発達障がい児の子育て #26 三男、田中ビネーを受けながら「おいらボコだぜ」を熱唱する
先日、4歳の三男が保育園で「田中ビネー知能検査Ⅴ」を受けました。先生の指示を聞かずにルールを無視してフリーダムに行動してしまう三男の様子を心配し、保育園が行政の巡回心理相談を申し込んでくださったのです。保護者は本人には気づかれないように、カーテン越しにその様子を見学することができました。
見学席につくと、すでに心理士さんと検査を始めていた三男。心理士さんは優しそうな若い女性の先生で、三男はすぐに慣れた様子。終始マイワールド全開で、大好きな戦車のことをずっとしゃべり続けています。
「ぼくのお兄ちゃんはねー、戦車走らせてるの!」
「サンダース飛行機はかっこいいの!」
「カチューシャは冬が得意なの!」
心理士さんが、「ちょっと私のお話を聞いてね」と注意を促した瞬間だけは、手をひざの上においてかわいらしくお話を聞く場面もありましたが、マンツーマンでこれだけ自由だと、集団の中ではもっともっと自由なんだろうなーと、先生たちのご苦労が伝わり申し訳ない気持ちになりました。
ちなみに「大好きな戦車」とは、長男(高1)が好きなアニメ『ガールズ&パンツァー』のこと。かわいい女子高生たちが戦車に乗り戦車道を究めていくお話なのですが、二人はこのアニメが大好き。三男は何度もDVDを観て、セリフをほとんど覚えてしまいました。
検査の所要時間は、35分ほど。ゲーム感覚で楽しそうに検査を受けている姿は、本当にかわいらしかったです。
そのなかでも、見ていて笑いをこらえきれなかったのが、ある課題。先生の教示に合わせて取り組むのですが(検査の内容はお伝えできないことになっています)、とっても楽しそうに取り組みながら、唐突に歌い始めてしまいました。
「やーってやる やーってやる やーってやるぜ
いーやなあいつを ボコボコに~♪」
なんと、アニメに出てくる「おいらボコだぜ」を熱唱し始めたのです。課題に取り組む様子と歌詞がなんともマッチしていて、カーテン越しにその様子を見ていた私は、声が出るのを必死に我慢して涙を流しながら笑ってしまいました。
結局この課題は、歌いながら取り組んだため制限時間オーバーとなり、正解したものの得点にはならなかった、とのこと(笑)。仕方ありませんが、かわいかったので母的にはOKです(笑)。
帰宅後、本人に「今日保育園で何して遊んだの?」と聞いたところ、「新しい先生と遊んだのー!」と嬉しそうに教えてくれました。
今後は、区から検査結果の詳細をいただいたのちに、幼児期の発達障がいの支援センターに相談に行くことになります。また、8月末には次男(中2)と一緒に主治医の先生の診察があります。就学に向けてどんな支援が必要になるのか、専門家の皆様のお力を借りながら、考えていくことになりそうです。
本人の持つ愛嬌や、自由さを失わせることなく、うまく社会生活に順応できるように、笑顔で見守っていきたいなと思っています。