夫のタバコで身体を壊して人生も壊れた体験を本に書きました。
受動喫煙症という言葉をご存じでしょうか?
この言葉を目にしたこと、聞いたことはあるかもしれません。
でも、それが具体的にどういうものなのか?
どんな不都合が起きるのか?
そこまでちゃんと知っている人は多くないだろうと思います。
今では公共の場では禁煙が一般になりました。
でも、つい数年前(東京オリンピック前)までは、いたる所で公然と煙草が吸われ、その煙を浴びる環境が普通だったんです。
受動喫煙とは、自分はタバコを吸わないのに、人の吸うタバコの煙を否応なしに吸わされること。
そして、それによってさまざまな健康被害を受ける状態を「受動喫煙症」と言います。
それは、タバコが「臭いから、煙いから不快」というレベルのことではないんです。
本当に体がおかしくなります。全身的にさまざまな問題症状が起きます。
度重なると普通の生活が出来なくなり、場合によっては命にまで係わる病気が引き起こされることもあります。
でも、体験したことのない人には、なかなか分からないことなんです。
だから、自分が経験したこととかき集めた知識を、1冊の本にまとめて、世に送り出すことにしました。
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今、柔軟剤の過剰な香料による健康被害が「香害」と呼ばれて社会問題になっています。
化学物質過敏症という言葉もすでに一般化しています。
受動喫煙の健康被害も、発生する状況は同じです。
有害化学物資が空気中に拡散し、それを浴びることによって、健康被害が生じる。今の日本で、普通に人と関わり、社会生活をしているならば、避けることが出来ないもの。
つまり「公害」問題です。
これらの被害によって、当たり前の生活ができずに苦しんでいる人がいます。数年前までのわたしも、まさしくその一人でした。
わたしの場合はタバコ煙です。
そして、それが一番の要因となって、結婚生活が破綻しました。
そのぐらい、人生に影響を及ぼしかねない問題なのです。
でも、こういうことは、当事者にならないと実感できないし、なかなか理解もしにくい(イメージできない)ものです。
タバコ煙で苦労しているので、わたしには香害被害を受けている方たちの苦しみ、辛さが身に染みて分かります。
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実は、この本をまとめるために、タバコについてリサーチをしているだけで、身体がつらくなって、作業がなかなか進められないということが起きました。
これには自分でもかなり驚いています。
ちょっとしたPTSD状態?
今になったらすでに過去の出来事ですが、あの頃どれほど辛かったのか、と、当時の自分がかわいそうで胸が詰まりました。
幸い、今ではずいぶんと禁煙化が進んでいます。
イヤな思いをする場面はめっきり減りました。
それでも無くなった訳ではありません。
同じマンションの誰かがベランダでタバコを吸って、その煙が部屋に入って来ることもあります。
あわてて窓を閉めますが、良く晴れた天気の良い日に窓を開けることも出来ない悲しさ、想像できますか?
タバコや柔軟剤など、身近なものが原因で、苦しんでいる人が、世の中には少なからずいます。
そうした人たちが(もちろん私自身も含めて)安心して笑顔で暮らせる社会になってほしい。
心からそう願って、この本を世に送り出します。
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