菊鹿ワイン、密かに収穫の巻
9月2日、ANA伊丹空港19時40分発~熊本空港行きの機内でノートPCに向かっている。到着までに書き終えるとコミットした。
カミさんの実家は、ブドウ農家だ。
「菊鹿ワイン」の元を作っている。
数年前は、真夜中から収穫する「ナイトハーベスト」にも選ばれた秀逸なブドウだ。
今年は、順調に実っていた。
数珠なりというのだろうか。
お盆頃の予想外の長雨で、収穫も月末になった。
気になるブドウのコンディションだが、やや小ぶりなものの「糖度」は高いようだ。いつ収穫するかは、それぞれの農家のジャッジである。
その日その日の「糖度」で価格が決まるらしい。
そこに「量」が多く取れれば、言う事なしだ。
僕はカミさんと、2回手伝いに行った。
カミさんの実家は、車で15分のところにある。
そこに行くのに、信号が一回しかないので、目的時間に到着できる。
1度目は、和の國で仕事を終えてからだ。
午後10時頃、帰宅。軽く食事をし、夜中の0時から摘んだ。
頭にヘッドライトをつけた。
登山用のヘッドライトが役に立っている。
収穫は、約3時間。
丁寧に、一房一房カゴに入れた。
カゴにすれすれいっぱいなると、ミニ一輪車で軽トラックに乗せる。
合間に、一粒、そしてまた一粒と口に含んだ。
小指の爪ほどの大きさだが、効果バツグン。
疲れが吹っ飛び、身体全体にエネルギーが満ちてくる気がする。
口いっぱいに広がる甘みの中に、わずかに酸味が残るのがまた面白い。
自宅に戻り、床に就いたのは4時近かった。
実家では、その日の午後に出荷するという作業が待っている。
夕刻に電話を入れた。
数量は、小粒なので平年より少なめだが、糖度は、長雨の心配もなく、数ある農家の中でも1、2番の高糖度だったようだ。カミさんの電話の横で、思わず手をパチパチと叩いた。
数日後、2回目の収穫手伝いは、朝4時からだ。
その前日は、コロナの予防接種の2回目を受けていた。
ゆえに、寝しなに痛止めの錠剤、朝からも予防のために痛止めを服用し、頑張った。
無事予定の収穫を終え、午前7時過ぎに自宅に帰ってきた。
シャワーを済ませた。
8時からZOOMミーティング、9時から電話での打ち合わせが終わった。
薬が切れる時間だからか、一仕事やり終えた充実感からか。
倦怠感とともに、腰がすごく重くなってきた。
その3日後、無事全ての収穫が終わったので、「しまい祝い」をしたいとの電話がカミさんに入った。
僕は、京都出張の予定なので、僕以外で開催してもらうこととなった。
カミさんのご両親、そして早期退職をして後を継ぐことを決心したカミさんのお兄さん(58歳)とカミさん4人で「成吉思汗」に行ったもよう。
今年の反省で大盛り上がり、そして来年のイメージも膨らんでいた模様だ。来年も変らず頑張るという「不動」の心で、「ブドウ」を積むなんてカッコいい!
「不動」の心は、剣道や柔道などの「武道」にも通じる。
ブドウの収穫は、香り高い、とっても素敵な仕事だ。