見出し画像

【I like ...】「好きでいよう!」じゃなくて「好きでいる」を大切にしよう



「いい感じ♡好き♡楽しい♡」は作るものじゃない

これらの記事を出した後にこんな質問というかご相談がありました。

自分の作品はもちろん好きだと思うのですが、なかなかスキル面と切り離せなくて満足できません。描いていて途中で嫌になって完成できなかったりします。良いところを見つけよう!と頑張るのですが上手くいかなくて難しいです。何かコツのようなものはありますか?

匿名性を保ったままでしたらご質問の回答を公開しても大丈夫とのことなので、せっかくですのでnoteでシェア致します。ありがとうございます!

この方はとてもお上手でセンスのあるイラストを描かれているのですが、スキル面にご不安があってイラストを完成させるに至らないことが多いとのお話でございました。

こちらへのご回答でございますが、これは明らかに「頑張りすぎ」でございます・・・!!

わたくしのnoteを読まれ、ご質問にまでいらっしゃるという事は相当研究熱心なお方と察せられます。わたくしも同じタイプで、セミナーや勉強会では絶対になんらか質問したり、アウトプットもうざいくらい(笑)しっかり致します。

なので、お気持ちがちょっと分かるのです。

自分なりにちゃんとやろう!頑張ろう!とすればするほど「あれ?なんか違う?」とうまく嚙み合わない。別にやり方を間違っているわけでも、いい加減な気持ちなわけでもございません。なのに上手くいかない・・・。

そういったときの原因は頭でっかちになって考えすぎている事がほとんどなのです。

こうなろう!こうしなきゃ!ではなくて、ただ感じるだけ。それが大切な部分でございます。

もっと簡単に考えて参りましょう。

絵を描くのが好きな理由は?

アニメーターをしていた時、毎日12時間くらい絵を描いておりました。腰痛で整体に通い、腱鞘炎になったり、更にわたくしは中指の神経が潰れてしまいました。(なので今でも筆圧が異常に低いです)青くなって腫れて、それでも包帯をぐるぐる巻きにして描いておりました。

そんなことになっても、絵を描くのが好きでございました。

対して、ご趣味で悠々自適に描かれていても、絵を描くことが嫌になる、ないしもうあまり好きでもない、となってしまう方もみえます。

これは何故かと申しますと、「好き」は外側の環境がそうさせるものではなくて、本来は自分の内なる部分が感じるものだからです。

どんな状況でも好きなものは好き。

そして、それは義務ではないのでいつ手放しても良いのです。好きじゃなくなるのも自由。そういった軽くて楽ちんなものが「好き」という感覚でございます。

わたくしは仏教を学んでおりますので、自分を観察するという習慣がございます。自分が何を感じているのか、どういった状況なのかを丁寧に見てく修行です。観察といっても、思考するわけではなくただ「感じる」という方法でございます。

例えば一番簡単なのが呼吸に集中する瞑想でございます。「吸う」「吐く」のみを見ていくのです。他は一切考えない。どうやって空気が自分の中に入っていき、肺で二酸化炭素と交換されたのち、出ていくのかという一連の流れを一つずつしっかり感じます。

「好き」でも同じく観察をしてみましょう。

好きも色んな種類がございますが、わたくしは絵を描くことが「好き」ですのでその好きなことを観察致します。

「ペンを持つ」を見ていくと、ペンの重さ、それに触れる自分の肌、温度。

「ペンで線を引く」を見ていくと、ペン先が画面(液タブなので)に触れる感覚や音、そこを滑るペン先のプラスチックと画面の摩擦、追いかけるように表示される線、その流れや形、色。

「ペンを画面から離す」を見ていくと、最後に払うのか止めるのか、それによって変わる表示の線、離したときに感じるペンの重み、自分の筋肉の動き。

と、無数に観察するところがございます。絵を描くというのをいつも大雑把に捉えていますが、本来はこういった小さな事の繰り返しが「描く」という動作になるのでございますね。

