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【着物キャラ紹介】それは伝統か、コスプレか。「鬼滅の刃」竈門炭治郎(と、「着物を始めたいけど…」と悩む男性との出会いの話)

皆様こんにちは。飯綱です。

このコンテンツでは、私が個人的に気になったマンガ・ゲーム・アニメ・映画の、着物を着たキャラクターの紹介、主に着物の着こなしに焦点を当てていきたいと思います。

記念すべき一人目は、この人です!

「鬼滅の刃」竈門炭治郎


引用:鬼滅の刃 1

今更説明するまでもない超有名キャラですので、概要はこちらからどうぞ。


炭治郎の「ファッションアイテム」


改めてこの1巻の表紙を見直し、第一話を読み直してみると、炭治郎は襟巻きを巻いているんですよね。
青の襟巻きと、緑の市松模様がコントラストになっていて、とてもおしゃれに見えます。

この襟巻き、時代や炭治郎の暮らす環境を考えるに、素材は木綿でしょうか。
うちの奥さんが以前、木綿のマフラーを使っていたことがあるそうなのですが、流石にカシミヤやウールに比べると保温性は劣るそうです。
しかし、化粧品等の汚れが気になるときに、自宅で丸洗いできるのはとても便利だったそうな。
炭治郎は炭焼の仕事をしていたので、気軽に洗える木綿の襟巻は使いやすかったのかもしれません。
やっぱり普段使うものは、簡単に手入れができるものがいいですよね!


炭治郎の服装で外せないのが、鬼殺隊の隊服姿です。

引用:「鬼滅の刃」2巻

鬼殺隊の隊服は詰め襟になっています。
大正時代は、西洋文化が庶民にも広がり、当時の男性の服装も和装から洋装に変化し、各々が和洋折衷のスタイリングを楽しんでいたようです。

当時の画像をいろいろと見てみたのですが、自分も参考にしたいくらい自由でオシャレな人たちが多く、大変勉強になりました。
以下のサイト様が特にオススメです!

大正ロマン恐るべし…!


「あの市松模様」の功罪

炭治郎の着物姿で最も印象が強いのは…。

やはり黒と緑の市松模様の羽織ですね!
映画が大ヒットしブームが一番盛り上がっていた時は、鬼滅とは無関係な商品にもこの柄を見かけることが多々ありました。もはや市民権を得ていると言っても過言ではないでしょう。

それだけこの作品の影響力が大きいことの証明にもなっているこの市松模様ですが、その歴史は古く、なんと古墳時代にまで遡るそうです。

ただ、この市松模様を見ていると、ふと思うのです。

これは、もはや伝統的な着物の柄といえるのか、と。

例えば、私が着物を新調するとしたら、この市松模様の着物はまず選ばないでしょう。
なぜなら、市松模様をみると、どうしても「『鬼滅の刃』竈門炭治郎」というキャラクターが頭をよぎるからです。
超人気作品の弊害というやつですね。

私は、「鬼滅の刃」は好きですが、自分を表現する手段である着物に落とし込みたいとは思いません。私が着物を着るのは、コスプレをしたいからではなく、単に着物が好きだからです。
しかし、自分の偏見で着たい着物の制限をするのも、自分を縛り付けているようで、なんだか不自由です。
市松模様も、本来は伝統的な柄のはずなのに、歴史を上書きされてしまったようで、どこか不憫に思います。

「鬼滅の刃」…。なかなか罪深い作品に思えてきました。

…と、ややディスってしまいましたが、もちろん悪いことばかりではありませんよ!
「鬼滅の刃」は、私のように着物が好きな人間に良い影響をもたらしてくれたのです。
それは、着物に興味をもつ人たちが増えたということです。

「私も着物を着てみたいんですけど…」


私は以前、着物姿でリサイクルショップの着物コーナーを物色していた際、見知らぬ男性から着物について質問をされたことがあります。
お話を伺ってみると、着物に興味を持ったきっかけが、どうやら鬼滅の刃らしいのです。
その方は鬼滅の刃のキャラクターと同じように着物を着てみたいけれど、どのように始めればいいのか分からないと悩んでいるそうでした。
なので、私はこう伝えました。
自由でいいと。
自分の着たい着物を自由に着るのが一番いいのだと。

それだけ伝えると、その方は満足したようで、そのまま去っていきました。
あの日から、何度も思い返すのです。
自分は、あの男性の役に立つことができたのだろうか…?

私にとっては、自己流の初心者ながらも着物について書きたい、という気持ちを高める貴重な良い体験になりました。
あの人にとっても、私との短い会話が着物を着始める後押しになってくれていたら、こんなに嬉しいことはありません。

何かを新しく始めるきっかけは人それぞれです。
それが他人とは違った変わった経緯でも、立派な理由になると私は考えています。
何より、誰かに自分の好きなことを質問されるのって、とても嬉しいんですよ!
そんな素敵な出会いを与えてくれた鬼滅の刃に、私は感謝しています。
まだまだアニメで話題になることでしょうし、鬼滅の刃にはこれからも日本の着物文化を盛り上げてほしいと期待しています。

途中からキャラクター紹介でなく私の経験談になってしまいましたね…。すみません…。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。


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