陸上部で跳ぶ・10〜中3、3度目の地区大会で起きたこと
全国都道府県の各地域5・6月に行われる地区大会。
ここを抜け出た者が上の大会へ進み、
さらに全国へと繋がっていく大事な大会。
過去2回は進むことが出来なかった。
中1は観戦していないので数字上の
記録しか見ていないわけだけど、
陸上を始めて1ヶ月ちょっとであり、
この地域での今の実力って
こんなものなんだなということが
分かった大会であった。
いつも部活が楽しいと言っていたので
まるでまだ小学6年生を相手にするように
夢中になれることが出来て良かったね〜
なんて、言っていた私。
中2の地区大会は初めて現地観戦するも
苦い思い出となった大会であったけれど
彼にとってはその経験があったからこそ、
更に成長できた。
陸上への向き合い方が変わった
きっかけとなった大会だった。
跳躍練習をしたくてたまらない息子は
家の近くの小学校の砂場は使えないかと真剣に
悩んでいた。(子供がいるからダメでしょ)
仕方なく近所の砂場で幅跳びしている…
(猫の◯はなかったのかとしつこく聞いた私)
けれどその頃から先輩に誘われて
競技場へ行き始め「競技場へ行く」という
正解を導き出した。
競技場をどう使うか。
施設使用料、道具の貸し出し、片付け、返却、
共同で使う場合の声掛け。
走幅跳においては学校の土グラウンドでは
距離的に全助走もできないとあって
大会前には自主的に競技場へ行って調整していた。
電車に乗って先輩と、仲間と、1人の時でも。
部活に行きながらも折を見てはせっせと競技場へ
足を運ぶ息子を見て、彼の真剣度に気付き始めた。
中2の後半はそんな時期でもあった。
そして冬には強化選手に選出されて、色々と学び
意識改革もあって息子の本気度は更にアップ!
そしていよいよ中3、最後の地区大会。
4月に出た大会での成績を見ても、
今の実力ならばメンタルも技術も格段に
上がっている。
冬季練習も強化練習会も、部活も自主練も
たくさんやってきた。
しかしこの大会もまた、
苦い思い出となってしまう。
思い出しても腹が立つので跳躍記録として
撮っている動画も、見られないほど。
書きたくもないけれど、
記録としては避けては通れない。
それは地区大会の試技、
三本目の跳躍でおきた「誤審」である。
私は夢中で動画を撮っていたため
何が起こったのか分からなかった。
けれど、跳躍の感じからして
1、2本目を優に超える自己ベストジャンプに
なったのではないか!?という
かなりドキドキした感覚があった。
しかし顧問の先生が
「あれ?なんか(着地)違うところ測ってない?」
「変だな?おかしくないか?」
読み上げられた記録は1本目と変わらない記録だった。
息子も1本目と変わらないじゃないかーとがっかり。
急いでビデオや動画を確認してみると、
着地点を測ろうとしている測定員に
レーキを持った係員が声を掛け
もっと前、こっちの足跡だよ的な指示をして
位置を変えさせている。
もっと前から再生してみる。
前に跳んだ人の足跡を均す作業をしている
レーキ係。なんとその足跡はそのレーキ係が
均し残した自分の足跡だった。
ヒドイ。もう私泣きそうだった。
こんなことってあるの?
顧問が抗議に行き、ビデオをみせて審議。
長い間待たされた訳なのだが、
誤審であると判定された時には
とっくにに3回の試技は全員終わり、
息子はダウンも終えて帰り支度をしていた。
もう一度跳べる機会を与えるが、
どうするか?
ダウンまで終わった今の状態で
跳んでもあの記録は出る気はしない。
これは予選だし、通信までの標準は
突破しているから、と息子は辞退した。
家に帰って検証してみると、
贔屓目に見なくても6M40〜50cm近くは跳んでいる。
せっかくの自己ベスト更新の公認記録がなき物に。
なぜあの測定員は自分の目を
信じなかったのだろう。
ちゃんと着地点を測ろうとしていたのに。
違いますよって言って欲しかった。
しかしこれを教訓にしなければいけない。
これ以降は、キチンと砂場が綺麗に均して
あるかどうかチェックするようになった。
足跡が残っていたら、
綺麗にしてください!って言おう。
でも、足跡を消すのは基本中の基本で、
あってはならない事だと前顧問も言っていた。
6M以上跳ぶ選手の少ない地区大会は、
前の方しか均さないという手抜きがあるので
要注意である。(手は抜かないで!!)