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投資開始20ヶ月 漂流家族に見る、支出管理と投資の大切さ

フジテレビ系列で不定期に放送されている
「ザ・ノンフィクション」という番組をご存知でしょうか。
かなり攻めた題材を取り扱う1時間番組で、放送回数は1000回を超え、ファンが多い番組です。

そんな中で歴代最悪、いや歴代最高と呼ばれた回があります。
「漂流家族シリーズ(Tさん一家)」です。
私はこれを観て歴代最凶だと思いました。学校の道徳の教材に使ってほしいくらいです。これほど多くのことを学べる番組はないでしょう。
ぜひ観てほしいと思います。動画はネットのどこかにあるかもしれません。
今回は簡単なあらすじと3つの教訓についてご紹介します。



漂流家族のあらすじ

Tさんは両親+娘6人の大家族。もともとは埼玉で暮らしていました。
2000年頃に、『都会を離れて田舎で暮らしませんか?』という農村留学の制度を利用して、北海道の浜頓別町に移り住む。
3年間は町が用意した家賃不要の住宅に住むことが出来るが、3年以内に浜頓別町に家を建てるという条件。
父(40歳)はアテのない土地ながらも、夏は産廃施設の作業員、冬は道路整備の仕事を始めるのですが、思い描いていたのんびりした田舎の暮らしとのギャップに苦しむ。
母は家計を切り盛りするのだが、物価は高く、食費は埼玉時代よりも2~3割多く掛かる。冬の娯楽として家電製品とパソコンを購入。

そして約束の3年後に家を建てることにしたのだが、貯金がない。
家の価格は新築で2000万円は必要になる。
ローンを組んで買おうとするのだが、頭金無しではそれもできない。
43歳頭金なし30年ローンはどう考えても通るわけがない。
そこでTさんは、近所に暮らしていて何かとお世話してくれたSさんにローンの連帯保証人になってくれるようにお願いする。
Sさんは善人なのでそれを願いを受け入れる。そしてTさんは念願のマイホームを浜頓別町に建てて一家8人で暮らし始めました。
お祝いだからと高額な家具を一式購入。映像を見るとペットも飼っているようです。
このあたりがTさん一家の絶頂期でした。

マイホーム購入からすぐに、父が職場でトラブル。
一緒の職場で働いていた母と共に辞表を提出しました。
辞めた報告を連帯保証人になってくれたSさんにしにいくのですが、Sさんは当然激怒。ローンと娘6人抱えてなにやってるんだ!と説教。
そしてそこで母から「今の家は手放したくない、前の家はローン払えずに取り上げられたから」という衝撃の事実。
結局Sさんが辞表を出した職場に頭を下げてくれて辞表は撤回。
再び働き始めることになりました。

それから時は流れ、2008年。
Tさん一家の長女も高校を卒業して就職して一人暮らしを始めるなど、生活に変化が出てきます。三女四女は高校生です。
しかし父が再び会社とトラブルを起こして衝動的に会社を辞めてしまいます。
北海道の家は手放さない。埼玉で一家で稼いでまた戻ってくる!という考えで一家揃って北海道を出ることになりました。連帯保証人のSさんはローンを払ってくれるのか心配の声を上げます。そしてなぜか就職した長女も仕事をやめさせて一家8人で埼玉に引っ越します。

埼玉に引っ越しといっても新しく住む場所も決まっていません。
不動産屋をはしごしてようやく一戸建ての賃貸に入居することができました。
引っ越しは父の退職金をすべて使って行われました。
働き口は北海道に比べればあるようで、一家総出で働くと手取りで50万円を稼ぐようになりました。子どもたちの稼ぎの殆どは両親が家計に入れてしまいます。
しかし父親が再び仕事をやめます。高校生だった三女四女は、北海道の高校に退学届を出すことに。

