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やっぱり「憂鬱でなければ仕事じゃない 」のか

最近考えていることを週末だからまた、書いてみた。

最近、重要な意思決定をする時に、ふと「これで本当に正しいのか?」と自問する瞬間が訪れる。
経営とは、理想を掲げながらも、目の前の現実と折り合いをつけなければならない。意思決定のたびに、抽象的なビジョンと具体的な行動を行き来し、「経営とは、まさに“具体と抽象”の間を行き来する仕事なのだ」と実感する最近だ。

先日、時価総額数兆円企業の会長とお食事をご一緒させていただいた際に、
「"経営"ってなんですか?」と聞いてみた。
そしたら、下記の回答が返ってきた。

「経営とは、常に結果を出すために、理想とリアリズムの対峙を追求すること。」

時価総額数兆円企業の会長のお言葉

めちゃくちゃ、痺れた。正直なところ、まだ完全にはわからないけども、痺れた。
「経営者は孤独だ」とよく言われる。しかし、その孤独の本質は、単に決定権を持つことではなく、「人を動かす責任を負うこと」にあるのではないか。と最近感じてる。理想を語るだけでは人は動かない。逆に、ただ目の前の現実に流されていても、会社は前に進まない。その狭間で、「どうすれば人は動くのか?」という問いに日々向き合う。

人を動かすとは何か

人は「納得感」で動く。納得感とは、単に情報を伝えれば生まれるものではなく、相手の視点に立ち、その人が必要とする情報を適切な形で届けることで生まれる。
けど、私はこの「納得感」を伝えるのが苦手である。やりたいこと、思ったことに理由はないことが多い。雷が落ちたように「情報」や、「気づき」がある。だからそこに「納得感」付け足す必要があるけどこれがめちゃくちゃ苦戦してる今日この頃。
だからこそ、経営におけるコミュニケーションは、単なる「伝達」ではなく「情報の格差をなくすこと」そのものなんだな。と最近感じてる。

ついつい、相手の納得感ではなく、「自分がこうしたい」という軸で発信してしまう。これが時に現場とのズレを生む原因になっていると自覚している。経営者としての理想と、現場の現実との間に溝ができる瞬間だ。けどめっちゃ難しいんだよな。。

「コミュニケーション能力」とは、情報の非対称を埋めるスキル

現場のメンバーと経営陣の間には、情報の非対称性がある。経営陣は全体を見て意思決定をするが、メンバーは自分の担当領域に集中する。
その結果、経営陣が「なぜこの決断をしたのか?」という意図を伝えないと、現場の理解が得られず、行動につながらない。
一方で、現場のリアルな声を吸い上げなければ、経営の意思決定は机上の空論になる。
よく、役員が従業員に対して、「経営の視座を持って仕事に向き合ってくれ」というのがあるけど、これは難しいと思う。だって任されてる、ミッションが違うから。
だからこそ、経営者の仕事は「理想と現実をつなげること」なのだ。
理想を語りつつ、現実を理解し、そこに橋を架ける。時には、現場のメンバーが見えていない未来を示し、時には、現場のリアルな状況を踏まえて理想を調整する。その絶え間ない往復が、経営の本質なのかもしれない。なんだよそれ、難し過ぎるだろ。

「憂鬱でなければ仕事じゃない」

「憂鬱でなければ仕事じゃない」という言葉がある。サイバーエージェント藤田さん、幻冬舎見城さん著書「憂鬱でなければ仕事じゃない」である。これはめっちゃ救われたな。

これは、経営者にとって、非常にリアルな感覚だ。意思決定をすれば、必ず誰かの期待を裏切ることになる。全員が100%納得する選択など存在しない。だからこそ、「これが本当に正しいのか?」という迷いや葛藤が生まれる。

しかし、この憂鬱こそが、経営者の仕事の証明でもある。簡単に答えが出ることなら、それは経営者の仕事ではなく、誰かがすでにやっている。難しいからこそ価値がある。経営とは、常に不確実性の中で決断を下し、前に進むことだ。
日常業務も同じだ。仕事が楽しいなんて、ほんの一瞬だ。95%は苦しいし、辛いし、面倒だし、憂鬱だ。だからこそ残り5%の楽しいが格別なんだよな。スポーツも同じだ。きっと大谷翔平も楽しくてトレーニングやってるのではなく、5%の喜びのために憂鬱を、乗り越えてると思う。知らんけど。


理想と現実の間で

理想だけを語っても、会社は動かない。現実だけに流されても、成長はない。だからこそ、経営者は「具体と抽象」の間を行き来しながら、人を動かし、情報の格差をなくし、組織としての成長を生み出していく。

「95%が憂鬱でも5%が最高だから、この仕事はやめられない」
その過程には、常に「憂鬱」がつきまとう。しかし、それこそが仕事の醍醐味であり、責任でもある。だからこそ、この言葉を胸に刻みたい。

5%のために仕事してる。
そんな仕事に出会うことができたら幸せだ。
だから、めちゃくちゃ今の自分は幸せだと思う。

そして、我々が開発するBaseMeでもそんな出会いをユーザーに届けたい。
おしまい。

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