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グッドパッチの決算まとめました!!(2022/8期1Q)


こんにちは!きみちゃんです!

2022/1/14にグッドパッチ(証券コード7351)が2022/8期の1Q決算を発表しました👏🏻

今回はその決算内容をまとめていきたいと思います。
見どころ満載ですので、ぜひ最後までお付き合いください😊
また、いつものとおり自分なりの考えも記していきます。

それでは決算内容を見ていきましょう!

※グッドパッチという会社をまだ知らない!という方は、次の記事の1をご覧ください。

1 2022/8期1Q決算まとめ

決算概要は次のとおりです。
※百万円以下略、()内は前年同期比

売上高    9億7,800万円(+50.2%)
営業利益   2億2,300万円(+91.4%)
経常利益   2億2,500万円(+93.4%)
四半期純利益 1億6,100万円(+65.0%)
1株利益   20.32円
→調整後   19.27円

発行済み株式総数 794万480株
(2021/8期  791万7,280株)

会社が出している通期業績予想に対する進捗率を見てみましょう。
決算発表資料は次のとおりです。

左は通期業績予想で、右の棒グラフがその進捗率です。
今回は1Q決算なので、進捗率25%が目安になります。

売上高進捗率は25.9%で順調です。
デザインパートナー事業の進捗率が若干の未達ですが、まだ第一四半期なのでこれからといったところでしょう。
営業利益の進捗率は43.0%で大幅に超えてきました😳
すごいですね、稼ぎまくってます👍🏻

全体的に進捗率は問題なしで構わないですね!今回も良い決算じゃないかなと思います!!

では続いて、グッドパッチの売上高と営業利益の内訳を見ていきます!

2 売上高・営業利益の内訳

グッドパッチの事業は、大きく分けるとデザインパートナー事業とデザインプラットフォーム事業の2つです。

デザインパートナー事業
顧客企業から受注して、プロダクト開発の戦略策定、コンセプト設計、UI/UXデザイン、開発までをワンストップで行う。
いわばデザインを起点にしたビジネスコンサル業。

デザインプラットフォーム事業
フルリモートデザインチームの「Goodpatch Anywhere」
デザイナー特化型キャリア支援サービス「ReDesigner」
クラウドワークスペース「Strap」
プロトタイピングツール「Prott」
XRプロトタイピングサービス「Athena」
などの自社サービスを提供。

決算短信の中に事業別の売上高と営業利益が載っていますのでそちらを見ていきます。

デザインパートナー事業は次のとおりです。
※百万円以下略、()内は前年同期比

売上高  6億4,700万円(+40.8%)
営業利益 1億5,300万円(+79.9%)

全体売上高のうち66.1%がデザインパートナー事業での売上で、営業利益は68.6%が当事業での利益となっています。
グッドパッチの主力はこのデザインパートナー事業です。

また、顧客社数は26.7社(前年同期は26.0社)、月額平均顧客単価は781.6万円(前年同期比+40.9%)と順調に拡大しています。また、デザイナー数は127名で2021/8期末から5名増えています。

前回記事と重なりますが、グッドパッチのビジネスモデル上これらの数字はとても重要と私は考えています。
顧客社数とその単価は売上高に直結しますし、デザイナー数は案件受注のキャパシティ(許容量)となるからです。
加えて、デザインプラットフォーム事業の1つ、Goodpatch Anywhereの登録デザイナーが344名(前期末は310名)と相変わらずすごい勢いで増えています。

※今期からグッドパッチのKPIが次のように変わってますのでご注意ください。
月平均プロジェクト件数 →   顧客社数
月平均プロジェクト単価 →   月額平均顧客単価


次に、デザインプラットフォーム事業です。
※百万円以下略、()内は前年同期比

売上高  3億3,000万円(+73.0%)
営業利益 7,000万円(+122.6%)

全体売上高のうち、33.7%がこのデザインプラットフォーム事業です。

前期に引き続き、AnywhereとReDesignerが成長著しいですね。

Anywhereは前期よりもデザイナー稼働数が大きく増えています!!(前期4Q 40名→今期1Q 68名)

前回のnoteでこのデザイナー稼働数が若干の懸念事項として挙げていましたが、見事に改善し始めています。

Anywhereは営業利益率も30%を超え、グッドパッチの収益柱の1つになったといえるでしょう!
このまま期待したいです!

そして、注目すべきはこのReDesinerでしょう。

契約企業数および求職者数の双方が順調に拡大し、採用プラットフォームとしての価値を高めています。

SaaSの契約企業数も50社を超え、今四半期では損益分岐点を大きく超える結果になりました。

DX需要もまだこれから!といえる状況ですので、今後に期待したいところですね!!