それで、本題でございますが、こういった要素の何に自分の「好き」を感じているのか?そこが重要でございます。

わたくしの場合は、「画面を滑るペン先」に心地良さを感じます。そして、できていく線の流れや形状、それが意図したものだった時に小さな喜びや快感を感じます。

この一瞬だけでも心地良さ喜びがあります。数秒程度で、です。

その「好き」が積み重なっていって、自分好みの顔立ちに描けたですとか、色の表現が思った通りにできたですとか、さらに「好き」になる要素がどんどん重なります。

ご質問者様は「イラストをなかなか完成させなれない」とのお悩みがございましたが、これはおそらく「好き」の積み重ねより「嫌な感じ」の積み重ねのほうが途中で勝ってしまっているのではないでしょうか?

自分の好みの顔立ちにならない、色がなんか思った表現と違う、などから、またもっと手前の段階で、線が上手く引けない、ペンが引っかかる、心地悪い、と「嫌な感じ」を感じ取っていらっしゃる可能性がございます。

この「嫌な感じ」もまた大切なあなたの感情でございます。「嫌な感じ」だから途中で中止するのです。嫌な思いは誰しもしたくございませんもの。

これは決して悪いことではないのでご自身を責めてしまうのはおやめくださいね。嫌な感じを無理に受け取り過ぎますと精神を病んでしまいます。

頑張ってはダメ。自然に楽に。

よーし!じゃあ好きの分量を増やすぞー!頑張ろーー!!ではありません。

タイトルにも致しましたが、「好き」は作り上げるものじゃなく感じるものでございます。頑張っても感じ取れませんのでご注意を。

一度フラットな状態に戻りましょう。

「好き」は自然とあるのです。すでにあるから、あなたは絵を描いています。まったく好きでもないなら、なぜ絵を描こうとペンを取ったのですか?

あなたは自然とあふれる好きをすでに感じられているのです。

頑張らなくて大丈夫ですので、まずはもう「寝てしまう」でも「全く別のことをする」でも宜しいので、今嫌だと思うこと(その絵を描くこと)から離れて下さい。

しばらく致しますとあら不思議。またあなたは描きたくなります。その絵を続行するのか、新たに作品を生み出すのか、どのような形か分かりませんが必ず描きたくなっていきます。

もし、そのまま描きたい気持ちが起こらないのでしたら、「絵を描くのが好き」は本当に妄想だった可能性もございます。それもそれで一つの気づきであり悪いことではありません。改めて何が好きなのか?をご自身に問う良い機会となるでしょう。

描きたくなったらチャンスでございます!「好き」が発動しております。それをしっかりと観察致しましょう。

線を引く時の心地よさ、鮮やかな赤青黄色の色彩の美しさ、描くときに楽しく動く腕や、描いている時の感情にフォーカスして「好き」をどうぞ味わって下さい。

そしてまた「上手く描けない」「何か違う!」となってきたら、ちょっと休憩致しましょう。無理に「嫌な感じ」を積み重ねないで逃げてしまうのです。

「逃げていいんですか?」と言われる方がいますが、良いのです。楽しくないのに我慢してやる必要なんてありません。

この記事でも書きましたが、我慢して苦労して努力した事ってあまり成果が出ません。(ちっともではないですが、すごく伸びる!という事はないという意味です)

楽しんで幸せを感じてる状態、自分の脳が「これもっとやりたい!」という状態が一番吸収が良く、スキルなども伸びやすいです。

身近にお子さんがいらっしゃれば是非ご観察下さい。好きなことに対しての集中力と記憶力、吸収力は目を見張りますよ。

子供でも大人でも、人間構造は同じです。好きで楽しいことが一番できるのですから、頑張るの方向を間違われないようにして下さい。

スキルを伸ばしたいなら絵の勉強をする

本当に何度も申しておりますが、絵を上手に描きたいなら絵の勉強をすべきです。

謎に引き寄せをし始めたり、知らない人の高い教材を買ったり、名の知れない学校に入ったり、実力のない謎コンサルに教えてもらわずに、ちゃんと学べるところで学びましょう!

