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魚の子、召喚。グリーンスクール日記3週間目。
バリ島のグリーンスクールという学校に子どもを通わせたくて、赤ちゃん連れでバリに移住をした。
グリーンスクールとはどんな学校なのか?
英語の話せない小学1年生の息子にどんな変化が起きるのか?
赤ちゃん連れの母子移住はどんな生活なのか?
この冒険をいつか老後にゆっくり振り返れるよう、日記を綴ることにする。でも、欲を言えば、いつか海外の学校にこどもを、と考えてるママさんパパさんの背中を少しでも押すものになれば、とも思っている。
これは、わたしのサスティナブルな仲間探しの冒険の始まりでもあるのだ。
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学校が始まって3週間。この金曜日には、グリーンスクールの代名詞のような授業であり、グリーンキャンプでも必ず体験する、泥相撲の授業があった。
授業と言っても、田んぼに入って泥だらけになって遊ぶだけだ。もちろん保護者も参加可能。
いやだー逃げろーと叫びながら走る子、ゴーグルをして顔を泥水につけている子、草を持って泥を親たちにつけようとする子、先生を倒そうと必死に足を持ち上げる子。みんなそれぞれに楽しんでいる。
息子はというと、ひたすら魚を追いかけていた。
そして、捕まえた魚を水着の中に溜めて、「噛まれたー!いたいー!」と叫んで、みんなから笑いを取る。
終わったあと、息子はわたしに、「一匹あげるって英語でなんて言うの?」と聞いてきた。
I give youかなーと不安なわたし。結局、他のママさんにYou can have it.と教えてもらって、息子は捕まえた魚を友達に配った。お母さんお父さんたちは、死んだ魚を前にいい顔はしていなかったけど。
ある友達に一番大きな魚をあげてしまい、「やっぱり返してもらってくる!」と言い出した息子。「他のこの魚全部あげるから返して!」とジェスチャーをしている。
最初は交換を断られていた息子だが、お父さんが仲裁に入って交渉成立。「これ採るのめちゃくちゃ苦労したんだ!」と一番大きな魚(といっても1.5センチくらい)を大事に抱えて帰路につく。
「リオは魚の子だね。」ママパパからそう言われた。魚の子。息子が泥相撲で得た称号だ。なかなか尖ってるじゃないか。
この一連の事象は、ただのプール遊びだと起きなかったことだ。
ここがプールで、ウォータースライダーがあったら、子どもたちは全員そこに並んだだろう。
でも、ここには自然しかない。
泥があって、草があって、生き物がいるからこそ、子どもたちは大人が想像しないような遊び方を見つけるのだ。
さすがに、日本で田んぼに入って遊んでいたら怒られるかもしれない。でも、キャンプなら遊び放題だ。
さぁ、子どもを連れて、自然の中に出かけよう。そして、子どもから新しい遊びを教えてもらおう。