3 2022/8期1Q時点の資産状況

それでは、グッドパッチの資産状況も見ていきます!
便宜上、百万円以下は省略します。

総資産は2021年8月期末から6,000万円増加し、35億円となっています。
資産の増減要因を見ていきます。

流動資産の主な増減要因は次のとおりです。

現金及び預金 -3,000万円
仕掛品    -2,300万円
売掛金及び契約資産 +1億500万円

この仕掛品とは、請負契約案件が減少したことによるもので、売掛金及び契約資産は売上高が伸長したことによる増加となっています。

固定資産の主な増減要因は次のとおりです。

投資有価証券 +3,400万円
繰延税金資産 -2,300万円
存外連結子会社における使用権資産 -600万円

負債は2021年8月期末から1億1,000万円減少し、7億5,700万円となっています。
負債の増減要因を見ていきます。

流動負債の主な増減要因は次のとおりです。

買掛金 +1,500万円
未払金 -2,400万円
前受金 -3,700万円
その他 -2,600万円

固定負債の主な増減要因は次のとおりです。

長期借入金の返済 -2,800万円
存外連結子会社におけるリース債務 -600万円

純資産は2021年8月期末から1億7,100万円増加し、27億4,200万円となっています。
主な増減要因は次のとおりです。

利益剰余金 +1億6,900万円

目下の財務指標は、

流動比率   673.47%(200%以上が目安)
自己資本比率 78.34%

となっています。

財務指標は安定しすぎってくらいに安定しています。
また後述しますが、今四半期にM&Aを実施しており流動比率の低下が懸念されますが、MSワラントにより資金調達を行なっております。そのため心配する必要はないと思います。

4 2022/8期の通期業績予想

こちらは前回と同じです。

2022年8月期の通期業績予想(連結)
※百万円以下略、()内は前年比

売上高   37億7,800万円(+37.8%)
営業利益  5億1,800万円(+27.6%)
経常利益  4億8,600万円(+23.6%)
当期純利益 3億7,500万円(+14.5%)
1株利益  47.38円

5 2022/8期の成長戦略

こちらも前回と変わりありません。

簡単にお話しすると次のとおりです。

デザインパートナー事業は次の3つです。
1. デザイン組織の連続的成長
2. デザインバリューチェーンの拡張と深化
3. グローバル戦略の本格推進

1では、利益率と利益額が増えていく好循環を作るため、人材に積極投資します。

2では、事業領域を垂直及び水平方向に拡大します。

垂直方向の拡大とは、顧客企業のDX化において「今以上に携わる分野を広げる」ことを指します。

水平方向の拡大(深化)は「現在の得意分野をさらに伸ばす」ことです。

3では、グローバル展開に課題を持つ企業をターゲットにし、その展開をサポートするというものです。
こちらも今期から順次展開を始めているところです。
次の決算発表資料に記載されているので、参考にしてください。

6 株式会社スタジオディテイルズとのM&Aを発表!

今期のメイントピックはなんといってもこれでしょう!!

株式会社スタジオディテイルズ(以下「ディテイルズ」)は名古屋に拠点を置くデザイン会社です。企業のプランディングや商品開発を行う「クリエイティブ部門」と、webシステムやアプリ開発などの「実装・開発部門」を両軸にしたビジネスを行っています。

今回グッドパッチはこのディテイルズの株式を100%取得し完全子会社としました。なお、取得価額は非公表で、業績への影響は現在精査中となっています。
※今期2QはBSのみ連結し、3QからPLを連結する予定。

ディテイルズは、代表取締役の海部さん、服部さんをはじめとしたハイスキルなデザイン人材を多く抱え、質の高いブランドデザインが強みです。

グッドパッチとディテイルズには「デザイン業界の下請け的構造を変えること」という共通の考えがあります。
そして、その中でもデザイン会社は「人材が要」と考え、人に対し積極的に投資する点も共通しています。

一方で異なる点は、グッドパッチがデザインの「再現性」を高めるのに対し、ディテイルズは「属人性」を高めた仕事をしている点です。

今回のM&Aはまさに「デザイン×デザイン」となりますが、デザインの「再現性×属人性」の融合とも言えるのでは?と個人的に考えています。

また上記のとおり、得意とするデザイン領域も異なりますので、デザインに深さと幅を生み出すことも可能になります。

まさに「現在の強みをより伸ばす」M&Aになったと私は考えています。

今回のM&Aで両社の社長は「デザイン業界の本質的課題である人材不足の解消に向け、より大きな受け皿を作れた」と言っています。才能を持つ人に新たな機会を提供するとともに、デジタルデザインにおいて他社の追随を許さないくらい強固なポジションを築いていくようです。

個人的に今回のM&Aで、グッドパッチの将来がますます楽しみになりました!!

土屋社長とディテイルズ海部さん・服部さんのインタビュー記事がグッドパッチHPに掲載されていますので、よかったらこちらもどうぞ😊

7 おわりに

グッドパッチの2022/8期1Q決算の内容は以上になります。

今回は待望のM&Aもあり、なかなか見応えのある内容かなと個人的に考えています。
グッドパッチのM&Aはまだまだ続きがあると思いますので、楽しみにしています!

最後までお付き合いいただきありがとうございます!またお会いしましょう!!

※本記事は会社発表に基づき執筆しています。
 引用元は以下のとおりです。