「どうやったら良いの?」と困ったなら、さいとうなおき先生やかかげ先生など無料でイラストの描き方を教えて下さる方が今は山ほどいらっしゃいます。まずはそこからで良いのではないでしょうか?

上記の「好き」を維持しながらできるスキルアップの方法を模索していきましょう。

例えば、わたくしは有料なら誰もが知る有名な専門学校の夜間コースに入ったり、オンラインで講座が受けられるCLASS101、Coloso.などを適宜利用しております。

お金がかからない部分でしたら著名な先生方の無料動画を有難く見させて頂いたり、最近はskebの作業配信も見たり、あとはとにかくお仕事を受けて監修でボロクソ直されて鍛えていく!という感じでございます。笑

これらはわたくしにとって「楽しい」「嬉しい」「好き」なことです。

「え、監修でボロクソなのも?」と思われたかも知れませんが、そうなのです。わたくしにとって絵を直してもらえるというのは「嬉しい」ことでございます。

ちょっと変わっているかも知れませんが、最初アニメーターをしておりましたので自分の絵に修正が乗るのは普通の事という感覚がございます。動画にまわる前に必ず話数作監や総作監の修正が入ります。ないことはほぼあり得ないのでそれがダメージになる事はないのです。

そして「わー!可愛くなってる!これも良いなー♡」「やっぱり○○さんは表現カッコいい・・・!私も今度こうしよう!」とか勝手に楽しんでいるのでございます。

「直されたのに不謹慎だ」と言われそうですが、わたくしは直されたから描けていないとか、駄目だとか、そういった考えはありません。なぜならわたくしはいつでも全力で描いており、手を抜いたり雑に描いたりしておりません。自分は何も悪くないと思っております!

このように図太い神経を持っておりますとかなりの範囲で楽しめます。ですが、繊細さんの多いクリエイター業界ではちょっとお勧めしづらいのもございますので、ご自身のお心によく聞いて学んでいらして下さい。

楽しく、心地よく、ずっとやっていたい方法で、が基本でございます。

好きである、ということ

好きな人ができたら、その人を「好きでいよう!」なんて努力しなくても恋焦がれてしまうものでしょう?

好きなアーティストさん、好きな動物、好きな場所。あなたの好きは頑張って手に入れたものですか?そうではございませんよね。

あなたが楽しくて幸せを感じる「好き」は自然とそこにあるものです。

絵を描くことも同じでございます。そこから生まれた絵もまた「大好きな」作品になりますでしょう。好きから生まれたのですから大好きに決まっています。

質問者様へのお答えは、
「もっと力を抜いて「好き」を意識しましょう。頑張らなくて良いです。完成しなくても良いのです。スキルと切り離せないならスキルを楽しんでアップしていけばOK。絵を描くという「好き」なことをもっと自然に満喫して下さい!」となります。

あなたは描いていて苦しくなったり、上手くいかなかったりして悩んでいませんか?

そんな時はちょっと離れてみて、自分の「好き」をよくよく観察致しましょう。本当に絵を描くのが好きならば、自然とそこにあるのが分かってくるはずでございます。

最後までお読み頂きありがとうございました。
この記事でもっと楽しく幸せに、大好きなことを満喫できる方が増えたならとても嬉しく思います。


※以下は記事でご紹介したオンラインレッスンサイト様です
こちらは案件ではないのでこのリンクからアクションしてもきみおりには何ら利益はございません。安易にお薦めはしておりませんので、ご自身できちんと調べて本当に必要なのか精査してからご利用下さいませ。




わたくしにイラストの事を聞きたい!という稀なるお方はX等をご覧頂けましたら幸いです。神絵師に近づくべく日々精進しております。

https://twitter.com/yuapple241



いいなと思ったら応援しよう!