リーマンショックもあってなかなか父の就職が決まらず、家計はかなり苦しくなります。
そんなとき、北海道の家のローンをまだ一度も支払っていないことが発覚。
半年以上滞納してしまったので、請求が連帯保証人のSさんのところにいきました。
慌てたSさんですが、Tさん父連絡をして電話を入れますがすべて無視。
全く音信不通状態。
しびれを切らしたSさんがTさんの家にアポ無しで訪問します。
Sさんを前にして恐縮仕切りのTさん父母。
しかし「あの家は手放したくない」という父の言葉に激怒したSさんはT父の頭を殴ります。
ローンの支払を更に半年待ってくれることになりましたが、半年を過ぎても家のローンを払うことは有りませんでした。
母が娘を伴って北海道のSさんのところに謝罪に行くのですが、Sさんは手土産も受け取らずに再び説教をします。母はこれが堪えたのか北海道の家を手放すことにしました。
母が北海道から埼玉に戻って10日後に失踪します。
そしてそのままエンディング……

こんな内容になります。下手なホラー映画よりも恐怖を感じました。
関係者(特にSさんと娘さんたち)はたまったもんじゃないですが、視聴者の側からすると学ぶことの多い番組でもありました。
教訓は無数にあると思いますが、お金に関するテーマの3つの教訓を取り上げたいと思いました。


3つの教訓

将来への備えの大切さ
T夫婦は「なるようになる」「なんとかなる」という言葉をよく使います。
つまり、将来どんな事が起きるかという危機管理が全くできていないんですね。
6人の娘たちが進学するたびにまとまった支出が必要になるにも関わらずです。

そして北海道に移住してから家を建てるまでの3年間に、家の頭金すらも用意できなかったことが将来のことを全く考えていなかった証明になります。
移住してからの3年間は自治体の補助があるので家賃が0という超ボーナスステージなわけです。
ここで貯蓄をしなければいつ貯めることが出来るのか?という時期なのですが、1円も貯めることができませんでした。
そのためフルローンで家と車を買って、支払いに大いに苦しむことになります。
他にも急な埼玉への引っ越しなど行きあたりばったりの行動が多く、なるようになるというマインドで突っ走り、なるようにならない結末を迎えることになりました。
番組を通して将来に出ていくお金をある程度考えることの大切さを教えてくれます。


支出管理の大切さ
Tさん一家は収入と支出のバランスを把握していません。
そもそも先月いくら使ったのかすらよくわかっていないようでした。
母が家計簿つけているシーンが出てくるのですが、それも初期だけで移住してから3年目あたりからはつけていなかったと思われます。
埼玉時代は家計簿をつけていないと言ってました。
支出の項目を整理して削れるところを削っていけば、ローンの返済も可能だったと思います。
番組では、家でTさん一家の話を聞くシーンが多いんですが、両親ともにヘビースモーカーらしく、必ず取材を受けている時、車を運転しているときには手にタバコを持っています。2人で月3~5万円はタバコ吸っているんじゃないでしょうか。
それにお金が無いにも関わらずペットをかなり飼っていたようです。ペットへの支出を貯蓄などに回してほしいとSさんは思ったことでしょう。
とにかく無駄遣いが多い家族です。
そして取材費としてある程度のお金がテレビ局から定期的に入っていたと考えられます。テレビに出ていない大家族よりも恵まれていた環境にも関わらず、家を手放す結末を迎えたのはやはり支出の管理がなっていなかった証左でありましょう。


連帯保証人には死んでもなるな!
漂流家族で最大の教訓はこれです。
Tさん一家を信頼したSさんが連帯保証人になった結果、支払い能力のないTさん一家の代わりにローンの肩代わりを延々と続けなることになります。
Sさんが経営されている牧場は今でも健在なのでお元気なのでしょうが、裏切られて押し付けられたローンは地獄の苦しみだったはずです。
通常の保証人と違い、連帯保証人には借金に関わるほぼすべての権利がなくなり、お金の奴隷となります。
『親兄弟でも連帯保証人にはなるな!』という言葉もあります。
皆様も連帯保証人にだけは絶対にならないようにしてください。

10月27日の金融資産
543万3856円
今までにもらった配当合計(税引き後)
18万9731円(1ドル105円計算)

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今月は相場が安定しませんでしたが、下旬に何日間か調子のいい日がありまして543万まで資産が増えました。
ここまで増えた理由のトップは円安でしょう。
米国株全力投資をしているため、円安になると円換算での資産が増えるというわけです。
逆に言えば円高になると資産が減ることになるわけですね。株安+円高だと米国株投資している自分には大ダメージとなります……
為替もチラチラ見ながら株価チェックをしていきたいですね。