に訪れお世話するのに忙しかったという人もいるかもしれませんが、うちの周りの3.40代はお互いどちらかの実家に帰省する人が多いように感じます
帰省先で義両親との会話を持たせるのに家事をしたり、されたり、はたまた実家に帰省したものの娯楽がなさすぎてダラダラしてばかりだった、という人。
やることがなかったら、着物箪笥を開けてみてはいかがでしょう?
実家にある着物、把握してる?
え?着物?
うちにあるかな~?と思ったあなた。グーグルさんに聞いたところ着物の所有率は50代で6割、6、70代で8割とのことですよ!
種類はゆかたが最も多く、今6,70代の女性は
『親に持たせてもらったけど一度も着ていない』
という着物を眠らせているかもしれません
用意してもらったものの、今使うには着物が若すぎて、と着てないことを後悔している6.70代の方も多いので、見せる機会を作れば会話のネタにもなりますし、喜んでもらえるかも
試しに「乾燥する時期に虫干しをするといいって聞いたのだけど、うちに着物ってある?」と聞いてみてください
実は着物が好き、という親や義両親ならうきうきで着物話をしてくれますし、そんなに興味がない人でも、そういえばこんなのがあったね、と親世代が七五三で着た着物や、成人式に買った振袖、お気に入りの一枚から昔話も交えて見せてくれるかもしれません(うちの親はそうでした・笑)
虫干しは乾燥するこの時期こそ!?
さて、着物を広げて見る機会があれば、ついでに着物に風を通してみてはいかがでしょう?
6.70代の人に聞いても「(自分の)親が昔やっていたけど、私の代になってから一度も開けてないわ~」という方、多いです
いくら大事な着物だからといって、何年もタンスに入れっぱなしにしておくと着物の寿命を縮めます。湿気のたまった状態で数十年のものなら、シミやカビが生えていてもおかしくありません。
実際、うちの店には30年ぶりに開けてみたけど着られるかしら…?というご相談の代物がよく運ばれます。保管の仕方で状態はピンキリですが、長らくしまいっぱなしで着物がぺたんこになってる…?というものも多く
「とりあえず風通ししましょうね」
が合言葉となっております
さて、前置きが長くなりましたが、着物に風を通して湿気を飛ばす事を『虫干し』と呼びます。
この『虫干し』は年に数回チャンスがあり
基本的に「乾燥して湿気の少ない日」がオススメで1.2月は絶好の虫干しシーズン!
この時期の虫干しは虫も花粉もないので、タンスを開けて虫や花粉が入る心配もなく湿気を飛ばすのに最適な時なのです!
【プチ虫干し】のススメ
とはいえ、正月早々本格的な虫干しをするのは大変です
帰省ついでにするなら
着物を確認しながらの
【プチ虫干し】はいかがでしょう?
やり方は簡単
天気のいい日の日中に
たとう紙に入った着物を
↓
たとう紙に入ったまんまでタンスから、取り出し
↓
10分ぐらいタンスの引き出しをあけたまま空気を入れ替え
↓
もう一度タンスに戻す
以上
着物を畳まなくても、面倒くさがりな人でも出来る
【プチ虫干し】です
要はタンスや衣類の中の空気が入れ替わればいいのです
注意点はたとう紙を開ける時に手が汚れているといけないので
【触る前に手を洗う】
これだけでは守ってくださいね
着物が見れた。それだけで幸せ
たとう紙をあけると
「そういえば、この着物、若い時お茶を習っていてよく使ったわ~」
とか
「この着物に一目ぼれして、初任給で買った着物なのよ」
とか
「これの柄が好きでいただいたものなんだけど、どういう時着たらいいんかね?」
とか広げるだけで会話が生まれます
「着る機会がなくてね~」
と着れなくても見るのは好き、という人も多いですし
着物の柄は華やかなものが多いので見るだけで癒されますよ
そうして願わくば
着たい!と一歩踏み出して着る予定を作ってもらえたらいいなと思います
着たい、の一歩をサポートします
着たい!けど、どういう時に着ればいいのか、組み合わせはどうしたらいいのかわからなければ、周りの『着物を着ている人』に聞いてみて下さいね。意外と、あなたのそばにもいるもんです。
もちろん永藤でもご相談はいつでも受け付けております
お客様のご要望を聞きながらベターな方法をアドバイスいたしますよ♫
最後までお読みくださりありがとうございました!
◆おまけ◆
虫干しやお手入れに興味がわいたら
こちらの記事も参考にどうぞ
着物の畳み方がわからない。という方
当店の動画を参考にしてみてね