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フランス🇫🇷の母親と息子の空気感満載な名コマーシャル(私にとっては、ね)

写真も映像も、大好きな作品は何度でも見返したりするけれど、テレビコマーシャルも、そう。

結末が分かっている小説を、読み返すたび感動するけれど視点が変わっていることに気がつくように、映画も見直す度に自分の年齢や立場が変わっていたりするから、誰に感情移入しているか、もしくは、どう俯瞰しているかによって印象が変わったり、見えなかったものが見えてきたり…

IKEAのこのコマーシャルも、最初に見たときには、ごくごく単純に、「フランスのお母さんはいつまでも自分の子どもを小さいままみたいに思っているのよね」とややシニカルに(全くの他人事として)捉えていたけれど、自分の息子が15歳になり、本人も周りもかなりしっかりしてきたのを実感した頃に見たら、この最後のシーンがリアルな空気感を放ってきた。

そうして、18歳(フランスでは成人)し、バカロレアを経て、この秋からの進学も決まった。

ひとり暮らしの住まいも決まり、リネンやキッチン用品といった生活雑貨、通学やちょっとした機会のための衣料品などを整える楽しい夏休みを過ごしながら、今日、「ちょっと喉が渇いたね」と飲み物を買った時に、私が押っ取り刀でバックに手を入れるのを制して、息子がちゃちゃっと彼のカードで支払った(瞬間、このコマーシャルのお母さんの気持ち。桁は全然違うけれど)

「僕が払ったほうが早いから」とくしゃっと笑う顔は、とっくに私より頭ひとつ上の高さになっているのに、もう大抵の事はやってくれて助かったりしているのに、私の脳内では、ふとした瞬間に、このコマーシャルと同じように小さなしっかりした男の子と重なる。

…さて、晩ごはんは、から揚げとポテトサラダとお味噌汁、かな。




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Kimiko Botti / ボッティ喜美子
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