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今年は浴衣が着たい! 今さら聞けない浴衣の種類をざっくり解説
こんにちは!
この夏は久しぶりに浴衣を着たいなと思っている人も多いはず。でもどんな浴衣を買えばいいのか? 特に大人世代になると迷いませんか。
そこで、着物沼にハマる中で、浴衣にもこんなに種類があるんだ!と驚いたワタシがいろんな浴衣を解説してみようと思います。とはいえ厳密なルールがあるわけでもないので、へぇ〜とかふーんとか思いながら、予備知識として軽く読んでいただければ幸いです。
【そもそも浴衣とは】
昔は湯上がりに着るものだった…的な説明はよく見かけるし、もはやどうでもいいかなと思ってます。ざっくり言うと一枚でも着られる着物。この一枚というのは中に半衿のついた襦袢を着ない、という意味です。
着姿の違いは衿元で判断できます。
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素材は綿、麻、ポリエステルなどの化繊もありますが、夏に着ることを想定して作られているので、薄手が基本です。
さっそく解説スタート!
①注染(ちゅうせん)浴衣
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多くの人が脳内で浴衣をイメージしたときに浮かぶであろう、スタンダードオブスタンダード。文字通り、染料を型をとった反物に注いで染めます。特徴としては染めているので、裏も同じ色だということ。生地は基本的には綿コーマという平織の綿ですが、麻混紡などもあります。
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以前、注染工場に取材に行ったときの記事が残っていたので、詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。
昭和レトロなイメージを持つ人が多いらしく、洗練されたというよりは、気取らない雰囲気です。中古で出回っている数が多いため、安く手に入れられます。探せば1000円ぐらい〜もっと安く手に入ることも!
ネットの着物屋さんで注染浴衣が充実しているな〜と思うのはこちら。
②絞り浴衣
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一方、絞りの浴衣は浴衣界のロールスロイス(例えが古い)です。こちらは生地を柄の設計図をもとに糸で縛って染め、それを解いてから仕立てるタイプ。絞ることで生地に凹凸が生まれ、それが独特の風情を醸し出します。肌にもまとわりつかないので、着心地もよし。愛知県の有松鳴海絞りは伝統工芸品として認定されており、6月には「有松絞りまつり」が開催されました。手間がかかっているため、お値段は高めです。
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たぶんなのですが、絞りの浴衣は、着物を着ない人にはその凄さがあまり伝わってなく、単純にレトロな浴衣に見えているのではないかと思っているのですが(ワタシはそうでした)、沼堕ちした人には「あの人の有松…ステキ…」と羨ましく見られる対象です。
ワタシが持っているのは「蜘蛛絞り」という同じパターンのものですが、蝶や花など、華やかな図柄のものも多いです。
有松絞りが充実しているショップは2つあって、セレクトの雰囲気がそれぞれ異なるので、ぜひ両方チェックしてみてください。
③プリント浴衣
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ひとくちにプリント浴衣と言っても、量販店の安いものから、デザイナーによるこだわりのものまで千差万別。安いものは生地も薄いものが多く、なぜか上手く着られない(個人の感想です、たぶん寸法とかも雑だから?)。素材は様々ですが、綿や麻以外では「セオアルファ」(略してセオとも呼ばれる)という浴衣向けの化繊生地があり、よく使われている印象です。
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デザイナーものは完全に好みですが、蛍光色など、プリントならではの発色や表現ができるのがいいなと思います。
他にも、型染め、ろうけつ染めなど、染めのバリエーションや、しじら織(これは浴衣というより夏着物)などもあり、近年ではレース浴衣などもあります。
で、どれを買えばいいの?
と、見出しを書いておいてなんですが、どれでも好きなのをどうぞ(答えになってない)。
ワタシは安くて可愛い注染浴衣が大好きだし、お気に入りのブランドのプリント浴衣も毎年買います。絞りは「コレだ!」と思うものを見つけたら、きっとまた買ってしまう…。そうこうしているうちに手持ちの浴衣は20枚を超えていました。ああおそろしい(シアワセ)…。
なので「浴衣は1枚あればいいや」ではなく、例えば推し活で色を優先させたいときは安いプリント浴衣、おめかししたいときは絞り浴衣など、シチュエーションで使い分けられるようにしておくのが、大人ならではの楽しみ方なのではと思ったり(たくさん買ってしまう言い訳)。
皆さまもぜひ、今年は浴衣を1枚…ではなく2枚(またはそれ以上)買って、夏を楽しみましょう!