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着物のある生活

私にとって着物は、祖母の日常着というイメージでした。

祖母は明治生まれの人ですので
着物は特別なものではなく、
身近なものだったに違いありません。

祖母にとって着物は、
産着であり、遊び着であり、花嫁衣裳であり、日常着でした。

毎朝、浴着から紬のような着物に着替えるのですが、
その手際の良さに子供ながら感心したことを今でも覚えています。

それから時が過ぎ、
身近に着物を着る人もなく、
いつしか着物は縁遠く、
特別なものとして感じるようになっていました。

そうして過ごす中、
娘の晴れ着で一蔵とのご縁ができ、
着方教室へのお誘いを頂いた時、
忘れかけていた祖母の着物姿を思い出しました。

私も日常の中で着物を着られたら……
そんな思いでお稽古を始めました。

人は着ているもので気分も雰囲気も変わります。

着物を着ると、
立ち振る舞いに気を付けるせいか、
おしとやかになったり、背筋も伸びます。

当たり前の毎日の中で、
私はあまりにも無頓着に日々を過ごしていたように思います。

日々の生活に着物を取り入れることで、
姿勢や所作に輝きが生まれたら、
どんなに素敵だろう……と考えるようになりました。

そのためにも、着心地は非常に大事です。
様々な知恵も必要です。

今後も精進を重ねて、
何気ない日常に着物を取り入れたいです。