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バリ島にいったらやりたいこと1.ニワトリを飼う。グリーンスクール日記15日目
バリ島のグリーンスクールという学校に子どもを通わせたくて、赤ちゃん連れでバリに移住をした。
グリーンスクールとはどんな学校なのか?
英語の話せない小学1年生の息子にどんな変化が起きるのか?
赤ちゃん連れの母子移住はどんな生活なのか?
この冒険をいつか老後にゆっくり振り返れるよう、日記を綴ることにする。でも、欲を言えば、いつか海外の学校にこどもを、と考えてるママさんパパさんの背中を少しでも押すものになれば、とも思っている。
これは、わたしのサスティナブルな仲間探しの冒険の始まりでもあるのだ。
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学校が始まって2週間目の金曜が終わった。
息子には、2年半前からバリ島行きのことを相談してきた。こんな楽しそうな学校があるよ、と学校のホームページを見せたり、5歳になってすぐにグリーンキャンプに参加したり。
息子は、そのたびに「楽しかった。楽しそう。早く通いたい。」と答えてきた。
なんで彼はそんなに楽しみだったのか。それは、彼の中にバリ島に行ったら絶対にやりたい!という具体的な夢があったからだと思う。
バリ島にいったらやりたいこと1つ目。
ニワトリを飼いたい。
バリ島にいったらやりたいこと2つ目。
珍しい虫を捕まえたい。
バリ島にいったらやりたいこと3つ目。
サーフィン。海で遊ぶ。
今日は、1つ目のニワトリについて書く。
バリ島の田舎には、いたるところにニワトリがいる。籠の中で飼われているニワトリ。野生なのか飼っているのかわからないが、そのあたりの道をたむろうニワトリ。電柱に停まっているニワトリ。我が家の周りにも10羽くらいのニワトリがうろついていて、朝から大合唱だ。
息子は、初めてバリ島に来た時からニワトリに興味津々だった。見つたらすぐに近寄っていって、ニワトリ語で話しかけていた。
学校見学のときに泊まったある宿でも、息子は飼われているニワトリと遊んでいた。その様子を見ていたその宿のおじいちゃんが、今度来たらこのニワトリあげるよ。と言ってくれた。
その日から、僕はバリ島に住んだらニワトリを飼うんだ、と息子は明確に主張するようになった。
養鶏にはちょっとだけ興味はあったが、知識も経験もないわたしは、いつか飼えるといいね、と適当に流していた。
なぜ飼いたいのかを聞いたら、卵を毎日食べれるし、 チキンも食べれるし、ニワトリを飼うことで強くなれるんだと答えた。どこまで息子が理解してるかわからないが、自給自足は自活力だ。あながち間違いではない。
そして、バリ島にきた初日から、息子はやりたいことを実現するべく精力的に動いた。ニワトリを見るたびに捕まえようと追いかけ、毎日わたしに、ニワトリをくれると言ってくれたおじいちゃんの宿に行きたい!と懇願してきた。
まだ養鶏をする心の準備も物の準備もできていないわたしは、どの宿か忘れちゃったー、ととぼけていた。すると彼は、今度はニワトリを売ってるお店に行ってくる!とお財布を持って出かけようとする。養鶏のことを調べていないわたしは、うん、また今度ね、と適当にあしらってきた。
そして息子は昨日、ついに強行にでる。学校でひよこを捕まえてきたのだ。正確には、同じクラスの同級生が捕まえてくれたようだ。まさかこんなに早くニワトリを飼うことになろうとは。
言葉は通じなくても、やりたいという想いがあれば、意志は通じるんだな。そして、意志を持ち続ければ道になるんだな。息子の姿からそう学んだ。大げさだけど。
興奮しながら虫取り網の中のひよこを見せてくれる息子とはうらはら、わたしの頭の中は今もパニック中だ。子どもの頃、インコを赤ちゃんから育てたことがあったが、そのお世話の大変さを思い出す。
とりあえず、ネットの情報をもとに、ひよこのおうちと水飲み場と餌の置き場所を息子と一緒に作った。
そして、ひよこのおうちの中で一緒に寝ようとする息子を、糞まみれになるからやめときなさい、と説得した。
今も、息子はピーピーとお母さんを呼ぶひよこに寄り添い、手やお腹でひよこを温めてあげるている。お母さんには赤ちゃんがいるでしょ。僕にも赤ちゃんができたね。一緒だね、と息子は言う。
ニワトリを通して、命の大切さや、食べ物のありがたさ、弱肉強食のリアルを学んでくれたら、と思う。
ところで、お気付きだろうか。彼のやりたいことは、どれも日本でも出来ることを。そして彼はいつか気付くだろう。お母さんにまんまとのせられたか、と。