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ラグビー日本代表ユニフォームに見る日本文化

 ラグビーW杯盛り上がっていますね。世界ランク1位の強豪国であるアイルランドに勝利したこともあり、その盛り上がりはとどまることを知りません!当店も試合の時間はテレビの前から離れられません…

 そして今回の日本代表のユニフォームは日本人としてとても誇らしい仕掛けがしてあります。兜をモチーフとしていることは有名な話ですが、実は生地にも和柄が織り込んであります。全て網羅できているかは分かりませんが、どんな模様が描かれているのか本日はご紹介させていただきたいと思います。

1.麻の葉

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 麻の葉は古来より邪気払いの意味を持つ一方で、4ヶ月に4m近く成長することから、手間なくすくすくと成長するという意味を持ちます。この2つのことからお着物では赤ちゃんの産着によく用いられる柄です。日本代表もこの麻の葉のように、前回のW杯より、そしてその前より確実に成長していますね!感動。。。!

2.紗綾形

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 地紋の中でも多用されるメジャーな柄である紗綾形。紗綾形は「卍」という漢字を斜めに崩してつなげた模様です。卍には仏教用語で「宇宙」「無限」という意味を持ち、キリスト教では「幸福」「力」、古代中国では「幸福」とそれぞれの宗教によって意味は異なります。紗綾形は「不断長久」は絶えずに長く続く、という意味を持っています。そのことから主に「家の繁栄」「長寿」の意味を込めているケースもあります。

3.青海波

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 青海波と書いて「せいがいは」と読みます。この柄の発祥はペルシャと言われていて、シルクロードを通って日本に伝来したと言われています。源氏物語の中で『青海波』という演題の雅楽を舞っている光源氏のお話はとても有名ですね。

 この青海波は、読んだ通り青い海の波を表している模様です。この無限に広がる波は未来永劫へと続く幸せと、平安な暮らしへの願いが込められています。

4.隅立四つ目紋(目結紋)

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 家紋で多く用いられる模様で一見すると何の模様かわかりにくいですが、布を糸で結び絞った後にできる模様というと少しはイメージしやすいのかもしれないです。着物の染め方によってできた柄ですが、これがどうして家紋になったのかはハッキリと分かっていません。

5.立涌菊

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 立涌は有職文様と言われる格式高い文様の一つです。その立涌の中に菊の柄を入れたものが立涌菊です。蒸気の立ち上る模様は吉祥であり縁起の良いものとされました。

6.籠目

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 竹かごの網目を模した籠目の文様。浴衣の模様などで見たことがあるかもしれません。

「籠」という字は「竹」と「龍」に分けられます。そのことから籠の中には神秘的な龍が封印されていると言われ、魔除けの印と解釈されていました。そのため、江戸時代の武将たちはその恩恵に肖ろうと夏季に着る帷子にこの文様を用いていました。

7.矢絣

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こちらも定番の柄ですね!矢絣はその言葉の通り弓矢を表しています。弓矢はまっすぐ飛び戻ってこないという意味から、江戸時代に嫁入り道具として持たせることもあったそうです。まっすぐに突き進むことから、縁起柄とされています。ハイカラさんが通るを見ていた方は詳しく知っているのではないでしょうか!

いかがでしたでしょうか?このように現代のラグビーユニフォームには日本の意匠が引き継がれています。柄の意味を知っているだけでも何だかラグビー観戦が楽しくなりそうですね!

ユニフォームの柄を網羅できていないかもしれません。見落としているものがあればご指摘いただけますと幸いです!最後まで読んでいただきありがとうございました!

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