「業務のデジタル化」って、いろいろあって難しいよね、という話(2)
前回の記事はこちら
「ロボット・AI・IoT経営人材育成講座」を受講してみた
ところで昨年夏に、名古屋市立大学で「ロボット・AI・IoT経営人材育成講座」が開講されたので応募して幸運にも受講することが出来ました。
この講義は、名古屋市立大学が今年度から開講した「データサイエンス学部」の(主に経済学部の)教員の皆さんが、ロボット・AI・IoTについて経営系の切り口で講義を行うというもので、同時期に名古屋工業大学でも工学系の切り口で講義を行っていました。
講義内容詳細については守秘義務の関係で割愛しますが、サンプルデータを使ってPython+Google ColaboratoryでプログラミングしながらAI学習するといった演習もありました。
経営人材が実務上でプログラミングを行うかどうかは別にして、やったことがある、という経験をもって社員に指示を出すことに意味はあると思います。
企業で「業務のデジタル化」が進め難いワケ
僕が上記講座を受講したのがChatGPTなどの生成系AIが流行る前だったこともありますが、企業経営者の皆さんにとっては
AIやDXのメリットが分かって、
実際に事業に展開出来る
という「AIやDXを強力に推進出来る企業様」は、企業規模に関係なく本当に少ないのだろうなと感じました。
理由を簡単にまとめると、経営陣と現場担当者の間で下記の事情があるようです。
現場の担当者が提案しても、経営陣にはちんぷんかんぷん(数学や統計など内容が難しい、AIが出してきた結果の理由が分からない)
経営陣がAIやDXなど業務のデジタル化のメリットを理解しても、現場担当者に適切な指示が出せない
特に社員数の少ない中小企業様にとっては、
業務のデジタル化に専任させるスキルの高い社員を採用したり、
必ずしもITが得意でない社員をデジタル化業務に特化させたり
するのは人数的にも、人材活用的にも、経費的にも難しいと思います。
(現実)時間は待ってくれない
前回(1)で、コロナ禍において業務のデジタル化を進める良い契機になったはずが、多くの企業でコロナ禍前の状況に戻している現状があると話しました。
ただ #ChatGPT の登場で、状況が大きく変わりました。(ChatGPTのシリーズ記事も書いていますので、よろしければ読んでください)
それは、前項でお話した「特に企業経営陣にとって、AI技術はちんぷんかんぷん」という扱いづらさが大幅に緩和されたからです。
また #ChatGPT は、今まで社員として雇用していた人員の代わりにもなります。
つまり
環境が、ほぼノーコストで手に入る時代になりました。
これから著しい人口減少社会になっていく日本において、働き手も同時に減少していく中でどのように事業の組み立てを考えるか、という問題は残りますが、これからは少ない労働力をAIを側に置いて活用できる人材に振り分けていくことも大きな選択肢になったと思います。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました!
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