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【知床女一人旅】vol4 「原生林&断崖トレッキング」その1 

知床旅二日目のメインイベントは「知床原生林トレッキング」。
じつは、申し込んだのは「知床5湖トレッキング」でした。が、当日急遽変更。
なぜ?なにがあった?は番外編でお話しますね。

今回お世話になったのはピッキオ知床さん。参加したのは「原生林&断崖絶景トレッキング」という約3時間のトレッキングです。
去年、数回低山には上りましたが、それ以降はまったく運動をしていないわたし、「3時間のトレッキング……大丈夫???」と少々不安でした。
が、結論から言えば、全然平気でした!

ネイチャーガイドさんとは知床自然センターで集合です。今回のメンバーはわたし含め5名、奇数なのは、わたしは以外はみなお二人組でのご参加だったから(笑 そういう場面でも一人旅慣れしていると動じません、えっへん。
全員集合したところで、ガイドさんからコースの説明を受けます。
今回行くコースは整備はされておらず、ネイチャーガイドさんがいないと回れないコースです。
迷子にならないように気を付けよう……。

そのあとは身支度です。長ぐつやレインコートなどが借りられたのですが、お天気も悪くなかった&半袖もでも大丈夫とのことでしたので、足元を虫から保護するレッグカバーだけお借りしました。
(の前に、虫よけもしっかりつけてました!!
マダニもいるそうなので、下半身は登山用のつるつるしたズボンがいいそうで、ガイドさんによる服装チェックのあと(わたしのワークマン女子のトレッキングズボンはOKでした)いざ出発です。

ウトロ岳を見つつ、少しだけ道路を歩いてトレッキングコースの入口に。
そこはなんと笹の中!

「え?ここ?」
たしかに、獣道っぽいものはあるけれど……。

でも、ここを行かないと原生林はない!
「今日の一番で唯一の難所はここです」というガイドさんの言葉と履いているワークマン女子のトレッキングパンツを信じて、笹の中へ突入いたしました!笹の高さは腰より上。きもーち、「もう少し生地のしっかりしたパンツがよかったかも??」と思いつつも、ここはもうワークマンを信じるしかない。
半袖でむき出しの腕を万歳状態で笹から守りつつ、必死になって歩くこと……1分?(笑あっというまに難関突破です。ここから森に入りますということで、まずは「ヒグマについてのレクチャー」をうけました。
「とにもかくにもパニックになったり、騒いだりしないこと」
「背を向けて走って逃げださないこと」
「静かにそっとガイドさんの後ろに、ガイドさんの指示に従うこと(クマ対策について対策を受けたガイドさんが盾になってくれるそう、そして、クマよけのスプレー持っているとのこと)」
笹がごそごそ揺れていたら要注意だそうです。

ということで。
「クマが出たら静かにガイドさんを盾にする!!」だけを頭に叩き込んで、いざ出発です。
あ、ここで薄手ウインドブレイカー、羽織りました。また笹の中を抜けるようだと困るから
(でも、ここから先は半袖でも大丈夫と言えば大丈夫でした

ここから先はとても歩きやすい森の中。
たくさんの木々があって、とても気持ちのいいのです。
前日の晴天と比べ、曇り空で、むしろトレッキングには暑すぎずにいい感じでした。

ところどころでガイドさんから、木や野鳥のレクチャーをしていただきました。用意周到なガイドさんで、森の生態について詳しくて、野鳥の本やはく製なども見せてくださったりして、まさに大人の社会見学。
倒木も多く、知床は風が強いの大木になる前に倒れてしまうことが多いそうです。でも、倒れた木を栄養にまた新たな木が芽吹いたしてと、まさに命の循環がそこにありました。

クマが冬眠したという古い穴や、クマの爪のあとも。
ヒグマが本当にいる森なんだなぁ。

と、ここでガイドさんから驚愕の事実を告げられました。

「じつは、ここはまだ原生林でありません」

……え?
……。
えーーーー!!!

なんでも、それまで歩いていたのは「開拓された森」。このあたりは昔開拓民の人たちが暮らしていたところなんだそうです。笹が生えていたところは、昔は畑だったとか。聞けば、それはそれで面白い。人が開拓した土地でも、自然にお返しした途端に見慣れぬものには「完全な森」。自然ってすごいなぁ。

今回、ほかのパーティの人たちもいて、それでも、重ならないようにお互いに進路を調整して進んでいきました。すれ違う他のパーティさんから、「午前中は〇〇のあたりでヒグマ目撃情報があったけれど、今はもういないようだ」などの情報交換も。前日の観光船もそうでしたが、知床の方たちは互いに協力しあってるなぁと感じます。

原生林との境はなんとなくわかりました。空気感が変わった……と感じたのは、森の色が変わったから。

原生林は古い森なので、木々の葉の色が濃い。対して、人が植林した森はまだ若いので緑が薄い。
ということで、ついに原生林です!
もっとうっそうとした下草生え放題!なジャングルのような森をイメージしていましたが、草などは少なく、むしろ、歩きやすいぐらい。これが北の大地の森なのかもしれません。

と。
「鹿!」
笹の中に鹿がしました。
のんびり草を食べていて、わたしたちの存在に気が付いても全く逃げません。
なんでも鹿はのんびりしていて、人がいても逃げないそう。
食べちゃうぞ?(鹿肉が大好きです♪

じつは。
この鹿に合う前には緊張のシーンもあったのです。歩いていると。急にガイドさんが立ち止まりました。
「しっ」
???
「今、がさがさって笹のほうが揺れませんしたか?」
ヒグマ???
パーティに緊張走ります(ちょっとわくっとしてしまったことは内緒)

が、どうやら、鹿だったようです。笹が高すぎて姿は見えなかったのですが、鹿とクマとでは行動パターンが違うらしくて。そういうこともよくご存じのガイドさんがいると安心……ではなく、だからこそ、ガイドさんなしは禁止になっているのです。

ということで、第一の目的はもうすぐです。

つづきます。

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かほ 
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