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『こども食堂』: #ただいま東京2024秋

土曜日、女友達主催の『こども食堂』のお手伝いに行った。人生2度目。
6週間の予定で一時帰国中なので、わりと時間に余裕を持てるから、“暮らすように”過ごせているお陰。

彼女は、コロナ禍を経ながらも、もう5年ほど月2回のペースで続けていて、去年の一時帰国で久しぶりに会って初めて知って、ただただ感嘆していたら、時間が合うならと誘われたのがきっかけ。

腰掛けというか、興味本位での参加なんてできないものだと思っていたので、嬉しかった。

誰かのために何かするということは、そうしているできている自分にある種の達成感を与えてくれて、幸せな気持ちに包まれる(でしょう?)

そして、インターネット越しにしか見たことのなかったこども食堂の世界が、現実に私の前に立体的に現れた日、フランスのそうしたチャリティーとは、全然違うことに驚いた。空腹を満たすための食事や食材の提供は、フランスで参加してきたことはあるけれど、温かいけれど淡々としたもの(特に、コロナ禍で困窮した学生たち対象だったからかもしれないけれど)

まず、目に飛び込んできたのは、ピンクやレモン、イエロー、淡いグリーンの布のテーブルクロスのテーブルセッティング。茶道の茶花みたいに、小さな花が飾られていて、ちょっとしたBistrotみたいだ。

彼女自身は、夫婦2人暮らし。子どもはいない。

だからこその視点は、子供だけでなく、母子、父子、または、家族で来られる場所づくりを目指しているらしい。

限られた予算の中で、栄養バランスよくはもちろん、盛り付けにも気を配っていて、箸置きまできっちり。趣旨に賛同してくれる地元企業や生産者の方たちから、お菓子や食材の提供も得られて、主菜・副菜・くだもののメニューを実現している。

食器の数には限りがあるので、どんどん洗って拭いて、盛り付けて運んで繰り返し。

10人ほどで、高齢の受付係のお2人を除いては、全員が、それぞれ気がついた側から、誰が何の係ということもなく動いている。最初に、盛り付けのサンプル例も作ってあるので、基本はそれを見ながら、年齢ごと、それぞれ見当をつけて(実際に訊いてもみたり)出しているので、おかわりは発生しても食べ残しは全くない。当たり前と言えば当たり前なんだろうけれど、そうしたことすら、とても素晴らしく感じられる。

このお手伝いをさせてもらって知ったのは、かなりの数のこども食堂が、全国各地に存在すること。でも、私が持っていたイメージのように、最初に報道されたステレオタイプな「家に大人も食べ物もないで、一人ぼっちの時間が長い子」のためばかりではなく、様々な視点角度から、それぞれが地域に根付いて運営されているよう。

子どもの頃に読んだ『小公女』の世界のようで、胃袋を満たすことだけでなく、心も満たされる世界が広がっている用意する方もされる方も。

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Kimiko Botti / ボッティ喜美子
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