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苦しめるなら、もうやめようか?

「もう、体が終わっちゃったんだな」って。


わたしたちを喜ばせようと一生懸命働くあなたたちを見ると、
どうしてわたしはあなたたちを好きでいられるのか、わからなくなる。

わたしたちが喜べば喜ぶほど、あなたたちが消耗していくというのに。


わたしたちは、あなたたちが幸せになってくれれば、と
頑張っている姿を見て、応援しようと、たくさんの時間とお金を使う。


なのに、あなたたちの幸せを願えば願うほど、あなたたたちを苦しめる。


なぜ、そうなってしまうんだろう。


お互いに幸せになってほしくて、自分が頑張ることで相手が幸せになってくれればと努力すればするほど、お互いが苦しい思いをする。


もちろん苦しさだけじゃなく、嬉しいことも楽しいこともたくさんある。

でも、その代償があまりにも大きすぎる。



「体が言うことをきかないんだよ。」
「点滴を打ってだいぶ良くなったよ。」
「家にいる時間がほとんどないから。」


そんなあなたを、わたしはどうしてあげることもできない。

需要と供給が高まれば高まるほど、どちらも苦しくなっていくのに、
どうしてわたしたちは、この関係を崩そうとしないのか。


ここでわたし一人が降りたところで、なんの力にもならないこともわかっている。
だけど、わたし一人分の愛情の押し付けをなくせば、あなたはもっと楽になれるんじゃないかな?


「みんないつもありがとうね。」

いや、ちがうよ。
苦しめているのは、わたしたちなのに。

感謝なんてしないでほしい。


「もう動けなくて、あ〜、体が終わっちゃったんだなって思った。」

遠くを見ながらそういったあなたを見て、
わたし一人分のあなたへの関心がなくなれば、
一分でも多く眠れるのかな。
一日でも長く休むことはできるのかな。
もっと笑ってくれるようになるのかな。

そんなことを思った。


わたし一人分でどうにかなるわけじゃないけど、
もし、わたし一人分で苦しみが減るなら、


もう、やめようか?

あなたの幸せのために。




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