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今日から不倫をやめてみる(1)

実録!今日から不倫をやめてみる

不倫してるなんて誰にも言えないし批判されるのは知ってる。
最低なことしてるのも知ってる。

けど不倫していることと、好きな人のことを諦めて
これほどまでに苦しく胸が痛いという純粋な失恋の気持ち
これらは別物だってことを誰かにわかってほしかったんだ。

それが不倫であれ、不倫でないであれ
好きな人のことを諦める、または振られることが
これほどまでに辛いことであることに変わりはない。
ただそれだけに焦点を当てたいんだ。

ただでさえ、考えることがたくさんあるから。


不倫をやめるにあたって、どうして不倫したのか考えてみた。
私の場合、不倫を望んだわけではなく気づいたらしてしまっていた。
相手に奥さんがいるのは知っていた。だからゲスな選択をした自覚はある。

どうして彼のことを好きになったのか。
彼のことが好きだからではない。
私の場合、今回は「自分自身に対する劣等感」からだと思う。

彼の奥さんは自分よりずいぶん美人で仕事もできて稼ぎもいいときく。
周りから愛され、充実した毎日をSNSで見るたびに
不倫中は心が痛むことがあった。

彼もそうだ。彼は私の行きたかった大学の出身であり
そして私がしたかった仕事をしている。
学生時代の話を聞くと彼はクラスの人気者であり
とても明るく頭もよく実力もあり好かれている。

一方の私である。
私は顔は普通以下だ。頭もそれほどよくはない。
SNSでキラキラした様子をあげてみてはいるものの
そのほとんどは虚偽であり、実際は毎日に虚しさしか感じない生活をしている。

そんなとき、彼が私を求めてくれた。
私は彼と交わることで彼と「おなじステージ」に立つことができたような気がした。
その高揚感が私をやみつきにさせた。

誰もがうらやむ人気者が私のことを好いてくれている。
その馬鹿な勘違いが私をどっぷり不倫の沼に落とすことになった。

またベタであるが、私は奥さんより11歳も若い。
そして彼らには子どもがいない。不妊だと聞いている。

生物的に「若く」「子どもを産める」身体を持っていること
これも私にとって彼らよりも優秀であると感じさせるひとつの要因であった。(かなりゲスな考えである)


正直いいこともあった。
私は彼にふさわしい女になろうと不倫をしている期間かなり彼に尽くし
彼をモチベーションに努力し数か月で見違えるほど見た目も中身も社会的地位も向上したし、生活習慣もよくなった。
その点非常に感謝している。

しかし、問題は現実である。
彼には「妻とは別れない」ときっぱり言われてしまっている。
要は「お前とは遊びだ」と宣告されているわけである。

だが前述の高揚感、これはこの事実を私に無視させるほど
とんでもない中毒性をもっていた。
この中毒から逃れられなくてわたしは
「遊びでもいいから」と彼にすがるような女にいつの間にか成り下がっていた。
いくらこの恋を想って努力できたとて、
これでは毎日に虚無感を感じながらもちゃんと自分の足で立って生きられていた
不倫前の方がよっぽど立派であった、と今になって思うのである。


まるでドラッグのようだと思った。
使い始めると病みつきになり、どんどん心と身体をボロボロにしながら
それでもまた求めてしまう。

不倫は劣等感から逃げるための薬だったわけである。



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