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建築設備士 一次試験対策


試験の大まかな情報や
一次試験への対策概要については
以下の記事を先に読んでていただくことを
推奨いたします。

勉強を始める前に

まずは敵を知ることから始めましょう。
上記の記事でも書いていますが
例年合格点は70~72点程度です。
つまり全体の70%弱の正答率が必要になります。

さらに詳しく科目ごとに見てみると
建築一般 27問
建築法規 18問
建築設備 60問
非常に設備の配分が大きいです。

また各科目ごとに足切り点が設定されています。
建築一般 13点
建築法規 9点
建築設備 30点
足切り点ギリギリを取ると合計52点で
合格点には及びません。

合格を目指すにはやはり比重の大きい部分を
重点的に攻略していくことがよいでしょう。
設備 > 一般 ≧ 法規
勉強時間の振り分けは
この順序が良いと思います。

自分の使える時間の洗い出し

受験を考えている方のほとんどは
日常は仕事をされていると思いますので
休日を除き、
丸々一日勉強ができるというわけでもないと思います。

建設業界ですと
仕事が終わって帰ってきてからなんて
とても時間も体力も確保できない
なんて言う方も多いと思います。

忙しい日常の中でも
隙間を見つけることが
社会人の資格試験勉強の
まず大きな一歩だと考えます。

私の場合は
早起きがそこまで苦にならないタイプでしたので
1時間早く起き、その時間を勉強に充てました。
また在宅勤務が推奨されていた時期でもあったので
本来通勤に使っていた時間も生まれました。

ひとつ前の記事でも記載しましたが
勉強時間はおおむねこのくらいです。

平日 始業前 1時間
   昼休み 30分
   寝る前 30分~1時間
   合計 2時間~2時間半/日

休日 午前中 2時間
   午後  2時間
   合計 4時間/日

本業が疎かになっては本末転倒ですので
影響のない範囲で皆さんの
ライフスタイルに合わせて
まずは自分の可処分時間を出してみましょう。

もしその時間が少ないのならば
休日で調整をするか
移動しながらでも出来るスタイルを作るなど
方法は様々あります。

初めに厳しいスケジュールを設定すると
破綻した際に一気にやる気がなくなってしまうので
ゆとりのあるスケジュール
(一週間の中で回収できるくらい)を
探りながら計画してください。

学科試験対策 建築設備

前置きが長くなりましたが
いよいよ本題です。
前述通り、比重の大きい科目順に
書いていきます。

前回の記事でも書いた通り
10年分の過去問を収集し
それを分野ごとに解体しました。

解体とはどういうものか。

基本的に勉強はiPadで
goodnotesというアプリを使って
進めていきました。

建築設備の中には以下の分野が入っています。
・空調
・給排水衛生
・電気
・施工

さらにこの分野はさらに細分化できます。
空調であれば
・省エネ
・空調設備
・換気設備
・加湿除湿設備
・冷却塔、冷凍機
・その他特殊設備

給排水衛生であれば
・一般知識
・給水設備
・給湯設備
・衛生設備
・雨水排水
・消防設備
・浄化槽設備
・排水利用
・ガス設備
・その他特殊設備

電気であれば
・一般知識
・一般知識(計算)
・受変電設備
・照明設備
・電動機
・防災設備
・通信設備
・避雷設備
・低圧
・昇降機
・その他特殊設備

施工であれば
・積算維持管理
・安全衛生
・空調施工
・給排水施工
・電気施工
・申請届出

というように分野ごとに
さらに範囲を解体しました。

こうした分野の範囲ごとに
問題を並び替えた過去問集は
現在のところ市販されていません。

やはり似た内容の問題を
10年分通して解いていくと
知識が整理しやすく、
また問題数の違いにも気づきます。

当然問題数が多い部分は
例年出題率が高く、
他の分野に比べ広く深い知識を
求められることが分かります。

問題の解体は
どの部分に注力して勉強するべきかが
改めて分かるようになります。

ここまでの準備が出来れば
あとは時間が許す限り繰り返し解きます。

当然、自信をもって解答できる問題を
何度も解く必要はありませんので
1周、2周とし
間違い部分だけを抽出し
その部分を上塗りしていくように
進めていくことが良いと思います。

どうしても暗記しなければならない
範囲もありますので
これに関しては
2日おき、3日おきくらいごとに
確認することで定着させていくのが
良いと思います。

学科試験対策 建築一般

方針は建築設備とほとんど同じです。
まずは過去問を解体し
出題分野と傾向を把握し
注力する部分を洗い出します。

学習を進めていくと分かってきますが
一部の構:造計算や境界温度計算を除き
ほとんどは知識の暗記です。

過去問から繰り返し出題されるものも多く
1問1問丁寧に理解するというよりは
「へー、そういうのがあるのか」くらいで
サーっと流すように解いていく程度にして
繰り返し触れる回数を増やす方が
初学の方にも効果的であると思います。

特に一級建築士や二級建築士を取得済みや
同時並行で勉強されている方は
建築一般にあまり時間を割き過ぎず
他の科目に時間を使うようにしてください。

学科試験対策 建築法規

建築法規は18問出題され、
建築に関する法規が6問程度
建築設備に関する法規が12問程度の
構成で出題されています。

法規については法令集が持ち込みが出来ます。

出来れば当年度用の最新版を購入してください。
建築に関する部分はともかく、
建築設備に関する部分はほとんどが告示から
出題されます。

建築士試験用の法令集ではカバーしきれない部分がありますので
ご注意ください。

さて、学習の進め方ですが
基本的には問題を解きながら
出てきた部分について
法令集にアンダーラインを引くという
実に地道なものです。

アンダーラインについては
肯定文 赤
否定文 青
など自身でルールを決め
引いていくとよいでしょう。

建築一般同様に
過去問からの繰り返しの出題が多いので
アンダーラインは本試験日に
自分自身を答えに導くための
道しるべだと思って作り上げていくと
よいでしょう。

またアンダーラインだけでなく
見出し(インデックス)を付けることで
効率的に法令集の早引きが出来るように
準備するのもよいでしょう。

記事の最初の方で学習時間比率について
設備 > 一般 ≧ 法規
と、問題数の多い建築一般と同等したのは
どうしても法令集の作りこみに時間がかかるからです。

建築設備に関する部分は告示から出題されるため
建築士所持の方でも
少し戸惑うかもしれません。
しかし、書いてある条文さえ見つければ
問題文との照合だけで解けるものがほとんどで
解釈まで踏み込むことはありません。

とにかくどこにどういった設備の内容が
書いてあるのか
これを把握することが大事です。
あとは試験時間以内に条文を見つけ出し
問題と照合する。
この作業の繰り返しです。

一番学習にやる気の出にくい科目かもしれませんが
答えが書いている本を持ち込める
ボーナス科目だと考えて
満点を狙ってもいいかもしれません。

最後に

学習の方法や方針を書きましたが
あくまでこれは私の一例です。

受験にあたりご自身の現状のステータスや
生活スタイル、仕事の状況によって
ベストな学習方法は異なります。

こういった方法もあるということで
参考にしていただき、
誰かの合格の手助けになれれば幸いです。

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